FDAの二酸化チタン評価は白

No.05(2023.03.01)

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国立医薬品食品衛生研究所が集めた食品の安全性に関する国際機関や各国公的機関等の最新情報から。ドイツ連邦リスク評価研究所は総合的な食品研究として実施しているMEAL Studyの結果を無料で公開する。米国FDAは二酸化チタンを着色添加物として使用することを引き続き許可すると関係団体に回答した。米国連邦取引委員会(FTC)はダイエタリーサプリメントの広告ガイダンスを更新する。

注目記事

【BfR】ドイツ連邦リスク評価研究所によるMEAL Studyの結果が現在利用可能に

 ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)がトータルダイエットスタディとして実施しているMEAL Studyの結果を無料で公開する。現時点では一部のみだが、今後数カ月のうちに徐々に公開していく。

※ポイント:先ずは汚染物質や栄養素に関する2016-2019年のMEAL Studyのデータが公開され、物質ごとにデータを収載したエクセルファイルを誰でもダウンロードできます。以前の食品安全情報でもお伝えしましたが、ここ数年、諸外国の公的機関が「透明性」と「データの公開・共有」を強く意識していると感じています。

【FDA】CFR Title21Sec.73.575二酸化チタン

 米国の連邦食品・医薬品・化粧品法では、着色添加物として二酸化チタンの同定、規格、使用および制限、表示、認証免除を規定しており、食品の重量の1%を超えないことを条件に、食品の着色に一般的に安全に使用できることを認めている。

※ポイント:二酸化チタン製造業者協会(Titanium Dioxide Manufacturers Association)の発表によると、米国食品医薬品局(FDA)が欧州食品安全機関(EFSA)の2021年の意見をレビューした結果として、「入手可能な安全性試験では、二酸化チタンを着色添加物として使用することについて安全上の懸念は示されていない。FDAは、二酸化チタンを着色添加物として規格と使用条件に従って食品に安全に使用することを引き続き許可する。」という回答がFDAからあったとのことです。

 これまでに、カナダ保健省とオーストラリア・ニュージーランド食品基準局もFDAと同じ見解を発表していますので、現時点で食品添加物としての二酸化チタンの使用について安全上の懸念があると結論しているのはEFSAのみのようです。今年10月末から開催される第97回JECFA会合において二酸化チタン(INS171)が評価される予定なので、どのような判断がなされるのか関心があります。

【FTC】健康製品コンプライアンスガイダンス

 米国連邦取引委員会(FTC)は、1998年に発行した「ダイエタリーサプリメント:企業向け広告ガイダンス」を更新して差し替える。1998年以降、FTCはダイエタリーサプリメントや食品、OTC医薬品、ホメオパシー製品、健康器具、診断検査、健康関連アプリなどを含む製品を対象に、それらの安全性や有効性について虚偽または誤解を招く広告200例以上の裁定を行ってきた。今回の更新ではこれらの例を参照している。

※ポイント:FTCの広告に関する法律では、広告は真実であり誤解を招くものであってはならない、広告主は製品の主張(claims)を十分に立証できなければならないとしています。ガイダンスには50以上の広告例とそれに対するFTCの見解が紹介されていて、とても興味深い内容になっています。それらの例を読むだけでも、FTCがどのような観点で広告内容を監視しているのかよく理解できます。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.05(2023.03.01)
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2023/foodinfo202305c.pdf

今号の目次

【WHO】
1. INFOSAN 四半期報告
2. 出版物

【FAO】
1. Codex

【EC】
1. 統合的水管理-地表水及び地下水汚染物質のリスト改定
2. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. 内分泌かく乱物質の同定に適する有害性発現経路の開発
2. 子宮腺がんを有害転帰とする内分泌かく乱物質の同定に適する有害性発現経路の開発
3. 食品添加物関連
4. 食品酵素関連
5. 農薬関連
6. 飼料添加物関連

【FSA】
1. 安全な採集に関するガイダンス

【FSS】
1. 使用及び賞味期限に関する FSS の立場
2. スコットランド在住の市民にビタミン D サプリメントを摂取するよう勧める

【ASA】
1. ASA 裁定

【FSAI】
1. FSAI はアイルランドの5〜65歳の人々のためのビタミン D の栄養に関する科学報告書を発表

【BfR】
1. ドイツ連邦リスク評価研究所による MEAL Study の結果が現在利用可能に

【RIVM】
1. コロナウイルスに対する一部の消毒方法は安全ではない可能性がある

【ANSES】
1. S-メトラクロール:地下水の水質を保つため、主な用途の禁止に向けた動き

【DHHS】

【Tukes】
1. 湿地での鉛の散弾禁止-Tukes は「湿地」の定義を限定する

【FDA】
1. 最新の FDA Food Code は食料寄付への障壁を下げる
2. FDA と EPA は特定の製品に関する監視方法の近代化に関して意見を募集する
3. この1年を振り返り FDA にとって重要な主要な問題を強調する
4. CFR Title21Sec.73.575二酸化チタン
5. 消費者とフードサプライを保護するために FDA の食品プログラムが2022年に達成したこと
6. リコール情報

【NTP】
1. Sprague Dawley(Hsd:Sprague Dawley SD)ラットへの混餌投与パーフルオロオクタン酸(PFOA)の毒性及びがん原性試験

【EPA】
1. EPA は農業従事者と農薬取扱者を暴露から保護するルールを提案する
2. TSCA のもとで累積リスクを考慮するアプローチ案を発表

【CDC】
1. 州別小さい子供の野菜、果物、砂糖で甘くした飲料の摂取-米国、2021

【USDA】
1. ハッピーバレンタインデー! USDA がコロンビアで Cacao for Peace(平和のためのカカオ)とともに質の高いチョコレートを生産するためにバイオテクノロジーをどう使っているかを知ろう

【NIH】
1. NIH ODS の2021–2022セミナー:食品政策2023:サプリメント、食事、食品システムについて

【FTC】
1. 健康製品コンプライアンスガイダンス
2. FTC はアマゾンの格付とレビューを乗っ取って消費者を騙すのに使ったサプリメントマーケティング業者を訴える

【CFIA】
1. 国家残留化学物質モニタリング計画(NCRMP)及び食品安全監視(FSO)計画年次報告
書2019-2020年
2. カナダとメキシコはオーガニック食品の取引に関する協定を締結する

【FSANZ】
1. 食品基準通知
2. 食品安全性基準への更新ガイド:Safe Food Australia2023

【TGA】
1. スポーツサプリメント販売業者は製品の WADA の最新禁止物質を確認すべきである

【NSW】
1. リコール情報

【MPI】
1. Thames 湾の貝類に関する公衆衛生警告

【香港政府ニュース】
1. 食品中の保存料や酸化防止剤について心配した方がいい―しないほうがいい?
2.2022年の食品インシデントのレビュー
3. ニュースレター
4. FEHD は学校給食の食品安全の確保に努める
1. CFS は食肉中の二酸化硫黄の使用に関するターゲットサーベイランスの検査結果を発表
6. 違反情報
7. リコール情報

【MFDS】
1.日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. 多様な機能性原料認定で消費者の選択権拡大
3. オンライン自律管理、消費者保護の基盤用意
4. 海外直輸入食品、購入前に有害食品リストを確認
5. 総溶出量が超過検出された輸入「紙ストロー」回収措置
6. 新しい食品原料開発時に、オーダーメード型技術相談を申請
7. 流通農・水産物の有害物質の残留実態を調査

【SFA】
1. チョコレート:心配の種は?
2. 卵の確保に向けた孵化計画
3. リコール情報

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から