収穫方法?タマネギの食中毒

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.16(2020.08.05)を発表した。

注目記事

【米国/カナダ】レッドオニオンに関連のサルモネラ

 米国疾病予防管理センター(US CDC: Centers for Disease Control and Prevention)、複数州の公衆衛生・食品規制当局および米国食品医薬品局(US FDA)は、タマネギに関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Newport)感染アウトブレイクを調査している。

 患者の発症日は2020年6月19日〜7月12日である。2020年7月10日、CDCのPulseNet(食品由来疾患サーベイランスのための分子生物学的サブタイピングネットワーク)を介し、3州で患者計13人が確認されたことからS. Newport感染アウトブレイクが特定された。患者数はアウトブレイク特定後から急増し、7月29日時点で34州からの計396人となっている。

 本アウトブレイクでは7州で計22の患者クラスターが特定され、これらの患者クラスターから得られた情報は、多くの患者がレッドオニオンを喫食したことを示している。これらの患者クラスターから得られた追跡情報により、米国のThomson International社(カリフォルニア州Bakersfield)が当該レッドオニオンの供給元である可能性が高いことが特定された。

 栽培および収穫方法が原因で、ホワイトオニオン、イエローオニオン、スイートイエローオニオンなどThomson International社のその他の種類のタマネギも汚染されている可能性がある。その他の種類のタマネギと本アウトブレイクとの関連の有無を特定するためさらなる追跡調査が行われている。

 カナダ公衆衛生局(PHAC)も、WGS解析により米国の本アウトブレイクの患者由来株との遺伝学的関連が示されたカナダのS. Newport感染アウトブレイクを調査している。7月30日、PHACのアウトブレイク調査により、米国産レッドオニオンがカナダのアウトブレイクの感染源である可能性が高いことが特定された。

 カナダ公衆衛生局(PHAC: Public Health Agency of Canada)は、連邦・州の公衆衛生当局、米国疾病予防管理センター(US CDC)および米国食品医薬品局(US FDA)と協力し、7州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Newport)感染アウトブレイクを調査している。

 本アウトブレイクの感染源はレッドオニオンである可能性が高いことが特定されているが、Thomson International社は、交差汚染のリスクがあるとし、サルモネラ汚染の疑いがあるレッドオニオンと接触した可能性があるすべての種類のタマネギの回収を開始した。回収対象製品は、レッドオニオン、ホワイトオニオン、イエローオニオンおよびスイートイエローオニオンである。

 2020年8月2日までに、本アウトブレイクに関連して計120人のサルモネラ(Salmonella Newport)感染確定患者が報告されており、患者は、家庭、レストランまたは介護施設で料理に使用されたレッドオニオンを喫食したと報告した。

【米国】FDAがパパイヤ業界に対し再度の通知書

 米国食品医薬品局(US FDA: US Food and Drug Administration)は、パパイヤに関連して繰り返し発生するサルモネラ感染アウトブレイクを防ぐため、パパイヤの栽培・収穫・包装・流通・輸出入・小売を行う業者に対して、予防対策を概説する2回目の通知書を発表した。FDAは2019年8月にも同様の通知書を発表している。

 輸入生鮮パパイヤの喫食に関連するアウトブレイクが2011年以降に8件発生しており、100人以上の入院患者および2人の死亡者を含む約500人の患者が報告されている。2020年の栽培シーズンを迎え、この通知書では、食品安全のための最良実施規範の作成のために業界およびメキシコの規制機関が行なってきた重要な仕事、およびパパイヤの汚染予防策が重要であることが強調されている。

(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.16(2020.08.05)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2020/foodinfo202016m.pdf

今号の目次

【米国食品医薬品局(US FDA)】
1. 食品由来疾患から消費者を守るため米国食品医薬品局(US FDA)がパパイヤ業界に対し通知書を再度発表

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. タマネギに関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Newport)感染アウトブレイク(2020年8月3日、7月31日、24日付更新情報、21日付初発情報)
2. 袋入りミックスサラダに関連して発生しているサイクロスポラ感染アウトブレイク(2020年7月24日付更新情報)
3. 小規模飼育の家禽類との接触に関連して発生しているサルモネラ(Salmonella Hadar、S. Agona、S. Anatum、S. Enteritidis、S. Infantis、S. Mbandaka、S. I4,[5],12:i:-、S. Braenderup、S. Muenchen、S. Thompson、S. Typhimurium)感染アウトブレイク(2020年7月29日付更新情報)

【カナダ公衆衛生局(PHAC)】
1. 公衆衛生通知:米国から輸入されたレッドオニオンに関連して発生しているサルモネラ(Salmonella Newport)感染アウトブレイク(2020年8月2日、7月30日付更新情報、7月24日付初発情報)

【欧州委員会健康・食品安全総局(EC DG-SANTE)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【欧州食品安全機関(EFSA)】
1. ブロイラーの一次生産段階におけるカンピロバクター管理対策に関する科学的意見の更新および見直し