減少幅縮小。飲酒系回復顕著

ホットペッパーグルメ外食総研による外食市場調査の2021年11月度調査結果では、外食市場規模は前年同月比95.4%と前年比マイナスだが、マイナス幅は縮小している。

飲酒主体業態の回復が全体の単価を押し上げた

 2021年11月の外食市場規模は、3圏域合計で2,389億円。前年同月比(以下、前年比)は−115億円。市場規模は依然として前年比マイナスだが、マイナス幅は前月(前年比−413億円)より縮小し、コロナ禍前の2019年11月比では70.4%と、前月(2019年比67.3%)よりマイナス幅が縮小した。

 前月に引き続き、外食市場規模が2カ月連続して2,000億円を上回った。外食単価(2,604円)が前年(2,502円)、2019年(2,562円)を超え、市場規模の回復を後押しした。

 市場規模を業態グループ別に見ると、食事主体業態・計(前年比93.0%、2019年比75.8%)、飲酒主体業態・計(同107.8%、同63.1%)は前月より改善傾向、軽食主体業態・計(同84.0%、62.9%)は逆に悪化した。単価が高い飲酒主体業態の回復が全体の単価を押し上げ、外食市場規模のマイナス幅縮小に寄与した。

 感染状況が落ち着いているうちに早めの忘年会を実施する動きや、コロナ禍で我慢していた反動としての“リベンジ消費”も単価を押し上げた要因かもしれない。

2021年11月の外食実施率は62.8%

前月比増減+2.8pt、前年比増減−1.8pt。

外食実施率(2021年11月)

2021年11月の外食頻度は3.61回/月

前月比増減+0.07回、前年比増減−0.19回。

外食頻度(2021年11月)

2021年11月の外食単価は2,604円

前月比増減+149円、前年比増減+102円。

外食単価(2021年11月)

2021年11月の外食市場規模は2389億円

前月比増減+275億円、前年比増減−115億円。

外食市場規模(2021年11月)

「居酒屋」「カラオケボックス」の前年比もプラスに

 主要16業態では10月も市場規模が前年超えした「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」「お好み焼き、鉄板焼き等の専業店」が引き続き前月越えした他、「居酒屋」(前年同月比+26億円)「カラオケボックス」(同+10億円)の市場規模が前年比プラスに転じた。また、延べ外食回数でも「カラオケボックス」(前年比増減+17万回)が2カ月連続で前年実績超えし、「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」(同+17万回)も延べ外食回数が増加した。さらに、外食単価では「カラオケボックス」(前年比増減+2,208円)、「居酒屋」(同+233円)等、8業態で前年比プラスとなっている。

 飲酒主体業態が外食単価の押し上げに大きく影響した。市場規模を2019年同月比で見ると、「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」の119.0%、「カラオケボックス」の113.3%と、2つの業態でコロナ禍前の実績を超えた。飲酒主体業態・計の中心である「居酒屋」では、市場規模の前年比が106.1%、2019年同月比が58.7%と前月に引き続き回復傾向が見られた。

前年比プラス業態

「お好み焼き、鉄板焼き等の専業店」「居酒屋」「カラオケボックス」「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」

前年比±0の業態

「レストラン、食堂、ダイニング、洋食店」

前年比マイナス業態

「和食料理店」「中華料理店」「フレンチ・イタリアン料理店」「アジアン料理店」「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」「すき焼き、しゃぶしゃぶ、鍋、おでん等の専業店」「ファミリーレストラン、回転すし等」「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店」「バー、バル、ワインバー、ビアホール、パブ」「ファストフード」「牛丼、カレー等一品もの専売業態」

※ホットペッパーグルメ外食総研「外食市場調査」(2021年11月度)
https://www.hotpepper.jp/ggs/research/article/marketing/202111

ホットペッパーグルメ外食総研・外食市場調査

 ホットペッパーグルメ外食総研・外食市場調査は、株式会社リクルート(東京都千代田区、北村吉弘社長)の外食に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」が行っている調査。毎月、首都圏・東海圏・関西圏の約9,000~1万人を対象に「外食市場調査」を実施している。

 この「外食市場調査」では、圏域内の生活者による毎日の夕方以降の食事や飲酒について、外食と中食の内容(場所、相手、単価など)をヒアリングし、毎月の外食市場の動きを継続的に可視化している。3圏域限定で朝食・昼食は含まない市場調査ではあるが、飲食店などの事業所ヒアリングではなく、生活者に直接ヒアリングを行っていることから、性年代別や相手別の消費動向がわかり、外食している街や業種の情報が取得できていることが特徴。

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About 稲垣昌宏 56 Articles
ホットペッパーグルメ外食総研上席研究員 いながき・まさひろ 市場調査をメインに消費者動向から外食市場動向を分析・予測。また、観光に関する調査・研究、地域振興機関である「じゃらんリサーチセンター」研究員も兼務し、「食」と「観光」をテーマに各種委員会活動や講演などを行っている。肉より魚を好む、自称「魚食系男子」。