うねやま研究室

妊婦は大変!? 各国の妊娠中女性向け助言集。

2008年11月3日、英国食品基準庁(FSA)は妊娠女性にカフェイン摂取を制限するように助言を更新しました。FSAはそれまでカフェインの1日の最大摂取量を300mgにするよう助言していましたが、それをさらに引き下げて200mgに制限することで、リスクが減らせるという研究結果を発表したのです。カフェインをたくさん摂ると、赤ちゃんの生まれたときの体重が軽くなり、その後の健康に影響することや自然流産の可 […]
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ヨウ素を十分過ぎるくらい摂っている日本人が考えるべきこと

2009年10月から、オーストラリアとニュージーランドのほとんどのパンにヨウ素が添加されることになりました。これにより1日約50 μgのヨウ素の摂取増加を目指しています。オーストラリア・ニュージーランド食品安全機関(FSANZ)では一般向けのFAQを公開していますので詳細はそちらをご覧ください。
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中国ミルク汚染事件のメラミンとはどんなもの?

中国におけるメラミン汚染ミルク事件が世界中に波紋を広げています。現時点では事件の全容は不明ですが、とりあえずこれまでわかっていることをまとめてみようと思います。今回の事件の前に、2007年の米国でのペットフード事件についておさらいしてみましょう。この事件は中国産の「コムギグルテン」が、実は小麦粉にメラミンやメラミン類似体を混ぜただけの粗悪品だったことから、それを原料にして作ったペットフードを食べた […]
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「発がん性」の強さについて考えてみよう――カビとパンの例

FoodScienceの連載、「多幸之介が斬る食の問題」の「ヤマザキパンはなぜカビないか」と「続 ヤマザキパンはなぜカビないか」を興味深く拝見しました。そこで僭越ながら、筆者の長村洋一先生の記事に関連していくつか関連情報を紹介してみようと思います。「○○には発がん性があるから危険だ」という類の短絡的な脅し文句はよく目にします。今回は発がん性の強さやリスクについて考えてみましょう。以前にマラカイトグ […]
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「科学的根拠」とは

根拠(エビデンス)に基づいた医療(evidence-based medicine:EBM)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。医療において治療の効果や副作用などの臨床試験による結果(「根拠」)をもとに医療を行うというものであり、「根拠」として採用されるのはできるだけ客観的で正確な最新最良の医学知見です。そんなの当たり前ではないか、と思われるかもしれませんが、EBMの対極にある「三た論法」と比較 […]
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詐欺的「健康食品」「サプリメント」への対応

近年、食品の機能性についての関心が高まっているようですが、その期待の極端な形が詐欺という形で世界中で問題となっています。日本では「いわゆる健康食品」に分類され、海外では「ナチュラルヘルス製品」「ハーブ」「伝統的漢方薬(TCM)」「サプリメント」などと呼ばれる商品群があります。医薬品ではないものの、濃縮エキスだったり粉末だったりカプセルや錠剤だったりといった形態で、食べて美味しいとはとても言えないよ […]
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食品由来のリスクを定量評価する

食品のリスクというと真っ先に思い浮かぶのは食中毒でしょう。一般の消費者には残留農薬や加工食品の添加物が危険だと思っている人が多いかもしれません。今回はそうした食品由来リスクを定量化して評価しようという試みについて紹介してみようと思います。
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「環境ホルモン」問題はどうなった?BPAの評価を巡る世界の動向その1

日本では今のところあまり話題になっていませんが、カナダが哺乳瓶へのポリカーボネートの使用禁止を提案し、米国とカナダで報道が過熱しているビスフェノールAの安全性評価について、これまでの経緯をまとめてみようと思います。「その1」としたのは、米国とカナダでは現在パブリックコメント募集中でまだ結論が出ていないことと、これまでの経緯を紹介するだけで相当な分量になってしまうためです。
実験に使われた色素を入れたオレンジジュース(ニュージーランド・ESR、Peter Cressey博士提供)
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子どもの多動と食用着色料の関連を示唆する研究をEFSAが評価

2008年3月14日、欧州食品安全機関(EFSA)が、食用色素と安息香酸ナトリウムによる子どもの行動への影響に関する論文についての評価を終了し、プレスリリースを行いました(EFSAは食品添加物と子どもの行動に関するサウサンプトン研究を評価する、McCann らのある種の色素と安息香酸ナトリウムの子どもの行動に与える影響に関する研究の評価結果―AFCパネルの意見)。内容についての日本語での概要はこれ […]
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米国で安全性が確認されたクローン動物、日本での受容はどうなる?

2008年1月15日、米国食品医薬品局(FDA)がクローン動物由来食品の安全性について最終リスク評価報告書を発表しました。06年12月に案として発表し、パブリックコメントを募集してまとめたものです。クローン技術を用いて作成したウシ・ブタ・ヤギ、あるいは伝統的に食用とされている動物のクローンの子孫は、普通の家畜同様、食用として安全であるというものです。
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中国ギョーザ事件報道を巡る科学的な不正確

中国産冷凍ギョーザ事件は、当初残留農薬の疑いも掛けられましたが、どうやらそうではなくて、犯罪性の色合いが強まってきました。全容解明までもうあと少しというところでしょうか。とはいえ、一連の報道において、特に薬剤に関する説明では、いくつか誤解を招くようなものもあり、見逃しておけません。今回は、メタミドホスやジクロルボスについて、作用機所や毒性などをまとめてみます。
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日欧比較で分かる残留農薬基準値超えによる回収の愚行

農産物の残留農薬が基準値を超過していたため回収される、という事例がよく報道されます。基準値を超えていることがすなわちリスクがあるということではないにもかかわらず、消費者には「危険な農産物が出回っている」という誤解が多いようです。そこで今回は、日本とは違う対応を行っている英国での事例を紹介してみようと思います。
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発がん物質と発がん性が疑われる物質――マラカイトグリーンの例

この夏、多くの方が「マラカイトグリーン」という物質名を何度も目にしたことと思います。公的機関からの発表では「発がん性が示唆される」または「発がん性の疑いがある」という修飾語がつくことが多いのですが、一部メディアでは「発がん物質」と断定しています。さて発がん物質とは何でしょうか? 一般の人がメディアに踊る「発がん物質」の文字を見て想定するのは「人間のがんの原因となる物質」という意味であろうと思います […]
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科学が歪められているのに声を上げない科学者

私たちは安全な食生活を求めて、科学的根拠をもとにいろいろな対応をします。例えば高温で食中毒菌を殺す、カビが生えないように保存条件を管理する、などのようなことです。偏食しない、というのも科学的根拠があるといえるリスク管理でしょう。ところが食品分野では、この「科学」がしばしば間違って報道され、実際とはかけ離れた形で一般の「常識」になっていることが、多々見られます。それは日本だけではなく、世界中どこでも […]