NZ産乳製品原料中に硝酸塩

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.18(2013.09.04)を発表した。

注目記事

【MPI】中国に送られた乳製品原料中に硝酸塩が見つかったため、輸出許可証取消

 ニュージーランド一次産業省(MPI)は、ニュージーランドの基準値を超える濃度の硝酸塩が検出されたため、Westland Milk Products製造のラクトフェリンの4貨物について輸出許可証を取り消した。

※ポイント:中国へ輸出したラクトフェリン2バッチからニュージーランドの基準値を超える濃度の硝酸塩が検出されたという話です。当該乳業会社のHPでは、検出濃度は610、2,198 ppmと報告されています。この濃度がどの程度であるかというと、ホウレンソウやレタス等の葉物野菜に含まれる濃度と同じまたは低い程度です。ですから、ラクトフェリンは少量を食品に添加して使用するものであるということを考慮すると、たとえ問題のラクトフェリンが使用された食品を摂取しても、葉物野菜から摂取する量と比較すると非常に微量であることがわかります。

【UK ASA】ASA裁定(ウマ肉の検出に関する新聞広告ついて)

 「アイスランド社製品からウマ肉は検出されていない」という新聞広告について、英国広告基準庁が裁定を下した。アイルランド食品安全局(FSAI)が0.1%のウマDNAを検出したが、その後にアイスランド社が同じバッチのバーガーを認証試験法で検査したところ混入は検出されなかったとしている点について、それは矛盾しているのではないかという指摘があった。

※ポイント:この指摘について、裁定では矛盾していないとの結論を出しています。これには、ウマ肉の意図的混入の有無についての閾値をDNAで1%以上というレベルに設定したことが関係しています。FSAIは、混入が明らかになった直後において認証試験法は存在しなかったので、検出感度の高い方法で検出した結果を発表していました。そのために0.1%という低レベルでも検出されました。しかし、その後に意図的混入の判断として1%が妥当とされたので、それに適する認証試験法では検出されなかったと判断されたというわけです。

 感度が高いと非意図的な交差汚染まで検出してしまい、意図的混入を調べるには不適切な場合も多く、必ずしも微量を検出できる高感度の分析法がよいというわけではありません。意図的混入の判断基準が決まった場合には、それに適当な分析法で調べなければ誤った判断をすることになります。分析する場合には目的と意味を理解する必要があります。

【WHO】毒性学的懸念の閾値アプローチのレビュー:データ募集

 WHOは、食品中化学物質のリスク評価に毒性学的懸念の閾値(TTC:Threshold of Toxicological Concern)を適用するにあたり、統一した方法論の開発に役立つ公表情報および未公表情報の提出を求めている。

※ポイント:TTCアプローチは、FAO/WHO合同食品添加物専門家委員会(JECFA)の香料評価で使用されています。我が国の評価では使用されていませんが、国際統一という観点からすると、今後は我が国でも取り入れることを検討する必要があるでしょう。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html

食品安全情報(化学物質)No.18(2013.09.04)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2013/foodinfo201318c.pdf

今号の目次

【WHO】

1. 毒性学的懸念の閾値アプローチのレビュー:データ募集
【EC】

1. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)
【EFSA】

1. ビデオで科学を理解しよう
【FSA】

1. FSAはDNP「脂肪燃焼物質」に対応
2. 食物アレルギーのある消費者への新しい助言
【MHRA】

1. プレスリリース:危険な漢方薬に警告
【NHS】

1. Behind the headlines
【ASA】

1. ASA裁定
【BfR】

1. 子どもの中毒事故:新しいアプリが救急と予防を助ける
【RIVM】

1. エピジェネティックプログラミングの慢性疾患リスクへの寄与
【FDA】

1. FDAは提案されている生産物規則に関する環境影響評価報告書を作成する
2. 公示:Ortigaには表示されていない医薬品成分が含まれる
3. リコール情報
4. 警告文書(2013年8月20日、27日公表分)
【CFIA】

1. ブリティッシュコロンビアで採捕された生カキ及びアサリに麻痺性貝毒が含まれる可能性がある
【FSANZ】

1. 通知
【APVMA】

1. 2,4-D HVEレビュー完了
【TGA】

1. 安全性助言
【MPI】

1. 中国に送られた乳製品原料中に硝酸塩が見つかったため、輸出許可証取消
2. 一次産業省は酪農部門の暫定措置を検討する
【香港政府ニュース】

1. 有毒ハチミツで3人中毒
2. 漢方薬リコール
【MFDS】

1. 報道資料 アコニチン(Aconitine)成分検出の食品回収措置
2. 報道資料 有害成分検出「ダイエット標榜食品」回収.廃棄措置
3. 参考資料 日本産の輸入冷凍マグロから放射性物質が微量検出
【その他】

・(EurekAlert)研究がヒ素の有害影響に肺障害を加えた
・(EurekAlert)海の魚は深いところでより多くの水銀を得る
・(EurekAlert)今後数十年太平洋の魚の水銀濃度は増加する可能性が高い