前年超えも前々年比はマイナス

ホットペッパーグルメ外食総研による外食市場調査の2022年1月度調査結果では、外食市場規模は2007億円で、前年同月比136.4%。2カ月連続の前年超えだが、2年前比では前月より悪化となった。

2カ月連続で前年比プラスも前々年比はマイナス幅拡大

 2022年1月の外食市場規模は、3圏域合計で2007億円。前年同月比(以下、前年比)は+535億円。市場規模は2カ月連続で前年比プラス(前年同月が緊急事態宣言期間中)となったが、全国各地に発出されたまん延防止等重点措置の影響もあってか、前々年比(2020年1月)は61.5%と、前月(2019年12月)の同69.7%よりマイナス幅が拡大した。

 外食実施率(56.3%)、頻度(3.54回/月)、単価(2,489円)ともに前月比ではマイナスで、前年比ではプラスであった。結果、外食市場規模は大幅な前年超え(前年比136.4%)となっているものの、前々年比では前述のとおりコロナ禍前比較でマイナス幅が拡大した形となっている。

 食事主体業態・計(前年比131.2%、前々年比69.7%)、飲酒主体業態・計(同159.5%、45.2%)、軽食主体業態・計(同125.9%、63.9%)いずれも前年比ではプラス、前々年比ではマイナス。また、全体の市場規模同様に、2020年1月比では軽食主体業態・計以外は、前月の2年前比よりもマイナス幅が広がった。

 2月もまん延防止等重点措置が引き続き多くのエリアで発出継続となっていることから、来月もコロナ禍前比では厳しい状況が続くと考えられる。

2022年1月の外食実施率は56.3%

前月比増減−7.6pt、前年比増減+9.4pt。

外食実施率(2022年1月)

2022年1月の外食頻度は3.54回/月

前月比増減−0.17回、前年比増減+0.17回。

外食頻度(2022年1月)

2022年1月の外食単価は2,489円

前月比増減−442円、前年比増減+201円。

外食単価(2022年1月)

2022年1月の外食市場規模は2007億円

前月比増減−808億円、前年比増減+535億円。

外食市場規模(2022年1月)

主要16業態の市場規模は前年比プラス

 主要16業態では全業態で延べ外食回数が前年比プラスで、市場規模も全業態が前年比プラスとなった。とくに「居酒屋」(市場規模前年比+120億円)、「和食」(同+113億円)は大きく伸びたが、それでも2020年同月比では「居酒屋」で44.3%、「和食」で65.3%にとどまっている。

 延べ外食回数でも「居酒屋」(前年比増減+227万回)と「和食」(同+225万回)が前年実績を大きく超えた他、「ファミリーレストラン、回転すし等」(同+201万回)、「中華料理店」(同+173万回)でも延べ外食回数が大幅に増加した。外食単価では「カラオケボックス」(前年比増減−2,378円)、「ファミリーレストラン、回転すし等」(同−10円)、「お好み焼き、鉄板焼き等の専業店」(同−9円)以外の、13業態で前年比プラスとなっている。

 市場規模を2年前の2020年1月比で見ると、コロナ禍前の実績を超えている業態はなく、「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店」の81.6%が最高となっている。

前年比プラス業態

「和食料理店」「中華料理店」「レストラン、食堂、ダイニング、洋食店」「フレンチ・イタリアン料理店」「アジアン料理店」「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」「お好み焼き、鉄板焼き等の専業店」「すき焼き、しゃぶしゃぶ、鍋、おでん等の専業店」「ファミリーレストラン、回転すし等」「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店」「居酒屋」「バー、バル、ワインバー、ビアホール、パブ」「カラオケボックス」「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」「ファストフード」「牛丼、カレー等一品もの専売業態」

前年比±0の業態

なし

前年比マイナス業態

なし

※ホットペッパーグルメ外食総研「外食市場調査」(2022年1月度)
https://www.hotpepper.jp/ggs/research/article/marketing/202201

ホットペッパーグルメ外食総研・外食市場調査

 ホットペッパーグルメ外食総研・外食市場調査は、株式会社リクルート(東京都千代田区、北村吉弘社長)の外食に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」が行っている調査。毎月、首都圏・東海圏・関西圏の約9,000~1万人を対象に「外食市場調査」を実施している。

 この「外食市場調査」では、圏域内の生活者による毎日の夕方以降の食事や飲酒について、外食と中食の内容(場所、相手、単価など)をヒアリングし、毎月の外食市場の動きを継続的に可視化している。3圏域限定で朝食・昼食は含まない市場調査ではあるが、飲食店などの事業所ヒアリングではなく、生活者に直接ヒアリングを行っていることから、性年代別や相手別の消費動向がわかり、外食している街や業種の情報が取得できていることが特徴。

アバター画像
About 稲垣昌宏 56 Articles
ホットペッパーグルメ外食総研上席研究員 いながき・まさひろ 市場調査をメインに消費者動向から外食市場動向を分析・予測。また、観光に関する調査・研究、地域振興機関である「じゃらんリサーチセンター」研究員も兼務し、「食」と「観光」をテーマに各種委員会活動や講演などを行っている。肉より魚を好む、自称「魚食系男子」。