食品安全情報(化学物質)No.12(2011.06.15)

国立医薬品食品衛生研究所が月2回発表している「食品安全情報」(化学物質)は、食品の安全性に関する国際機関や各国公的機関等の最新情報を提供している。本欄では、実際にその情報収集・執筆を担当している研究官に、FoodWatchJapan読者へのおすすめの記事を紹介してもらう。No.12(2011.06.15)の注目キーワードは、台湾産製品の「起雲劑」騒動続く、水産関係者必見のHACCPガイド、オーストラリア政府のメディア誤報対策、などだ。

注目記事

【CFIA, 香港政府ニュース, FSA, NZFSA等】台湾産製品のDEHP汚染について

 台湾で一部の食品や飲料、医薬品からフタル酸ジエチルヘキシル(DEHP)が検出されたことを受けて、引き続き各国で回収報告や警告が出されている。原因は当該製品に使用された食品添加物(乳化剤)「起雲劑」にDEHPが混入したためで、影響範囲はますます広がっている。

【FDA】消費者向け情報(Fish and Fisheries Products Hazards and Controls Guidance 4th)

 米国のハザードガイド「Fish and Fisheries Products Hazards and Controls Guidance」が改訂され、第4版が公表された。HACCPプランの作成を支援するガイドであり、水産食品の安全性確保には非常に参考になる。漁業及び水産加工業者は必見。

【FSANZ, APVMA】FSANZは60 Minutesに反応, 欧州で禁止されている80の化合物がオーストラリアでは使用されている?

 メディアで報道された内容が間違っていると、消費者が誤解しないように、政府が即座に訂正文書を公表して正しい情報を伝えている。消費者の正しい理解を促すための取り組みの1つの例として紹介する。

食品安全情報へのリンク

「食品安全情報」
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.12 (2011.06.15)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2011/foodinfo201112c.pdf

今号の目次

【EC】
1.食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1.食品中のポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDEs)についての科学的意見
2.健康強調表示の認可資料準備のための科学的技術的ガイド(改訂1)
3.亜鉛と「口腔中の揮発性硫黄化合物を中和することによる息の臭さを予防する」ことに関連する健康強調表示の立証についての科学的意見
4.Lactobacillus rhamnosus GGと病原性消化管内微生物への防御維持に関連する健康強調表示の立証についての科学的意見
5.離乳子豚の飼料添加物としてのInteSwine® (出芽酵母)の安全性と有効性に関する科学的意見

【FSA】
1.Asiana社は全製造日のUni President Drinks 3種を未承認成分の使用のため回収
2.Biteは科学と根拠に噛みつく

【BfR】
1.台所用品や食器からのメラミン及びホルムアルデヒドの放出

【RIVM】
1.ヘキサクロロベンゼンとヘキサクロロブタジエンの水中環境リスク限度:生物相基準を水のリスク限度に換算するため生物濃縮データを使用

【ANSES】
1.パーフルオロ化合物:最初の全国水中濃度測定キャンペーン

【FDA】
1.FDAはカンザスの会社でエルダーベリー(ニワトコ)ジュースを押収
2.Global Wellness社は表示されていない医薬品が含まれるためVIA XTREME ULTIMATE SEXUAL ENHANCER DIETARY SUPPLEMENT FOR MENを全国で自主回収
3.FDA:DDSプロバイオティクス製品押収
4.ファイザーは動物用医薬品3-Nitroの販売を自主的に一時停止
5.FDAはナノテクノロジーを巡る規制の確実性を増すための最初の一歩を踏み出す
6.消費者向け情報(Fish and Fisheries Products Hazards and Controls Guidance 4th)

【NTP】
1.発がん物質報告書12巻

【EPA】
1.EPAは有害化学物質リスクに対応する全国部族有害物質委員会を設立
2.EPAは殺鼠剤による米国人のリスク低減のための施策を実施する/ 実施により子ども、ペット及び野生動物がより良く保護される
3.EPAは150以上の化学物質の機密保持を解除/化学物質情報へのアクセスを増大させることによる米国人の健康を増進する努力の一環
4.EPAは農薬製品のナノスケール物質についての政策を提案

【USDA】
1.農薬データプログラム(PDP)2009年年次報告書

【CFIA】
1.台湾産のある種の食品や飲料の禁止乳化剤成分汚染について輸入業者及び小売業者に警告

【FSANZ】
1.基準解釈サービス
2.FSANZは60 Minutesに反応

【APVMA】
1.欧州で禁止されている80の化合物がオーストラリアでは使用されているか?
2.化学物質規制担当者はヒト健康保護のためナフタレンフレークを規制
3.無登録で適用外農薬の混合についての報告

【TGA】
1.安全情報:警告

【NZFSA】
1.Heitiki乳児用ミルクについて
2.台湾産ソフトドリンクの汚染可能性について監視

【香港政府ニュース】
1.台湾産製品のDEHP(フタル酸ジエチルヘキシル)混入について
2.DEHP基準を承認
3.シガテラ中毒

【KFDA】
1.台湾産製品のDEHP混入について
2.日本原子力発電所関連食品医薬品安全庁対応及び管理動向 [10]

【AVA】
1. DEHP汚染検査製品更新

【HSA】
1.台湾産製品のDEHP混入について

【FSSAI】
1.食品サプリメントのまま存続する場合には内容を調整しなければならない

【その他】
・(ProMED-mail)キノコ中毒 米国

登田美桜
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国立医薬品食品衛生研究所安全情報部第三室主任研究官 とだ・みおう 農学博士。国立医薬品食品衛生研究所は、医薬品、食品、その他生活環境中に存在する物質について、品質、安全性、有効性を評価するための試験、研究、調査を行う機関。 安全情報部の「食品安全情報」は、食品の安全性に関する国際機関や各国公的機関等の最新情報を伝える。