日本フードサービス協会(JF)は外食産業市場動向調査2025年年間結果を発表した。全体の売上高は107.3%と拡大。客単価は上昇したが、客数は102.9%と前年同月を上回った。
売上高は、すべての業種・業態で前年を上回った。中華ファミリーレストランは2桁増。これを含め、5%以上改善したカテゴリーが9件となった。
客数も、多くの業種・業態で前年を上回ったが、持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(4.0%減)、その他(計、2.7%減)、焼肉ファミリーレストラン(1.8%減)は、前年に達しなかった。
客単価は、すべての業種・業態で上昇。喫茶(計、8.6%上昇)、和風ファストフード(8.5%上昇)、持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(7.2%上昇)、和風ファミリーレストラン(6.1%上昇)などの上昇幅が大きかった。
店舗数が大きく伸びた業種・業態はなかった。減少となったのは、その他(計)(9.5%減)、洋風ファミリーレストラン(2.3%減)、持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(0.3%減)、居酒屋パブ/居酒屋(0.2%減)、焼肉ファミリーレストラン(0.1%減)。
JFによる概況は以下のとおり。
令和7年(2025年)も、円安を背景に物価高・原材料高が続き、外食でもメニュー価格改定が断続的に行われたことから、「客単価上昇」(104.3%)(前年比、以下同様)が外食の売上の押し上げ要因となっており、全体の売上は107.3%となった。
物価高騰の中、「消費者の節約志向」もさらに強まっており、割引きキャンペーンや、値上げを行わない企業、相対的に価格が安い「ファーストフード」等などの企業の好調が続いているほか、日常は節約し、ハレの日の外食(年末年始や夏休み、お盆)にはお金を使うといった消費の選別も進んでいる。
客単価の上昇などで、客数の頭打ち感も少しずつ進んでおり、コロナ禍からの回復が早かった「FF持ち帰り米飯・回転寿司」や「FR焼き肉」などの業態は、客数が前年を下回った。他の業態でも客数が前年を上回れない企業が出てきている。
また、2025年は、4月から10月まで大阪・関西万博が開催され、関西圏の外食需要にはプラスとなったほか、訪日外客数も大きく増加し過去最高となるなど、「ディナーレストラン」などを中心に、外食の売上のプラス要因となった。
業態別の売上は、「喫茶」(109.8%)、「ファーストフード」(107.5%)、「ファミリーレストラン」(107.2%)、「ディナーレストラン」(106.6%)、「パブレストラン/居酒屋」(104.0%))等すべての業態で前年を上回った。
売上高と店舗数の伸び率推移(前年比。〜2025年)

| 売上高(前年比) | 店舗数(前年比) | 客数(前年比) | 客単価(前年比) | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 全体 | 107.3% | 100.7% | 102.9% | 104.3% | |
| ファストフード | 合計 | 107.5% | 101.4% | 103.0% | 104.4% |
| 洋風 | 107.6% | 101.6% | 105.9% | 101.6% | |
| 和風 | 109.8% | 102.3% | 101.1% | 108.5% | |
| 麺類 | 108.9% | 101.0% | 103.9% | 104.9% | |
| 持ち帰り米飯/回転寿司 | 102.9% | 99.7% | 96.0% | 107.2% | |
| その他 | 106.0% | 101.8% | 101.3% | 104.6% | |
| ファミリーレストラン | 合計 | 107.2% | 99.5% | 103.1% | 103.9% |
| 洋風 | 107.0% | 97.7% | 103.5% | 103.4% | |
| 和風 | 108.9% | 101.2% | 102.6% | 106.1% | |
| 中華 | 110.2% | 102.6% | 104.3% | 105.7% | |
| 焼肉 | 102.2% | 99.9% | 98.2% | 104.1% | |
| パブ/居酒屋 | 合計 | 104.0% | 100.3% | 101.3% | 102.6% |
| パブ・ビアホール | 103.0% | 102.3% | 100.2% | 102.7% | |
| 居酒屋 | 104.4% | 99.8% | 101.9% | 102.4% | |
| ディナーレストラン(計) | 106.6% | 102.0% | 106.0% | 100.6% | |
| 喫茶(計) | 109.8% | 100.6% | 101.1% | 108.6% | |
| その他(計) | 100.0% | 90.5% | 97.3% | 102.8% | |
凡例:10%以上のプラス/5%以上のプラス/前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)/5%以上のマイナス/10%以上のマイナス。
※前年同月比は税抜比較で行っている。
※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。
ファストフード
ファストフード全体の客単価は上昇したが、客数は103.0%と前年同月を上回った。売上高は107.5%と拡大。
洋風ファストフードは、客単価は上昇したが、客数は105.9%と増加。売上高は107.6%と拡大。
和風ファストフードは、客単価は際立って上昇したが、客数は101.1%と前年同月を上回った。売上高は109.8%と拡大。
麺類ファストフードは、客単価は上昇したが、客数は103.9%と前年同月を上回った。売上高は108.9%と拡大。
持ち帰り米飯/回転寿司ファストフードは、客単価は際立って上昇し、客数は96.0%と前年同月を下回った。売上高は102.9%と前年同月を上回った。
その他ファストフードは、客単価は上昇したが、客数は101.3%と前年同月を上回った。売上高は106.0%と拡大。
ファミリーレストラン
ファミリーレストラン全体の客単価は上昇したが、客数は103.1%と前年同月を上回った。売上高は107.2%と拡大。
洋風ファミリーレストランは、客単価は上昇したが、客数は103.5%と前年同月を上回った。売上高は107.0%と拡大。
和風ファミリーレストランは、客単価は際立って上昇したが、客数は102.6%と前年同月を上回った。売上高は108.9%と拡大。
中華ファミリーレストランは、客単価は際立って上昇したが、客数は104.3%と前年同月を上回った。売上高は110.2%と2桁の拡大。
焼肉ファミリーレストランは、客単価は上昇し、客数は98.2%と前年同月を下回った。売上高は102.2%と前年同月を上回った。
パブ・居酒屋
パブ/居酒屋全体の客単価は上昇したが、客数は101.3%と前年同月を上回った。売上高は104.0%と前年同月を上回った。
パブ・ビアホールは、客単価は上昇しながら、客数は100.2%と前年並み。売上高は103.0%と前年同月を上回った。
居酒屋は、客単価は上昇したが、客数は101.9%と前年同月を上回った。売上高は104.4%と前年同月を上回った。
ディナーレストラン
ディナーレストラン全体は、客単価は前年並みだが、客数は106.0%と増加。売上高は106.6%と拡大。
喫茶
喫茶全体は、客単価は際立って上昇したが、客数は101.1%と前年同月を上回った。売上高は109.8%と拡大。
その他の業態
その他全体は、客単価は上昇し、客数は97.3%と前年同月を下回った。売上高は100.0%と前年同月をクリア。
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html
