マグロたたきでサルモネラ感染

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.09(2019.04.26)を発表した。

注目記事

【米国】冷凍マグロたたきのサルモネラ

 米国食品医薬品局(US FDA: US Food and Drug Administration)は、米国疾病予防管理センター(US CDC: Centers for Disease Control and Prevention)および複数州・地域の関係当局と協力し、Jensen Tuna社がJK Fish社(ベトナム)から輸入した冷凍マグロたたき製品に関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Newport)感染アウトブレイクを調査している。

 2019年4月15日、FDA、CDCおよび複数州当局との協議の結果を受け、Jensen Tuna社はJK Fish社から輸入した冷凍マグロたたき製品の自主回収を開始した。回収対象はコネティカット、アイオワ、イリノイ、ミネソタ、ニューヨーク、ノースダコタおよびワシントン各州の流通業者に販売された。

 聞き取りが行われた患者12人のうち9人が、レストランまたは食料品店のすしを喫食したと報告した。今回の調査ですしの喫食を報告した9人全員が、生のマグロまたは生のスパイシーツナ(香辛料入りマグロ)を使用したすしの喫食を報告した。

 FDAおよび複数州の食品規制当局は、患者がすしを喫食したレストランで使用された生のマグロ製品の供給元について追跡調査を行った。この追跡調査から得られたエビデンスは、当該レストランがJensen Tuna社により供給された冷凍マグロたたき製品を使用していたことを示した。

 2019年4月15日、同社はS. Newport汚染の可能性があるとして冷凍マグロたたき製品の自主回収を開始した。

 本アウトブレイク調査は継続しており、CDCは更新情報を提供していく予定である。

【米国】薄切り食肉製品およびチーズのリステリア

 米国疾病予防管理センター(US CDC)および複数州の関係当局は、デリで薄切りにした食肉製品およびチーズに関連して複数州にわたり発生しているリステリア(Listeria monocytogenes)感染アウトブレイクを調査している。米国農務省食品安全検査局(USDA FSIS)および米国食品医薬品局(US FDA)が本アウトブレイクをモニターしている。

 2019年4月15日までに、リステリア(L. monocytogenes)アウトブレイク株感染患者が4州から計8人報告されている。患者8人全員が入院した。ミシガン州の患者1人の死亡が報告された。

 聞き取りが行われた患者6人のうち5人が、デリカウンターで薄切りにされた食肉製品やチーズなどの喫食を報告した。患者が買い物をした複数箇所のデリ店舗ではさまざまなブランドの製品が販売されており、また、患者が購入した製品のブランド名に関しては情報が限られている。

 本アウトブレイクは、薄切りの食肉やチーズなどのデリ製品にリステリア汚染の可能性があることを再認識させるものである。リステリアに感染する危険性の高い消費者は、ランチミート、コールドカット(調理済み冷製肉の薄切り)などのデリミートについて、喫食直前に内部温度が74℃になるまで、または湯気が出るまで加熱しない限り喫食を避けるべきである。

【米国】牛ひき肉で大腸菌O103感染アウトブレイク

 米国疾病予防管理センター(US CDC)、複数州の公衆衛生当局および米国農務省食品安全検査局(USDA FSIS)は、複数州にわたり発生している志賀毒素産生性大腸菌O103感染アウトブレイクを調査している。調査の暫定的結果は、牛ひき肉が本アウトブレイクの感染源であることを示している。本アウトブレイク調査は継続している。

 患者の発症日は2019年3月1日〜4月7日である。2019年3月28日、ケンタッキー州およびジョージア州からCDCに本アウトブレイクの発生が報告され、同日に調査が開始された。

 患者に対し、発症前1週間の食品喫食歴およびその他の曝露歴に関する聞き取り調査が実施された。聞き取りが行われた114人のうち92人が牛ひき肉の喫食を報告した。患者が牛ひき肉を購入した店舗または喫食したレストランはさまざまであった。多くの患者は食料品店で大型トレイまたは袋入りの牛ひき肉を購入し、スパゲティソースやスロッピー・ジョー(炒めたひき肉と野菜をパンに挟んだ食品)などの料理に使用していた。

(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.09(2019.04.26)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2019/foodinfo201909m.pdf

今号の目次

【米国食品医薬品局(US FDA)】
1. 米国食品医薬品局(US FDA)が冷凍マグロたたき製品に関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Newport)感染アウトブレイクを調査中(初発情報)

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. 冷凍生マグロ製品に関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Newport)感染アウトブレイク(初発情報)
2. デリで薄切りにした食肉製品およびチーズに関連して発生しているリステリア(Listeria monocytogenes)感染アウトブレイク(初発情報)
3. 志賀毒素産生性大腸菌O103感染アウトブレイク(2019年4月23日付更新情報)

【欧州疾病予防管理センター(ECDC)】
1. サルモネラ症 - 2016年次疫学報告書

【欧州委員会健康・食品安全総局(EC DG-SANTE)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)】
1. 食品提供施設での調理:業務用厨房で調理された食品は衛生規範によってさらに安全になる

【ProMed mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報2019(11)(10)