有害植物誤認による事故に注意

No.07(2024.04.03)

イヌサフラン(イメージ)

国立医薬品食品衛生研究所が集めた食品の安全性に関する国際機関や各国公的機関等の最新情報から。米国FDAはPFASなどの化学汚染物質を含む食品の輸入警告を発表した。FDAはまた、食品接触物質のための手続きを改訂し認可の取り消しの理由を更新する最終規則を発表した。ドイツ当局はは、食用のワイルドガーリックと似た植物の誤認について注意喚起している。

注目記事

【FDA】FDAはPFASなどの化学汚染物質を含む食品の輸入警告(Import Alert)を発表

 米国食品医薬品局(FDA)は、ヒトの健康に安全上の懸念をもたらす可能性のある化学汚染物質が検出されたヒト用食品に対する、新たな輸入警告(Import Alert)99-48「Detention without Physical Examination of Foods Due to Chemical Contamination(化学物質汚染による食品の物理的検査なしの即時留置(DWPE)」を発表した。これは、食品が、ベンゼン、ダイオキシン、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、パーおよびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)などを含む広範な人工化学物質で汚染されていることが判明した場合、FDAが輸入を規制し、米国への食品の流通を防ぐ措置である。

 FDAが輸入警告を発すると、違反していると思われる製品は物理的検査なく留置が可能となる。輸入警告の対象から削除するためには、企業が適切な是正措置を講じたことを示す根拠をFDAへ提出する必要がある。

【FDA】FDAは食品接触物質のための手続きを改訂し認可の取り消しの理由を更新する最終規則を発表

 米国FDAは、食品接触物質の市販前通知(food contact notification:FCN)がもはや有効ではないとFDAが判断する方法と時期に関する規則(21CFR170.105および21CFR170.102)を改正する最終規則を発表した。今回の改正では、FDAが安全性以外の理由でFCNは有効でないと判断できるようになる。

 たとえば、製造者が食品接触物質を製造、供給、または使用しなくなった場合である。ただし、FDAが無効であると判断を下す前に、企業からすべての関連情報をFDAへ提出できるようにした。FDAの決定通知はFederal Register(連邦官報)に公表され、その公表日をもってFCNは無効となる。FCNが無効になると、FCNに記載された食品接触物質の使用は許可されなくなる。その上で、FDAは、FDAのウェブサイトに公開されている有効なFCNのリストを更新する予定である。

【BfR】ワイルドガーリック:有毒なよく似た植物

 ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)は、食用のワイルドガーリック(Allium ursinum:ニラネギ)の若葉が、有毒なスズラン(Convallaria majalis)や毒性の強いイヌサフラン(Colchicum autumnale)の葉とよく似ているとして、誤認しないよう注意を喚起した。ワイルドガーリックはラムソンとも呼ばれ、特有のニンニク臭をもつ。そのため指で葉をこすり特有のニンニク臭がしなければ食べないようにすること。ただし、もし前にニラネギを触り、その匂いが手に残っている場合には誤った結果につながる可能性があるので注意すること。

※参考:パンフレット「有毒な植物と食べられる植物 間違えないように気をつけて!」
https://www.nihs.go.jp/dsi/section_s3/toxins/toxicplantsA4.pdf

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.07(2024.04.03)
https://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2024/foodinfo202407c.pdf

今号の目次

【WHO】
1. 出版物
2. 国際がん研究機関(IARC)

【FAO】
1. JECFA 第98回会合の概要報告書が公表される
2.2024年10月にトロントで開催される最新の食品の発表に応募する
3. 国連地球気候報告書:農業食料ソリューションの活用が急務であることを痛感4. Codex

【EC】
1. 査察報告書
2. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. EFSA 第27回科学討論会:細胞培養由来食品と食品成分
2. 飼料や食品中のポリ塩化ナフタレン類の存在に関する動物とヒトの健康のリスク
3. グリホサートの承認更新の内部審査に関する技術的・科学的支援
4. 新規食品関連5. 遺伝子組換え関連6. 農薬関連
7. 飼料添加物関連8. ポッドキャスト

