ロメインレタスのサンプリング

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.19(2021.09.15)を発表した。

注目記事

【米国】ロメインレタスの2020〜2021事業年度サンプリング検査結果

 米国食品医薬品局(US FDA: US Food and Drug Administration)は、主にカリフォルニア州Salinasおよびアリゾナ州Yumaの栽培地域の施設・農場で生産された生鮮農産物であるロメインレタスを対象に、食品由来疾患アウトブレイクに関連する病原体の汚染検査の結果を発表した。

 病原性大腸菌およびサルモネラ属菌の検査業務は2019年11月に開始され、途中で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより2020年3〜10月の期間に検体採取および検査が中断されたが、2020年12月まで実施された。当該期間の検査では病原体は検出されなかった。

 ロメインレタスに関連またはその可能性のある食品由来疾患アウトブレイクが2017〜2019年に複数件発生したため、FDAは、追跡調査で当該ロメインレタスの供給元として特定された農場およびFDAの登録施設で検体採取を行うことを優先事項であると判断した。

【米国】チーズに関連して複数州にわたり発生したリステリア

 米国疾病予防管理センター(US CDC: Centers for Disease Control and Prevention)は、El Abuelito Cheese 社製 queso fresco(チーズ)の喫食に関連して複数州にわたり発生したリステリア(Listeria monocytogenes)感染アウトブレイクに関する最終更新を発表した。

 本アウトブレイクは終息したが、アウトブレイクが発生していない時でも、「低温殺菌乳使用(made with pasteurized milk)」の表示がない場合はqueso frescoなどのソフトチーズの喫食を避けるべきである。リステリア感染リスクが高い人は、この点に注意することが特に重要である。

(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.19(2021.09.15)
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2021/foodinfo202119m.pdf

今号の目次

【米国食品医薬品局(US FDA)】
1. 米国食品医薬品局(US FDA)がロメインレタスの2020〜2021事業年度サンプリング検査の結果を発表

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. イタリアンスタイルの食肉製品に関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ
(Salmonella Infantis、S. Typhimurium)感染アウトブレイク(2021年8月31日付更新情報)
2. 小規模飼育の家禽類との接触に関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ
(Salmonella Enteritidis、S. Hadar、S. Infantis、S. Mbandaka、S. Muenchen)感染アウトブレイク(2021年8月31日付更新情報)
3. El Abuelito Cheese 社製の queso fresco(チーズ)に関連して複数州にわたり発生したリステリア(Listeria monocytogenes)感染アウトブレイク(最終更新)

【欧州委員会健康・食品安全総局(EC DG-SANTE)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【Eurosurveillance】
1. 国境を超えて発生し全ゲノムシークエンシング(WGS)法によって確認されたサルモネラ(Salmonella Bareilly)感染アウトブレイク(チェコ共和国およびスロバキア共和国、
2017〜2018年)

【アイルランド保健サーベイランスセンター(HPSC Ireland)】
1. 世界保健機関(WHO)および欧州疾病予防管理センター(ECDC)が提供する無料のオンライン研修リソース

【ProMED-mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報(32)(31)