カラメル色素の健康リスクの懸念なし

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.18(2014.09.03)を発表した。

注目記事

【FDA】カラメル色素と4-MEIについてのQ&A

 米国食品医薬品局(FDA)は、カラメル色素の製造時に生じる微量不純物の4-メチルイミダゾール(4-MEI)に関するQ&Aを公表した。その中でFDAは、カラメル色素の使用によるヒト健康へのリスクについて、懸念となる根拠は得られていないとしている。また、欧州食品安全機関(EFSA)が2011、2012年の評価で食品中のカラメル色素の使用による4-MEI暴露について懸念はないと結論したことも紹介している。

※ポイント:このQ&Aは、食品添加物として使用されるカラメル色素由来の暴露について、健康への有害影響を心配する必要はないと述べているものです。一方、4-MEIは一部の食品の調理中にも生じるため、食品から完全になくすことは現実的には不可能だとも述べています。EFSAの評価によると、4-MEIには遺伝毒性はなく閾値が設定できるとしていますので、通常の調理時にどの程度の量が生じ、実際にどのくらい暴露しているのかを確認した上で閾値と比較してリスクがあるのを判断することが重要になるでしょう。

※参考:食品安全情報(化学物質)No.26(2012.12.26)参照
【EFSA】カラメル色素(E 150a, c, d)の詳細暴露評価
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2012/foodinfo201226c.pdf

【FDA】ダイエタリーサプリメントは脳震盪を治療できるか? ノー!

 FDAは、根拠がなく、脳震盪やその他の外傷性脳損傷(TBI)を予防や治療すると宣伝したダイエタリーサプリメント製品が販売されていることを懸念し、消費者向け情報を発表した。そのような製品は、インターネットや各種小売店で販売され、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアで宣伝されている。どのようなダイエタリーサプリメントにも、脳震盪を予防したり軽くしたりするという科学的根拠はない。対策として、FDAは市場を監視し、必要に応じて企業に警告文書の送付などを行っている。

※ポイント:FDAが特に懸念しているのは、脳震盪患者がサプリメントを飲むことで安心し、十分な回復をしないまま再度激しい運動をして脳震盪を繰り返すことにより永続的な脳障害を引き起こす可能性です。宣伝されているような効果を持つサプリメントは1つもないということ、負傷した復員軍人への影響を懸念して国防総省からも警告が発せられるほど重要な問題だと認識されているところに留意してください。

【FDA】FDAは食品やその他の製品中化学物質の安全性評価計画を強化する

 FDAが化学物資の安全性に関する資料をより効果的かつ効率的に利用するためにはどうするのがよいのかを検討するためのレビューを実施した。これは、FDAの化学物質安全性評価計画に関して、幹部を含めた職員および元職員にインタビューを行うとともに、関係者への聞き取り結果や外部識者の意見も取り入れたものである。その報告書をもとに、食品安全応用栄養センター(CFSAN)と動物用医薬品センター(CVM)の内部に設置された作業部会が、各々に問題点と勧告を提示した。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html

食品安全情報(化学物質)No.18(2014.09.03)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2014/foodinfo201418c.pdf

今号の目次

【EC】
1. 食品獣医局(FVO)査察報告書:ドイツ、ニュージーランド、フランス、ポーランド、ハンガリー
2. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【FSA】
1. ボトル入り飲料水の放射性物質調査
2. アクリルアミドとフランの調査結果発表

【HSE】
1. 最新モニタリング結果

【COT】
1. 成人の有機リンへの低レベル暴露による長期神経学的、神経心理学的、精神医学的影響についての声明

【BfR】
1. ポリエチレンを含むプラスチック樹脂微粒子:皮膚洗浄や歯科ケア製品の使用による健康リスクは起こりそうもない

【ANSES】
1. ANSESが作成したフランスの感熱紙へのビスフェノールA使用制限提案がECHAによる意見募集のため提出された

【FSAI】
1. FSAIは2013年年次報告書を発表

【FDA】
1. カラメル色素と4-MEIについてのQ & A
2. 警告文書
3. FDAはジョージア州のダイエタリーサプリメント製造業者を取り締まる
4. 消費者向け情報:ダイエタリーサプリメントは脳震盪を治療できるか? ノー!
5. FDAはJIFSANと共催の食事と栄養ウェブセミナーを告知
6. FDAは食品やその他の製品中化学物質の安全性評価計画を強化する

【EPA】
1. EPAは3つの最終化学物質リスク評価を発表/EPAは塗料剥離剤に使用される化合物に健康問題を特定

【CDC】
1. 米国の包装済み食品の部分水素添加油、2012

【FTC】
1. FTCは詐欺的な記憶改善宣伝をした“BrainStrong Adult”サプリメント販売者に最終同意審決
2. FTCの、虚偽の痩身用製品宣伝に対する4000万ドルの支払いを求める裁判に判事が判断を下すだろう

【FSANZ】
1. リコール情報:アプリコットカーネル
2. 食品基準通知

【NSW】
1. Stocktonビーチの藻類大発生:漁業者向け助言

【MPI】
1. ニュージーランドでサメの鰭を切り落とすことは禁止

【香港政府ニュース】
1. 女性が中国ハーブの使用後に中毒発症
2. 魚製品に警告
3. 豆から過剰量の農薬検出
4. 4食品が安全性検査に不合格

【MFDS】
1. 参考資料:日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. 無届け小売食品および使用禁止原料を使用した食品の回収措置
3. インターネット販売食品の合同企画監視の結果
4. 夏期の避暑地周辺の食品取扱店などに関する食品衛生の一斉点検の結果
5. 生活の中の小さな努力が、有害物質暴露を減らす

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から
・(EurekAlert)恐ろしいレメディ:中国ハーブ医薬品に警告
・(EurekAlert)エネルギードリンクは心臓の問題を引き起こす