行楽需要が3月に取られ苦戦

日本フードサービス協会(JF)は2018年4月外食産業市場動向調査を発表した。

全体の合計は、客単価がやや上昇して、客数は減少傾向ながら前年並み。売上高はやや増。店舗数は前年並みとなった。

中華ファミリーレストラン、焼き肉ファミリーレストランが好調だった一方、持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード、洋風ファミリーレストラン、和風ファミリーレストラン、居酒屋が客数が前年下回り、和風ファミリーレストランと居酒屋は売上高も前年同月未達となった。

その他ファストフードが客数を3割程度落とす結果が出ているが、これは前年に「アイスクリームが携帯会社とのコラボキャンペーンで客数が大幅上昇」したことの反動による。

JFでは「4月は、花見需要のピークが3月に早まったことで、持ち帰り米飯/回転寿司、FR、居酒屋などに集客の影響が見られたが、最近の価格改定の傾向や高単価商品の好調などにより客単価上昇が続いており、全体売上は101.8%と20カ月連続して前年を上回った」としている。

事業所数(n=207)、店舗数(n=36,843)
全体 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 101.8% 100.4% 99.1% 102.7%

ファストフード

ファストフードの合計は、客単価が3.5%上昇して、客数はやや減。売上高はやや増。店舗数は前年並みとなった。

洋風は、客単価がやや上昇したが、客数はやや増。売上高も3.4%増。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

和風は、客単価が3.6%上昇したが、客数は前年並み。売上高も4.1%増。店舗数はやや増加した。

麺類は、客単価がやや上昇したが、客数はやや増。売上高も3.5%増。店舗数はやや増加した。

持ち帰り米飯/回転寿司は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高は前年並み。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

その他は、客単価が28.7%上昇と2桁大幅アップして、客数は29.2%の2桁大幅減。売上高も8.8%減と不調。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

事業所数(n=60)、店舗数(n=20,023)
ファストフード 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 102.1% 100.4% 98.7% 103.5%
洋風 103.4% 99.5% 102.3% 101.1%
和風 104.1% 101.2% 100.5% 103.6%
麺類 103.5% 102.4% 102.0% 101.5%
持ち帰り米飯/回転寿司 100.1% 99.6% 97.9% 102.2%
その他 91.2% 99.2% 70.8% 128.7%

ファミリーレストラン

ファミリーレストランの合計は、客単価がやや上昇して、客数は減少傾向ながら前年並み。売上高はやや増。店舗数はやや増加した。

洋風は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高は前年並み。店舗数は前年並みとなった。

和風は、客単価が前年並みに推移したが、客数は減少傾向ながら前年並み。売上高も減少傾向ながら前年並み。店舗数は前年並みとなった。

中華は、客単価が下降傾向ながら前年並みに推移して、客数は6.3%増と好調。売上高も6.1%増と非常に好調。店舗数は3.0%増となった。

焼き肉は、客単価が下降傾向ながら前年並みに推移して、客数は5.8%増と好調。売上高も5.7%増と非常に好調。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=56)、店舗数(n=10,061)
ファミリーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 101.7% 101.0% 99.8% 102.0%
洋風 100.5% 100.6% 97.8% 102.8%
和風 99.3% 100.3% 99.3% 100.0%
中華 106.1% 103.0% 106.3% 99.8%
焼き肉 105.7% 101.9% 105.8% 99.9%

パブ・居酒屋

パブ・ビアホールは、客単価がやや下降して、客数はやや増。売上高も前年並み。店舗数は前年並みとなった。

居酒屋は、客単価がやや下降したが、客数は3.1%減。売上高も4.3%減。店舗数は4.1%減少した。

事業所数(n=34)、店舗数(n=2,245)
パブ・居酒屋 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 96.7% 96.6% 98.3% 98.4%
パブ・ビアホール 100.6% 100.6% 102.4% 98.3%
居酒屋 95.7% 95.9% 96.9% 98.7%

ディナーレストラン

ディナーレストランの合計は、客単価が前年並みに推移したが、客数は3.7%増。売上高も4.0%増。店舗数はやや減少した。

事業所数(n=26)、店舗数(n=1,000)
ディナーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 104.0% 97.8% 103.7% 100.3%

喫茶

喫茶の合計は、客単価がやや上昇したが、客数は前年並み。売上高も3.2%増。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=17)、店舗数(n=2,239)
喫茶 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 103.2% 102.1% 100.3% 102.9%

その他

事業所数(n=14)、店舗数(n=1,275)
その他 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 103.2% 102.5% 99.8% 103.3%

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html