土を知る、土を使う

畑の土 vii/砂丘未熟土(2)

砂の畑で優良な野菜産地はたくさんあるものの、砂の土壌化学性を見ると、あまり芳しいものではありませんでした。肥料や水の与え方にいろいろ工夫が必要です。では、砂の土壌物理性はどうなっているでしょうか。実は砂は、土壌物理性から言うと非常によい土なのです。
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畑の土 vi/砂丘未熟土(1)

砂も土だと言うと、疑問に思ったり、あまり作物の栽培に適さない土だろうと考える人は多いでしょう。しかし実際には、砂地で野菜の優良産地というところはたくさんあります。砂の土壌としてのよさはどのようなところにあるのでしょう。土の化学性で見ると、やはりあまりよい土には見えないのですが。
北海道の圃場
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畑の土 v/黒ボク(5)

黒ボクと同じように真っ黒な土のチェルノーゼムも、やはり腐植が多いために黒い土です。しかし、チェルノーゼムが腐植が多い土壌になったのは、黒ボクとは違うメカニズムよるものです。さて、黒ボクの腐植を分解しにくくしているアルミニウムには、実は抗菌作用があることがわかって来ましたが、その作用を阻害するものがリン酸過剰です。
黒ボク
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畑の土 iv/黒ボク(4)

黒ボクは軽く、軟らかい土で、とくに排水性のよい場所では良好な圃場を作ることができます。黒ボクの黒さや軟らかな性質は腐植の多さによるものです。黒ボクはなぜ腐植が多いのかと言うと、その腐植がアルミニウムと結び付いていて、分解しにくいことによります。
黒ボク土の圃場断面標本(モノリス)
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畑の土 iii/黒ボク(3)

日本にとくに見られる黒ボクという土壌の特異性は、世界的にも有名なものです。化学性には問題の多い土壌ですが、非常に軽く、軟らかく、しかもその物理性が深い層まで均一になっているのが特徴です。
黒ボク土の圃場断面標本(モノリス)
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畑の土 ii/黒ボク(2)

黒ボクが不良土となる理由は、植物の生育に必要な成分が高温多雨の気候下で溶け出し、有害なアルミニウムが残ったものであるということです。しかし、1930年頃にカルシウムとリン酸の施用などで土壌の改良が行われると、黒ボク地帯に大型野菜産地が形成されていきました。
火山灰土地帯
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畑の土 i/黒ボク(1)

栽培現場を7つに分類して説明する (1) 育苗培土(野菜苗を中心に) (2) 固形培地によるハウス栽培 (3) ハウスでの地床栽培 (4) 露地畑 (5) 水田での水稲 (6) 水田からの転作 (7) 海外での農業 黒ボクは世界でも稀な不良土です。ここでは何をやってもうまく育たず、長らく荒れ地のまま放置されてきました。例外は人糞尿を集めて下肥として施用できた大都市近郊の圃場と、水田として利用した場 […]
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複雑な畑の土壌を理解する

前回まで水田の土壌型の説明をしてきましたが、今回からは畑の土壌型の説明です。畑になっている土地は水田よりもさまざまな土壌があり、作付ける作物によって人間が土に働きかける内容も異なり、複雑です。それをできるだけ単純化してお話していきます。
水が豊富な日本では泥と水が好対照を見せる
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野菜、ダイズ、ムギに向く水田転作圃場の見つけ方(2)排水対策を行っている褐色低地土・灰色低地土

土壌が褐色低地土や灰色低地土で排水性がよさそうであっても、それだけで畑作物がうまく作れるわけではない。暗渠、明渠、畝立てといった排水対策ができていることがポイントだ。ただし、グライ土、黒泥土、泥炭土の水田では、排水対策を行っても畑作物を作るための効果としては限界がある。
陸田
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野菜、ダイズ、ムギに向く水田転作圃場の見つけ方(1)水が集まる場所で畑作物を作る工夫

米消費量の低下にともなって、減反政策が始まり、水田でもダイズ、ムギ、野菜などが作られるようになった。しかし、もともと水が集まる場所を水田にしたことから、その作り方には自ずと無理がある。それでも畑作物がうまく作れる場所を見付けるには、やはりまず土壌の種類を見きわめることだ。
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メーカー・卸売・小売・外食こそ土壌図・土壌型の活用を

作物の品質の善し悪しは気象や作り手の腕にもよるが、実際には土壌型の影響も無視できない。従来、土壌型の知識は土壌地理学という学問の世界での価値にとどまっていたが、世界の土壌図が入手しやすくなった今日、食品メーカー、卸売業、小売業、外食業のバイヤーこそが、土壌型を活用し、その価値を引き出す段階にきている。