シネフリン含むサプリの評価

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.08(2013.04.17)を発表した。

注目記事

【BfR】シネフリンおよびカフェインを含むスポーツおよび減量サプリメントの健康評価

 シネフリンは、ビターオレンジ(Citrus aurantium)などの植物に含まれる成分であり、エフェドリンと化学構造が関連する。シネフリンは、ビターオレンジ抽出物の添加という形でスポーツ用および減量用サプリメントに含まれることがあり、そのような製品はカフェインおよび他の活性成分も含んでいる場合がある。シネフリンおよびカフェインはともに血管系に影響し、同時に摂取すると相互的に作用を増強する。ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)は、これらの物質を含有するスポーツ用および減量用サプリメントによるリスクを評価し、現在市販されている製品の一部について安全ではないと指摘した。

※ポイント:エフェドリンは麻黄(マオウ、エフェドラ)の成分で、以前は運動能力増強および減量用サプリメントの成分として米国を中心に使用されていました。しかしながら、心臓発作、脳卒中および死亡といった重篤な副作用が見られたことから、現在は米国ではエフェドリン含有サプリメントの販売は禁止されています。その販売禁止以降、エフェドリンに類似の化学構造を持ち、同様の活性があるとの理由から、エフェドリンの代替品としてサプリメントへ添加されるようになったのがシネフリンです。ただし、シネフリン含有サプリメントについても、エフェドリンと同様に心血管系の副作用事例が報告され、その摂取については当初から注意が呼びかけられています。

【ANSES】ビスフェノールA:ANSESは健康リスクの可能性を示し暴露を減らす必要性を確認

 フランス食品・環境・労働衛生安全庁(ANSES)はビスフェノールA(BPA)に関する3年間の調査を終了し、健康リスク評価の結果を発表した。ANSESの評価では、食品からだけでなく、吸入および経皮由来も含むビスフェノールA暴露を考慮した。

※ポイント:ANSESの結論では動物実験をもとにリスクとなる可能性を指摘していますが、そのリスクについては信頼レベルが「moderate」であるとも述べています。つまり、その可能性は確実ではないことになります。BPAについては、欧州食品安全機関(EFSA)が2013年作業計画として完全リスク評価を予定していますし、米国でも研究が進められています。BPAの低用量暴露による影響については、それらの評価結果を待ってから判断する方が良いと思われます。

【KFDA】説明資料(チャネルA、「天然物医薬品中の有害物質検出」報道関連)

 メディアニュースでの報道を受けて、KFDAが天然物医薬品から検出されたホルムアルデヒドおよびベンゾピレンによる健康影響について説明した。

※ポイント:国民がメディアの情報で誤解をしないよう、検出濃度、検出された原因、政府はどのように判断したのか、実際に想定される影響の度合いについてKFDA自ら具体的に説明しています。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html

食品安全情報(化学物質)No.08(2013.04.17)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2013/foodinfo201308c.pdf

今号の目次

【EC】
1. 科学委員会のパンフレット-EU市民のための卓越し、独立し、透明な組織
2. フードチェーンと動植物の健康に関する助言委員会のワーキンググループ:3つのネオニコチノイドに関する規制案についての臨時会合の議事概要
3. 食品獣医局(FVO)特別報告書一般概要報告書
4. 食品獣医局(FVO)査察報告書:デンマーク、モロッコ
5. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. EFSAは公開会合でアスパルテームに関する意見募集を終了する
2. 食品添加物関連
3. 健康強調表示関連
4. 香料グループ評価
5. 食品と接触する物質関連
6. 飼料添加物関連

【FSA】
1. 牛肉製品へのウマ肉混入について
2. 藻油に意見募集
3. ASAが宣伝キャンペーンへの苦情を却下

【HSE】
1. ネオニコチノイド製品認可のレビュー
2. 2013年の企業への残留農薬モニタリングデータ要請

【NHS】
1. Behind the Headlines

【BfR】
1. シネフリン及びカフェインを含むスポーツ及び減量サプリメントの健康評価
2. BfRによる食品と化学物質と消費者製品の健康リスクの科学的評価10年

【ANSES】
1. ビスフェノールA:ANSESは健康リスクの可能性を示し暴露を減らす必要性を確認

【FSAI】
1. 未包装食品のアレルゲン情報をどのようにして消費者に提供すべきかについてのFSAIによる意見募集

【FDA】
1. 消費者向け情報:FDAの研究にゼブラフィッシュが活躍
2. 遺伝子組換え植物由来食品
3. 消費者向け情報:興奮剤は健康に危険な可能性があるとFDAが警告
4. Affirm XL社はAffirm XLダイエタリーサプリメント錠剤を健康リスクの可能性があるため全国で自主回収
5. 公示
6. 警告文書(2013年4月2日、9日参照)

【CDC】
1. 1~5才児の血中鉛濃度-米国、1999~2010年

【FSANZ】
1. 食品基準通知

【MPI】
1. ニュージーランド食品基準改定(残留農薬MRL)の提案

【香港政府ニュース】
1. 5人がシガトキシン中毒

【KFDA】
1. 説明資料(チャネルA、「天然物医薬品中の有害物質検出」報道関連)
2. 食品に使用できない添加物を使用する‘デンプン類’回収及び廃棄措置
3. 外食!ナトリウムなどの栄養成分を確認して食べましょう!
4. 旬の春ナムル、よりおいしく安全にお楽しみください!

【AVA】
1. AVAは日本の各県からの食品輸入停止を解除

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から
・(ProMED-mail)致死的壊死、トウモロコシ ウガンダ、タンザニア:第1報
・(ProMED-mail)殺鼠剤中毒、子ども 中国
・(EurekAlert)広く使用されている濾過材がビールにヒ素を加える
・(EurekAlert)インディアナ大学の研究:水銀濃度の高さは糖尿病リスクの増加と関連する
・(EurekAlert)食品と水のヒ素汚染についての大規模シンポジウム
・(EurekAlert)アスベスト暴露、石綿症、喫煙の複合は肺がんリスクを著しく増加させる