食品由来寄生虫ワースト10

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.14(2014.07.09)を発表した。

注目記事

【FAO】食品由来寄生虫ワースト10

 国連食糧農業機関(FAO)は世界中で最も懸念される食品由来寄生虫上位10種類のリストが発表した。これらへの対策のため新しいガイドラインの作成が現在進行中である。

上位10種類の食品由来寄生虫とそれが検出される食品は以下の通りである。

  1. Taenia solium(有鉤条虫):豚肉
  2. Echinococcus granulosus(エキノコックス、単包条虫):生鮮農産物
  3. Echinococcus multilocularis(エキノコックス、多包条虫):生鮮農産物
  4. Toxoplasma gondii(トキソプラズマ原虫):小型反芻動物の肉、豚肉、牛肉、狩猟動物肉(赤身および内臓肉)
  5. Cryptosporidium属(クリプトスポリジウム原虫):生鮮農産物、果汁、乳
  6. Entamoeba histolytica(赤痢アメーバ原虫):生鮮農産物
  7. Trichinella spiralis(旋毛虫(トリヒナ)):豚肉
  8. Opisthorchiidae(オピストルキス(後睾吸虫類)):淡水魚
  9. Ascaris属(アスカリス属(小腸回虫)):生鮮農産物
  10. Trypanosoma cruzi(クルーズトリパノソーマ原虫):果汁

【EC】RASFF・ヒトと動物の健康を35年間守ってきた食品安全ツール

 欧州委員会(EC)の報告。欧州では、欧州の食品が世界で最高レベルの食品安全基準を満たすことを確実にするため、食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)への依存度がますます高まっている。RASFFの2013年次報告書では、35年前から食品安全を確保してきたその主な役割に加え、RASFFは不正が明らかになった製品の追跡および回収のための極めて重要なツールとなっていることも示されている。

(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html

食品安全情報(微生物)No.14(2014.07.09)
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2014/foodinfo201414m.pdf

今号の目次

【国連食糧農業機関(FAO)】
1. 最も懸念される食品由来寄生虫の上位10種類を発表

【米国食品医薬品局(US FDA)】
1. 生のクローバースプラウトの喫食に関連して複数州にわたり発生している大腸菌O121感染アウトブレイクの調査(2014年6月27日付更新情報)

【米国農務省食品安全検査局(USDA FSIS)】
1. カリフォルニア州の会社がサルモネラ(Salmonella Heidelberg)汚染の可能性により鶏肉製品を回収

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. 生のクローバースプラウトの喫食に関連して複数州にわたり発生している志賀毒素産生性大腸菌O121感染アウトブレイク(2014年6月27日付更新情報)
2. Foster Farmsブランドの鶏肉製品に関連して複数州にわたり発生している多剤耐性サルモネラ(Salmonella Heidelberg)感染アウトブレイク(2014年7月4日付更新情報)
3. 食品由来疾患アウトブレイクに関するCDCの新しいデータ(2011、2012年次報告書)

【欧州食品安全機関(EFSA)】
1. 非動物性食品中の病原体がもたらすリスクに関する科学的意見(パート2:ベリー類中のサルモネラおよびノロウイルス)

【欧州委員会(EC)】
1. ヒトおよび動物の健康を35年間にわたり守ってきた食品安全ツール(RASFF)

【欧州委員会健康・消費者保護総局(EC DG-SANCO)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【英国食品基準庁(UK FSA)】
1. 感染性胃腸疾患に関する第2回調査(IID2調査)の延長:英国での感染性胃腸疾患の食品由来率の特定および食品由来疾患の原因食品の推定

【デンマーク国立血清学研究所(SSI)】
1. デンマークにおけるリステリア症(2006~2013年)

【ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)】
1. 食品衛生:一部のブタについてトリヒナの公的検査要件の緩和が妥当

【ProMed mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報