全セグメントで前年比プラス

ホットペッパーグルメ外食総研による外食市場調査の2022年3月度調査結果では、外食市場規模は2,146億円で前年同月比120.1%で、4カ月連続前年超えとなった。

3年前同月比も前月から改善

 2022年3月の外食市場規模は、3圏域合計で2,146億円。前年同月比(以下、前年比)は+358億円(前年比120.1%)。市場規模は4カ月連続で前年比プラスとなり、前々年比(2020年3月)は99.0%と、前月(2022年2月)の同52.4%よりマイナス幅が大幅に改善した。これは2020年3月がコロナ禍の影響が出始めたタイミングだったことの影響もあるが、3年前の2019年3月比でも58.5%と前月に比べマイナス幅が小さくなり回復傾向だ。

 外食実施率(60.8%)、頻度(3.52回/月)、単価(2,480円)の3指標ともに前年比では伸び、外食市場の回復傾向につながった。食事主体業態計(前年比119.9%、2019年比67.7%)、飲酒主体業態計(同129.2%、43.4%)、軽食主体業態計(同108.7%、64.8%)と全セグメントで前年比、コロナ禍前の2019年比で前月に比べて回復傾向となっている。

 コロナ禍関連状況では、3月後半には全国全地域でまん延防止等重点措置の解除があり、外食市場の回復傾向を後押ししたと考えられる。

2022年3月の外食実施率は60.8%

前月比増減+8.3pt、前年比増減+4.7pt。

外食実施率(2022年3月)

2022年3月の外食頻度は3.52回/月

前月比増減+0.28回、前年比増減+0.21回。

外食頻度(2022年3月)

2022年3月の外食単価は2,480円

前月比増減+152円、前年比増減+120円。

外食単価(2022年3月)

2022年3月の外食市場規模は2146億円

前月比増減+543億円、前年比増減+358億円。

外食市場規模(2022年3月)

全業態が前年比プラスだが2019年同月は超えず

 業態別では、主要16業態の全業態で市場規模が前年比プラスとなった。とくに「和食」(市場規模前年比+80億円)、「居酒屋」(同+77億円)、等で伸びたが、それぞれコロナ禍前の2019年同月比では「和食」で66.7%、「居酒屋」で41.6%にとどまっている。

 延べ外食回数では「すき焼き、しゃぶしゃぶ、鍋、おでん等の専業店」(前年比増減−1万回)以外の主要業態では前年実績を上回った。また、外食単価では「ファミリーレストラン、回転すし等」(前年比増減−4円)、「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」(同−1,966円)以外の主要業態では前年実績を上回った。結果、延べ外食回数・単価ともに前年超えしたのは主要16業態中13業態であった。

 市場規模を3年前の2019年3月比で見ると、コロナ禍前の実績を超えている業態はまだなく、「中華料理店」の73.2%が最高となっている。

前年比プラス業態

「和食料理店」「中華料理店」「レストラン、食堂、ダイニング、洋食店」「フレンチ・イタリアン料理店」「アジアン料理店」「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」「お好み焼き、鉄板焼き等の専業店」「すき焼き、しゃぶしゃぶ、鍋、おでん等の専業店」「ファミリーレストラン、回転すし等」「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店」「居酒屋」「バー、バル、ワインバー、ビアホール、パブ」「カラオケボックス」「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」「ファストフード」「牛丼、カレー等一品もの専売業態」

前年比±0の業態

なし

前年比マイナス業態

なし

※ホットペッパーグルメ外食総研「外食市場調査」(2022年3月度)
https://www.hotpepper.jp/ggs/research/article/marketing/202203

ホットペッパーグルメ外食総研・外食市場調査

 ホットペッパーグルメ外食総研・外食市場調査は、株式会社リクルート(東京都千代田区、北村吉弘社長)の外食に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」が行っている調査。毎月、首都圏・東海圏・関西圏の約9,000~1万人を対象に「外食市場調査」を実施している。

 この「外食市場調査」では、圏域内の生活者による毎日の夕方以降の食事や飲酒について、外食と中食の内容(場所、相手、単価など)をヒアリングし、毎月の外食市場の動きを継続的に可視化している。3圏域限定で朝食・昼食は含まない市場調査ではあるが、飲食店などの事業所ヒアリングではなく、生活者に直接ヒアリングを行っていることから、性年代別や相手別の消費動向がわかり、外食している街や業種の情報が取得できていることが特徴。

About 稲垣昌宏 56 Articles
ホットペッパーグルメ外食総研上席研究員 いながき・まさひろ 市場調査をメインに消費者動向から外食市場動向を分析・予測。また、観光に関する調査・研究、地域振興機関である「じゃらんリサーチセンター」研究員も兼務し、「食」と「観光」をテーマに各種委員会活動や講演などを行っている。肉より魚を好む、自称「魚食系男子」。