スクラロース加熱でどうなる?

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.09(2019.04.26)を発表した。

注目記事

【FDA】ダイエタリーサプリメントの違法成分から消費者を保護するための新たな段階に関するFrank Yiannas副長官のFDA声明

 米国食品医薬品局(FDA)は、ダイエタリーサプリメントに違法な成分が使われていることに気づいた場合に、迅速に警告を出すための新しいツールの運営を開始する。ウェブサイトで閲覧できるこの「Dietary Supplement Ingredient Advisory List」には、FDAの初期評価でダイエタリーサプリメントの成分として合法ではないだろうと判断された成分が追加される。

 ただし掲載理由としては、ダイエタリー成分に適さない、法で要求されている市販前通知が提出されていないなどであり、必ずしも安全上の懸念を示しているわけではない。ダイエタリー成分やダイエタリーサプリメントについて安全上の懸念が生じた場合には、別途、明確に、いつでも情報提供していく。

 さらにFDAは、ダイエタリーサプリメントに関する法的要件を無視する悪人達への対応も継続しており、ジメチルヘキシルアミン(DMHA)を含む製品の販売に係わる8企業とフェニビュート(phenibut)を含む製品の販売に係わる3企業に警告文書を出した。

【BfR】甘味料スクラロースを含む食品を加熱すると有害な化合物ができるかもしれない

 スクラロースは食品添加物E955としてEUで認可されている甘味料である。ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)は、高温におけるスクラロースの安定性と、有害な可能性のある塩素化合物の生成に関する現在のデータ状況を評価した。

 入手可能なデータによると、スクラロースを120℃より高い温度に徐々に加熱し、さらに温度が上昇し続けると、甘味料の分解と脱塩素が起こる。その結果として健康を害する可能性のある塩素化有機化合物の形成につながる可能性がある。しかし、最終的な結論を引き出すには今のところデータが不十分である。スクラロース含有食品を120℃以上の温度に加熱したときに、どんな有害反応生成物が生成されるのかの詳細がわからず、それらがどの程度生成されるかも不明である。

【FDA】FDAは消費者用ハンドサニタイザーの安全性と有効性についての最終規則を発表

 ハンドサニタイザーは、石けんと水による手洗いをできない場合に便利な代替手段である。FDAは、市販用(OTC)ハンドサニタイザーが安全で効果的であることを確保するための最終規則を発表し、トリクロサンや塩化ベンゼトニウムを含む28種類の有効成分について消費者向けハンドサニタイザーに使用できなくなると述べた。

 塩化ベンザルコニウム、エチルアルコール、イソプロピルアルコールの3つの有効成分については、消費者向けOTCハンドサニタイザー製品への使用が一般的に安全かつ有効であると認められるのかどうかを決定するのに必要な、継続研究及び追加の安全性・有効性データの提出を待つため、規則策定を延期している。

 今のところFDAはこれら3つの有効成分を含むハンドサニタイザーを市場から排除するつもりはない。大部分のOTCハンドサニタイザーは有効成分としてエチルアルコールを使用しているため、この最終規則により影響を受ける製品は市場の3%未満と思われる。この他にFDAは、消費者向け消毒洗浄剤(2016年9月)及びヘルスケア消毒剤(2017年12月)に関する最終規則をすでに発表している。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.09(2019.04.26)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2019/foodinfo201909c.pdf

今号の目次

【FAO】
1. Codex

【EC】
1. 食品偽装:DG SANTE の年次報告書発表
2. 査察報告書
3. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. 生のアプリコットカーネル以外の食品中のシアン(青酸)配糖体の存在に関する健康リスク評価
2. 規制農薬リスク評価におけるin vitro 比較代謝試験に関するEFSA ワークショップ
3. 乳児の食事への補完食の適切な導入年齢を科学的に評価するために補完食の導入年齢に関する健康結果の系統的レビューの準備作業としての拡大文献調査
4. 新規食品関連
5. 健康強調表示関連
6. 飼料添加物関連

【NHS】
1. Behind the Headlines

【ASA】
1. 世界保健デーをきっかけにヘルスケアについての助言
2. 消費者調査の宣伝のクイックガイド

【BfR】
1. 甘味料スクラロースを含む食品を加熱すると有害な化合物ができるかもしれない
2. グリホサートベースの植物保護製品の最新のメタ解析が有効成分の評価を変えることはない

【RIVM】
1. 地域住民の農薬暴露により良い知見
2. 食品と接触する物質のパー及びポリフルオロアルキル化合物(PFASs)

【ANSES】
1. ナノ粒子形状の二酸化チタン:ANSES は慢性吸入暴露の毒性参照値(TRV)を決める

【EVIRA】
1. Viljaseula 2018 は穀物収穫の質に関する情報を提供

【FDA】
1. FDA は消費者用ハンドサニタイザーの安全性と有効性についての最終規則を発表
2. 事業者向けガイダンス:遺伝子組換え植物由来あるいは由来でない食品の任意の表示
3. FDA は栄養成分表示にアルロース(プシコース)を表示する際のガイダンス案を発行
4. ダイエタリーサプリメントの違法成分から消費者を保護するための新たな段階に関するFrank Yiannas 副長官のFDA 声明
5. リコール情報

【USDA】
1. 農場でのフードロス

【CFIA】
1. 食品安全検査紀要

【TGA】
1. 安全性警告

【香港政府ニュース】
1. 生の牛肉サンプル2つが二酸化硫黄を含むことがわかった
2. 違反情報

【MFDS】
1.日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. 貝類毒素発生及び検査の現状
3. 食品医薬品安全処、汎省庁統合食品安全情報網の運営協議会の開催
4. 春シーズン野草でお酒をつくる際に注意してください
5. アナボリックステロイド(anabolic steroid)違法流通販売者の摘発
6. 春の山菜5 種から基準を超過した農薬の検出
7. 殺虫剤及び水産物の残留物質の残留許容基準の改定
8. 不適合農産物の流通遮断のために公営卸売市場の現場検査所7 カ所の新設
9. 食品接客業者対象食品のアレルギー予防教育・広報の実施
10. 回収措置

【SFA】
1. シンガポール食品庁の創設

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から
・(EurekAlert)バークレーの炭酸飲料税は、値段が上がる何ヶ月も前に飲む習慣を変えた
・(EurekAlert)ボディビルサプリメントを使用している男性の肝障害についての新しい知見
・(EurekAlert)The Lancet:世界的には5人中1人の死亡は貧しい食事に関連する
・(EurekAlert)英国の子ども向けに販売されている多くの食品の包装の健康強調表示は「混乱する」
・(EurekAlert)グルテンフリー表示されたレストランの食品のグルテンを測定
・(EurekAlert)過ぎたるは及ばざるがごとし?ビタミンD の高用量は腎不全につながる可能性がある
・(EurekAlert)がん患者の1/3 は補完代替医療を使っている
・(EurekAlert)FDA の添加糖表示は費用対効果の高い健康増進方法で節約できる可能性がある
・(EurekAlert)湯通しでコメの無機ヒ素を減らす
・(EurekAlert)牛乳の包括的調査
・(EurekAlert)子ども、妊娠女性の血中鉛濃度のスクリーニングについてのUSPSTF の助言
・(EurekAlert)JAMA Pediatrics エディトリアル:新しい鉛検査助言は決定的ではない、しかしスクリーニングが必要でないことを意味しない