乳幼児用食品の中の重金属等

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.03(2013.02.06)を発表した。

注目記事

【スウェーデン国立食品局、Evira】子ども向け食品の重金属およびミネラルについて

 スウェーデン国立食品局が、乳幼児用食品(乳児用調製乳、おかゆ、おもゆ、特定医療用食品)を対象に重金属およびミネラルの調査を実施した。その結果を受けて、スウェーデン国立食品局は、乳幼児用食品中のヒ素、鉛、カドミウムの量を減らす必要があると指摘している。

 とくに検査したすべてのコメおよびコメ製品からヒ素が検出されたことから、これらの製品のみを継続的に摂取することは乳幼児の健康リスクになると注意を喚起し、さまざまな食品を摂取することでリスクを分散させるよう助言している。

 フィンランド食品安全局(Evira)も上記のスウェーデン国立食品局の報告に基づき、食品に含まれるさまざまな物質による有害影響を避けるための最良の方法は、多様な食品からなる食生活であることを強調する助言を発表した。

※ポイント:前回の食品安全情報ではオーストラリア・ニュージーランド食品基準局(FSANZ)がヒジキの無機ヒ素について注意喚起をしたとお知らせしましたが、無機ヒ素の汚染問題でさらに深刻なのはコメです。

 乳アレルギーのある乳幼児の代替食としてコメ飲料(例:ライスミルク)が使用されることがあります。しかしながら、欧米諸国では今回のスウェーデン等の対応と同様に、乳幼児へ乳飲料の代用としてコメ飲料を継続的に与えるのはリスクがあるためやめるよう助言しています。また、コメ飲料以外のコメおよびコメ製品についても、摂取をすべてやめる必要はないけれども、乳幼児(5~6歳以下)の場合には摂取回数を減らして他の食品を色々と摂取しましょうという助言で一致しています。

【FSAI、DAFM】ビーフバーガー中のウマDNAに関する続報

 アイルランド農業食糧海洋大臣が、国内で製造されたビーフバーガーで確認されたウマDNAは、ビーフバーガーの原料用にポーランドから輸入された肉に由来しており、アイルランド産の原料の検査結果はすべて陰性であったと発表した。

※ポイント:リスクという観点では全く問題ないのですが、アイルランドおよび英国では食品製造への信頼を揺るがす問題としてスキャンダルになっているので取り上げています。

 また別件で、英国食品基準庁(FSA)は、イスラム教の信仰者用食品のハラルからブタDNAが検出されたとして緊急に対応しています。日本ではあまり問題にはなりませんが、このように海外では宗教上の問題でも肉の混入問題は深刻に受け止められています。

【MPI】ニュージーランド政府は国の乳製品の安全性を保証する

 ニュージーランドの一部の乳製品からDCD(ジシアンジアミド)が検出されたため、農場でのDCD使用が自主的に中止された。ただし、一次産業省(MPI)は、乳のDCD汚染はごく一部であり、汚染されていたとしても健康への有害影響はないと発表している。

※ポイント:DCDは毒性が非常に低くリスクとしては問題ではないのですが、メラミン混入事件の記憶が影響しているのか、ニュースとしては大きく取り上げられています。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html

食品安全情報(化学物質)No.03(2013.02.06)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2013/foodinfo201303c.pdf

今号の目次

【WHO】
1. WHOは食事由来の塩及びカリウムについて新ガイダンスを発表

【EC】
1. ウェブサイト:消費者向けの食品情報についての新しいEU法
2. 食品獣医局(FVO)査察報告書:エクアドル、ポーランド、スロベニア、ベトナム
3. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. GM植物の挿入ウイルス遺伝子断片についてのFAQ
2. 動物飼料添加物関連

【FSA】
1. 馬肉のフェニルブタゾンについて
2. ビーフバーガーで検出されたウマ及びブタDNAについて
3. FSA及び企業は検査計画を発表することで合意
4. 司法省がハラルでない肉について発表したことを受けてのFSA声明
5. 新規食品成分に関する意見募集
6. 食物アレルギーのある人へ再度注意を喚起
7. FSAは2013年科学及び根拠の優先課題を発表

【MHRA】
1. デンマーク医薬品局が表示されていない医薬品を含む製品に警告
2. プレス声明:スポーツサプリメントJack3d についてのMHRAの声明

【NHS】
1. Behind the Headlines:プラスチックの皿と腎臓結石の主張は「加熱しすぎ」

【FSAI】
1. 肉製品の真正性調査の最終更新

【DAFM】
1. ウマDNAの由来決定に大きな進歩-アイルランド産原料に混入はない

【NFA】
1. 子ども向け食品の重金属及びミネラル
2. 子ども用食品の金属-医療従事者向け情報

【EVIRA】
1. 多様な食品からなる食生活が重金属の摂取量をコントロールする
2. 子どもの食品に関するFAQ
3. 最初のTalvivaara魚検体には微少な組織変化はあったが金属の蓄積はない

【FDA】
1. イヌ用チキンジャーキーについて
2. 警告文書(2013年1月22日、29日公表分)

【EPA】
1. EPAは米国の子どもの健康及び環境についての新しい報告書を発表
2. EPAは12 のD-Con殺鼠剤を販売停止とする/これにより毎年数千件の事故による暴露を予防できる

【CDC】
1. シガテラ魚中毒-ニューヨーク市2010~2011年

【FSANZ】
1. 主任科学者のデスクから FSANZにおける科学協力

【TGA】
1. 警告:Albuterex Xtreme,、Albutarex Xtreme及びAlbutarex Femme フォーミュラ

【MPI】
1. ニュージーランド政府は国の乳製品の安全性を保証する
2. DCDの一時停止を支持
3

【香港政府ニュース】
1. 乳児用ミルクの供給について
2. 専門家が母乳を示唆
3. 未登録漢方薬リコール
4. 新年用の食品8検体が安全性検査に不合格

【KFDA】
1. 韓国の流通農産物に異常はない
2. 漢方薬「草鳥(トリカブト:学名Aconitum)」摂取に注意!

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から