【FSA】
1.2024年3月の FSA 理事会
2. 食品衛生ランク付け制度の実施と運用に関するガイダンス:ブランド基準と法令ガイダンス
3. 規制製品改革の更新情報
4. FSA の報告書は子供向けメニューに改善の必要があることを示す5.2024年3月の FSA 理事会のハイライト

【FSS】
1. 農場での中毒を防ぐために農家ができる5つの対策

【UKASA】
1. ASA 裁定

【FSAI】
1. FSAI 相談窓口(Advice Line)への消費者からの苦情は2023年に増加した
2. リコール情報

【BfR】
1. ワイルドガーリック:有毒なよく似た植物
2. タトゥーの色、電子タバコ、生の食品:リスクはあるか?

【RIVM】
1. 合成ピレスロイドと水質
2. 健康、環境、及び/又は持続可能性の強調表示のある消費者製品:健康への有害影響を
示す?

【ANSES】
1. 新ゲノム技術(NGT):ANSES は適切な規制を求める

【VKM】
1. グリルした食品のリスク評価

【FDA】
1. FDA と連邦協力機関が子供の成長と発育へのシーフード摂取の役割についての研究を発表
2.人工知能の可能性を活用する
3. 自主的な全国小売食品規制プログラム基準-2022年8月
4. FDA はよりスマートな食品安全の新時代におけるデータとテクノロジーに関する会議
を開催
5. FDA はヒト用食品の予防管理規則に関するガイドライン案の2章を新しく発表
6. FDA はPFAS などの化学汚染物質を含む食品の輸入警告(Import Alert)を発表
7. FDA は食品接触物質のための手続きを改訂し認可の取り消しの理由を更新する最終規
則を発表する
8. 高濃度の鉛及びクロムの調査:シナモンアップルソースパウチ(2023年11月)
9. 小売食品リスク因子研究ツールキット
10. FDA は動物バイオテクノロジー製品の次世代シーケンシングデータのバイオイン
フォマティクスレビューに関するウェビナーを発表11. 警告文書
12. リコール情報

【EPA】
1. 新しい有害物質放出目録によると、有害化合物の排出は10年で21%減った
2. 全国農業デーに Michael S. Regan EPA 長官の声明
3. EPA は国の検査戦略の一環として PFAS 検査命令をだす

【CDC】
1. シナモンアップルソースパウチ製品に関連した鉛中毒の発生

【USDA】
1. FSIS は中国から輸入された不適格冷凍ナマズ製品の公衆衛生警告を発表
2. APHIS は規制状態レビュー対応を発表
3. 全国農業デー:米国農務省(USDA)は、今日の食料システムを変革することによって、明日の気候をどのように育てているのか
4. USDA は遺伝子組換えを用いて開発したトウモロコシの規制解除のための環境影響声
明案にパブリックコメント募集

【NIH】
1. ODS 最新情報:ダイエタリーサプリメント研究の標準物質の利用が可能になる

【CFIA】
1. 食品表示要件チェックリスト

【FSANZ】
1. 食品基準通知

【香港政府ニュース】1. ニュースレター2. 違反情報

【MFDS】
1.日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. オンラインで脱毛関連製品を購入し使用の際は注意してください!
3. このような海外直輸入食品の購入に注意してください!
4. 食薬処、ナズナ、ヨモギなど春のナムル(若菜)を安心してお召し上がりください
5.「子供の身長が伸びる」不当広告事例、259件を摘発・措置

【SFA】
1. 食品安全法案(FSSB)の条項案に関する意見募集
2. SG Fresh Produce ロゴとシンガポール産農産物の需要取り込みと消費者教育に関する
AfA を活用したシンガポールのアグリフード分野の育成
3. プレスリリース

【FSSAI】
1. FSSAI の中央助言委員会が抗菌剤耐性行動計画を発表

【その他】
・ProMED-mail 1件
・紅麴関係(台湾)3件