改善は少数。全体の苦戦続く

2020年7月のフードサービス（株式公開企業。コンビニエンスストアを含む）の業績。既存店売上高では、138件のデータのうち、11件が前年同月をクリアした一方、127件が前年割れとなった。全店売上高では、99件のデータのうち、10件が前年同月をクリアした一方、89件が前年割れだった。

全体として6月と同様の苦戦が続いている。

KFCが復調。物語も強さ見せる

既存店売上高がとくに好調だったのは、日本KFCHD（127.3％）、小僧寿しデリバリー事業（デリズ）（123.6％）、小僧寿し持ち帰り寿し事業（小僧寿し+茶月）（116.7％）、物語コーポレーション焼肉部門（110.1％）など。

6月に前年同月割れとなった日本KFCHDが大きく盛り返した。また6月に前年同月比102.4％だった物語コーポレーション焼肉部門が2桁増となった。

他に、アークランドサービスHD「かつや」（106.9％）、モスフードサービス「モスバーガー」（106.6％）、プレナス「ほっともっと」（105.7％）、物語コーポレーション国内全部門（102.9％）、ゼンショーHD「すき家」（102.7％）、丸千代山岡家（102.4％）、日本マクドナルドHD（101.0％）が前年同月を上回った。

新店を含む全店売上高でとくに好調だったのは、ギフト国内直営店（133.1％）、アークランドサービスHD全店（126.3％）、日本KFCHD（126.0％）など。

他に、物語コーポレーション国内全部門（109.1％）、SRSHD国内全店（107.8％）、丸千代山岡家（106.3％）、モスフードサービス「モスバーガー」（104.8％）、ゼンショーHD「すき家」（103.8％）、スシローグローバルHD（101.8％）、日本マクドナルドHD（101.4％）が前年同月を上回った。

全体として好転していない

既存店売上高の138件のデータのうち、前年同月の50％に達しなかったのは12件、90％に達しなかったのは105件だった。

新店を含む全店売上高の99件のデータのうち、前年同月の50％に達しなかったのは9件、90％に達しなかったのは70件だった。

前月に比べると改善したチェーン、企業が見られるが、全体として好転しているとは言えない状況が続く。とくにアルコール中心の業態が、既存店、全店ともに依然苦戦している。

主要なフードサービスの2020年7月の業績一覧

各社発表データによる。一部に速報値を含む。売上高、客数、客単価のパーセンテージは前年同月比。

※大戸屋HDのデータを追加しました（2020年8月27日）。プレナスの修正発表により「ほっともっと」「MKレストラン」のデータを修正しました（2020年9月3日）。

凡例：10％以上のプラス／5％以上のプラス／前年同月未達／5％以上のマイナス／10％以上のマイナス。順不同。