米国のトウモロコシ圃場
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海外土壌と有機物(2)

日本の土壌と海外の土壌の違いの3回目。日本の圃場では堆肥などの有機物を多投しなければならない事情がある。海外の圃場ではその要求はないが、長年にわたって堆肥以外の有機物を施すことは行われてきた。
海外の圃場
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海外土壌と有機物(1)

日本の土壌と海外の土壌の違いの2回目。日本では堆肥などの有機物を圃場に施すことが推奨されている。ところが、海外の圃場では堆肥を使うことは一般的ではない。一般に、それは無理であり、不要だからだ。
比較的新しく開墾された火山灰土地帯の圃場
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火山灰土との闘い(2)

誰も近づかなかったススキの原=火山灰土地帯だったが、戦後になってにわかに開墾が進んだ。当初苦戦しながら、今日優良産地となったプロセスはどのようであったか。
火山灰土地帯
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火山灰土との闘い(1)

前回はリン酸成分について説明し、昨今の日本ではなぜかリン酸過剰の圃場が多いことを指摘した。そのような圃場が登場したのには、歴史的な背景がある。
土壌溶液による栄養の制御
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土の中で植物は水に浸っている――土壌溶液

人の体をあちこち巡っている液体は何ですか? それは血液です。血液が体のすみずみまで行き渡ることで、私たちの体は栄養を得たり、酸素を受け取ったり、老廃物を集めてもらったりしています。土壌にも、実は同様の働きをするものがあるのです。
中国でのチャ栽培(山東省で)
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土壌微生物の逆襲

今回も、一休みの続きで、お茶と微生物についてのお話をしましょう。体系立てたお話としては雑談ですが、もちろん土に関するお話です。
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作物の栄養と土の成分の関係は

ヒトの栄養を考える手がかりとして、学校では「6つの食品群」というものを教わったと思います。それと似たように、植物については「植物の3大栄養素」というものを習うものです。窒素、リン酸、カリ(カリウム)の3つです。ところが、私のこれまでの連載では、窒素、リン酸、カリがさっぱり出てきません。そのかわり、石灰、苦土、カリ、つまりカルシウム、マグネシウム、カリウムという成分の話を繰り返しています。きっと「一 […]
マルチを施した大型圃場
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石灰過多の圃場では何が起こるのか

先ごろ東京都内で農業をしている人たち向けのセミナーをさせていただきました。「東京の農業」と言ってもピンと来ないかもしれませんが、都内の野菜生産量は9万tほどあり、都民の消費量の5%程度をまかなっているというのですから、無視できない存在です。そして、実際の圃場を訪ねて土壌調査をしてみるとわかるのですが、実は都市の農地の土壌健全性はたいへんよいものです。逆に、有名な野菜産地は、意外と歪みがあるものです […]
雨は与え、奪う
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産地の土が歪んだ理由

前回は塩基飽和度というものについて説明をしました。土のコロイドを円卓の周りに椅子が並んでいるところに見立て、仮に椅子が全部で10脚の場合、そこにカルシウムが5個、マグネシウムが2個、カリが1個座っているとすると、それぞれカルシウム飽和度50%、マグネシウム飽和度20%、カリ飽和度10%ということになるということでした。この3種類を「交換性塩基」と言い、この3つのパーセントを足したものを「塩基飽和度 […]
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土壌中の栄養のバランス

前回までの説明で、土が栄養を一時的に保持することがわかりました。土のコロイドが負(-)の電気を帯びていることから、正(+)の電気を帯びた小さな粒(陽イオン)を吸着するということでした。今回は、この土のコロイドに吸着されている成分について考えてみましょう。
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元肥の不思議

これまで土がどんな物質か、どのようなプロセスで出来て、どのようなもので成り立っているかといったことを説明してきました。今回からは、そのように出来ている土が、どのような働きをするかといった説明をしていきます。