ハウスが壱番屋を子会社化へ

ハウス食品グループ本社は10月30日、「CoCo壱番屋」を展開する壱番屋の株式公開買付け(TOB)を開始すると発表した。

ハウス食品グループ本社は同日開催の取締役会において、壱番屋の東証第一部および名証第一部の普通株式を金融商品取引法に基づく公開買付けにより取得することを決議した。

同日現在、ハウス食品グループ本社は壱番屋の発行済株式総数の所有割合19.55%に当たる3,120,000株を所有し持分法適用関連会社としているが、TOBにより連結子会社化を目指す。TOB成立後も引き続き壱番屋の上場を維持する方針。

TOB成立後にハウス食品グループ本社が所有する壱番屋の株式数は8,141,100株(所有割合51.00%)を目指し、このため買付予定数の上限を5,021,100株(所有割合31.45%)を予定している。上限を超えた部分については買い付けを行わない。

壱番屋は、同日公表の「ハウス食品グループ本社株式会社による当社株券に対する公開買付けに関する意見表明のお知らせ」で、このTOBに関して「賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募するか否かについては株主の皆様のご判断に委ねる旨を決議」したと発表した。

賛同の理由としては、ハウス食品グループ本社が壱番屋を「連結子会社とすることは、グループとしてのバリューチェーン上の事業領域を拡大することにより現状レベルでの協働を超えた更なる連携効果が見込める等の事業シナジーを創出できるものと考えておる」としている。その具体的な施策及び事業シナジーとして以下を挙げている。

  1. お客様満足の向上及びカレーメニュー価値の向上
  2. 品質保証力の強化
  3. 調達・生産における協働
  4. 海外事業推進の強化
  5. 新規事業創出における協働

ハウス食品グループ本社と壱番屋では資本関係のほかにすでに人的関係もあり、現在、壱番屋の取締役のうち3名がハウス食品グループ本社の連結子会社ないし持分法適用関連会社の役員を兼任している。