持ち帰り・宅配で注意すること

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.09(2020.04.28)を発表した。

注目記事

【イギリス】テイクアウト・宅配向けの助言

 英国食品基準庁(UK FSA: Food Standards Agency, UK)は、食品宅配サービスを行う事業者向けに、食品安全に関するガイダンスを発表した。

 2020年3月17日に規則が緩和され、コロナウイルス感染(COVID-19)アウトブレイク期間中の12カ月間は、パブおよびレストランの温かい食品や飲料のテイクアウト事業が許可されることになった。

 インターネット上でメニューや注文書を提供する場合、商品の内容、量、価格およびアレルギー物質に関するすべての情報が明確に読み取れるようにしなければならない。食品宅配事業者は、注文を受ける際に顧客にアレルギー物質情報を提供しなければならない。この情報は、口頭(電話)、または書面(Webサイトや印刷メニュー)で提供可能である。

 食品事業における適切な衛生管理に欠かせない4つの主要なポイントは、「洗浄」(cleaning)、「加熱調理」(cooking)、「冷却」(chilling)、「交差汚染(cross-contamination)を避ける」の“4つのC”である。

 安全性を保つため食品を適切な方法で保存することが極めて重要である。食品を密封容器に入れて適切な温度下で保存することで有害微生物から守ることができ、異物の混入や他の材料との交差汚染を防ぐことができる。

 食品の宅配サービス事業に切り替える既存の食品事業者は、必要に応じて自社の危害分析重要管理点方式(HACCP)プランの見直しまたは更新を行うべきである。

 食品はすべて安全で喫食に適した状態を保つ方法で消費者に届けられなければならない。要冷蔵食品は運搬中も冷蔵状態が維持されなければならない。このような状態を保つためには、冷却材を入れた保冷箱や保冷袋での梱包が必要となる可能性がある。同様に、保温が必要な食品も保温袋等で梱包されるべきである。

 食品事業者は、宅配過程での交差汚染リスクの可能性を特定し、それを排除する必要がある。運搬時の液漏れ等による汚染を防ぐため、食品の梱包をしっかりと行い、アレルゲンフリー食品を分けて梱包することなどで対応可能である。

 アレルゲンフリー食品の注文を受けた場合には、宅配時にそれがどの容器に入っているかを明確にすべきである。各食品の表示は容器にシールを貼るかメモを書き込むなどで対応可能である。

 受注した食品の運搬に自家用車(食品事業用でない車両)を使用する場合、汚染リスクを避けるため、積み荷を変える度に効果的な洗浄が必要である。

【イギリス】やっぱり低い食品からの新型コロナ罹患リスク

 英国食品基準庁(UK FSA)は、コロナウイルス感染症(COVID-19)と食品に関する理解をさらに深めてもらうため、消費者向けの新しいガイダンス「コロナウイルス感染症(COVID-19)と食品に関する消費者向けガイダンス(Guidance for consumers on coronavirus(COVID-19)and food)」を発表した。

 FSAの助言によると、食品を介してCOVID-19に罹患する可能性は依然として極めて低い。COVID-19は呼吸器疾患であり、食品や食品包装への曝露による感染は報告されていない。

コロナウイルスと食品について知る必要があることは何か
食品を介してコロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患する可能性は極めて低い。
十分な加熱によってウイルスは死滅する。
COVID-19は呼吸器疾患である。食品や食品包装への曝露による感染は報告されていない。
感染リスクを減らすために、石鹸と水を使用した20秒以上の手洗いを定期的に行うことが推奨される。
食品の取り扱いや喫食の前には手洗いが特に重要である。

(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.09(2020.04.28)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2020/foodinfo202009m.pdf

今号の目次

【世界保健機関(WHO)】
1. コロナウイルス感染症(COVID-19)と食品安全:食品事業に関するガイダンス

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. エノキダケに関連して発生しているリステリア(Listeria monocytogenes)感染アウトブレイク(2020年4月17日付更新情報)

【欧州委員会健康・食品安全総局(EC DG-SANTE)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【英国食品基準庁(UK FSA)】
1. 英国食品基準庁(UK FSA)がコロナウイルス感染症(COVID-19)に関して消費者向けの新しいガイダンスを発表:食品を介したCOVID-19罹患リスクは依然として低い
2. 宅配事業における食品安全:食品の持ち帰りおよび宅配サービスを行う事業者向けの衛生・アレルギー対策に関する助言

【スコットランド食品基準庁(FSS)】
1. コロナウイルス感染症(COVID-19)と食品(食品に関連する情報)

【ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)】
1. コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック:リスク認識は高齢者層でより高い