パン粉付き冷凍食品は要加熱

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.14(2015.07.08)を発表した。

注目記事

【PHAC/CFIA/カナダ政府】パン粉付き冷凍食品でサルモネラ感染

 カナダ公衆衛生局(PHAC: Public Health Agency of Canada)は、複数州の公衆衛生当局、カナダ食品検査庁(CFIA)およびカナダ保健省(Health Canada)と協力し、パン粉付き冷凍生鶏肉製品に関連してオンタリオ、ケベック、ノバスコシア、ニューファンドランド・ラブラドールの4州で発生しているサルモネラ感染アウトブレイクを調査している。

 カナダ食品検査庁(CFIA: Canadian Food Inspection Agency)によると、Sofina Foods社は、サルモネラ汚染の可能性により、「ブランド名なし」およびComplimentsブランドの非加熱のパン粉付き冷凍鶏肉製品を回収している。

 カナダ政府は、多くのパン粉付き冷凍家禽肉製品は生であるため、取扱いに注意して完全に加熱する必要があるとしている。

【US CDC/Eurosurveillance】ロタウイルス検出数が減少した理由?

 ロタウイルス感染は世界各地で乳幼児における重症の急性胃腸炎の第一位の原因となっている。ロタウイルスは 幼児や低年齢小児の急性胃腸炎で最も多くみられる原因病原体である。

 米国疾病予防管理センター(US CDC: Centers for Disease Control and Prevention)は、ロタウイルス(RV)ワクチンの定期接種の実施により検査機関でのロタウイルス検出数が持続的に減少したと報告している(米国、2000~2014年)。

 一方、Eurosurveillanceによると、ロタウイルスワクチンの定期接種が行われていないオランダで、2014年に検査機関でのロタウイルスの検出数が予想外に減少した。

 オランダの隣国であるベルギー(2006年から)、英国(2013年から)、およびドイツ(同じく2013年から)を含む欧州のいくつかの国では、最近、RVワクチンの全員投与プログラムが実施に移されている。しかしオランダではRVワクチンは国のワクチンプログラムに含まれておらず、国はまだその使用を推奨していない。

(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html

食品安全情報(微生物)No.14(2015.07.08)
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2015/foodinfo201514m.pdf

今号の目次

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. ロタウイルスワクチンの定期接種の実施により検査機関でのロタウイルス検出数が持続的に減少(米国、2000~2014年)

【カナダ政府(Government of Canada)】
1. パン粉付き冷凍生家禽肉製品の安全性
2. カナダ政府が食品安全の研修を強化:非営利組織への資金供与によって食品安全の向上を推進

【カナダ公衆衛生局(PHAC)】
1. 公衆衛生通知:パン粉付き冷凍生鶏肉製品に関連したサルモネラ感染アウトブレイク

【カナダ食品検査庁(CFIA)】
1. 食品回収警報:サルモネラ汚染の可能性により「Compliments」ブランドおよびブランド名なしの非加熱のパン粉付き冷凍鶏肉製品を回収

【欧州委員会健康・消費者保護総局(EC DG-SANCO)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【Eurosurveillance】
1. ロタウイルスワクチンの定期接種が行われていないオランダで2013/14年のシーズンにロタウイルス感染罹患率が例外的に低下

【ProMed mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報