
日本フードサービス協会(JF)は2025年8月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数226、店舗数36,535店=100.7%)合計の売上高は108.4%と拡大。客単価は上昇したが、客数は103.9%と前年同月を上回った。
和風ファミリーレストラン(12.2%増)、喫茶(10.9%増)、ディナーレストラン(10.8%増)、中華ファミリーレストラン(10.4%増)、麺類ファストフード(10.0%)は2桁の伸びを示した。ディナーレストランは客単価を抑えながら、客数2桁増(11.0%増)となった。
ほか、すべての業種・業態で売上高は前年同月を上回った。
持ち帰り米飯/回転寿司の客単価は10.7%上昇し、客数は4.2%減となった。
JFによる概況は以下のとおり。
8月は、昨年と比較して土日数が多い曜日まわりで、台風の影響も少なく猛暑が続き、冷たいメニューやビール類などの売上増に加えてお盆の帰省需要も好調、外食全体の売上は108.4%となった。夏休みの行楽や観光需要は立地によって天候に左右されたものの、外食需要はFFを中心におおむね堅調に推移している。だが、物価高が続くなかで一部では客数の伸び悩みなどがみられた。
売上高と店舗数の伸び率推移(〜2025年8月)

事業社数 | 店舗数 | 売上高(前年比) | 店舗数(前年比) | 客数(前年比) | 客単価(前年比) | ||
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全体 | (N=226) | (N=36,535) | 108.4% | 100.7% | 103.9% | 104.4% | |
ファストフード | 合計 | (N=51) | (N=21,194) | 107.4% | 101.3% | 103.2% | 104.1% |
洋風 | (N=20) | (N=6,161) | 107.0% | 101.6% | 104.5% | 102.4% | |
和風 | (N=16) | (N=5,312) | 108.6% | 102.0% | 101.7% | 106.7% | |
麺類 | (N=18) | (N=3,162) | 110.0% | 100.9% | 106.9% | 102.9% | |
持ち帰り米飯/回転寿司 | (N=16) | (N=4,067) | 106.0% | 99.8% | 95.8% | 110.7% | |
その他 | (N=9) | (N=2,492) | 105.0% | 102.4% | 104.1% | 100.8% | |
ファミリーレストラン | 合計 | (N=64) | (N=9,300) | 109.8% | 99.6% | 105.6% | 104.0% |
洋風 | (N=30) | (N=4,426) | 109.6% | 98.0% | 106.1% | 103.4% | |
和風 | (N=31) | (N=2,266) | 112.2% | 100.8% | 105.1% | 106.7% | |
中華 | (N=14) | (N=1,239) | 110.4% | 102.2% | 106.0% | 104.2% | |
焼肉 | (N=16) | (N=1,369) | 106.5% | 100.4% | 102.4% | 104.0% | |
パブ/居酒屋 | 合計 | (N=39) | (N=2,273) | 109.1% | 100.2% | 106.1% | 102.9% |
パブ・ビアホール | (N=13) | (N=431) | 108.0% | 102.4% | 104.0% | 103.9% | |
居酒屋 | (N=31) | (N=1,842) | 109.6% | 99.7% | 107.0% | 102.4% | |
ディナーレストラン(計) | (N=26) | (N=987) | 110.8% | 102.3% | 111.0% | 99.8% | |
喫茶(計) | (N=24) | (N=2,491) | 110.9% | 101.2% | 103.2% | 107.4% | |
その他(計) | (N=22) | (N=290) | 101.7% | 90.6% | 99.3% | 102.5% |
凡例:10%以上のプラス/5%以上のプラス/前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)/5%以上のマイナス/10%以上のマイナス。
※前年同月比は税抜比較で行っている。
※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。
ファストフード
ファストフード全体の事業社数は51、店舗数は21,194店(101.3%)。客単価は上昇したが、客数は103.2%と前年同月を上回った。売上高は107.4%と拡大。
洋風ファストフード(事業社数20、店舗数6,161店=101.6%)は、客単価は上昇したが、客数は104.5%と前年同月を上回った。売上高は107.0%と拡大。
和風ファストフード(事業社数16、店舗数5,312店=102.0%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は101.7%と前年同月を上回った。売上高は108.6%と拡大。
麺類ファストフード(事業社数18、店舗数3,162店=100.9%)は、客単価は上昇したが、客数は106.9%と増加。売上高は110.0%と2桁の拡大。
持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数16、店舗数4,067店=99.8%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇し、客数は95.8%と前年同月を下回った。売上高は106.0%と拡大。
その他ファストフード(事業社数9、店舗数2,492店=102.4%)は、客単価は前年並みだが、客数は104.1%と前年同月を上回った。売上高は105.0%と拡大。
ファミリーレストラン
ファミリーレストラン全体の事業社数は64、店舗数は9,300店(99.6%)。客単価は上昇したが、客数は105.6%と増加。売上高は109.8%と拡大。
洋風ファミリーレストラン(事業社数30、店舗数4,426店=98.0%)は、客単価は上昇したが、客数は106.1%と増加。売上高は109.6%と拡大。
和風ファミリーレストラン(事業社数31、店舗数2,266店=100.8%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は105.1%と増加。売上高は112.2%と2桁の拡大。
中華ファミリーレストラン(事業社数14、店舗数1,239店=102.2%)は、客単価は上昇したが、客数は106.0%と増加。売上高は110.4%と2桁の拡大。
焼肉ファミリーレストラン(事業社数16、店舗数1,369店=100.4%)は、客単価は上昇したが、客数は102.4%と前年同月を上回った。売上高は106.5%と拡大。
パブ・居酒屋
パブ/居酒屋全体の事業社数は39、店舗数は2,273店(100.2%)。客単価は上昇したが、客数は106.1%と増加。売上高は109.1%と拡大。
パブ・ビアホール(事業社数13、店舗数431店=102.4%)は、客単価は上昇したが、客数は104.0%と前年同月を上回った。売上高は108.0%と拡大。
居酒屋(事業社数31、店舗数1,842店=99.7%)は、客単価は上昇したが、客数は107.0%と増加。売上高は109.6%と拡大。
ディナーレストラン
ディナーレストラン全体(事業社数26、店舗数987店=102.3%)は、客単価はやや低めの前年並みだが、客数は111.0%と2桁の大幅増。売上高は110.8%と2桁の拡大。
喫茶
喫茶全体(事業社数24、店舗数2,491店=101.2%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は103.2%と前年同月を上回った。売上高は110.9%と2桁の拡大。
その他の業態
その他全体(事業社数22、店舗数290店=90.6%)は、客単価は上昇しながら、客数は99.3%とほぼ前年並み。売上高は101.7%と前年同月を上回った。
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html