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2015年食の10大ニュース[4]

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外食分野。トップ3は、“肉”人気、教育制度、サードウェーブ。

  1. 原価高騰も衰えぬ“肉”人気
  2. 熾烈化する食べ放題業態の競争
  3. 人手不足深刻化、教育制度導入相次ぐ
  4. 拡散するコーヒーの「サードウェーブ」
  5. 居酒屋を襲う「ちょい呑み」包囲網
  6. 外食企業の「上場熱」ヒートアップ
  7. 始まった「団塊世代=シニア市場」の争奪戦
  8. 強まる生産者との結びつき
  9. 広がるインバウンドのニーズ
  10. 熟成魚、サバ、のどぐろ、地魚――細分化する専門店

(順不同)

1. 原価高騰も衰えぬ“肉”人気

シュラスコの「バルバッコア」も今年店舗数を増やした。

シュラスコの「バルバッコア」も今年店舗数を増やした。

 2014年から引き続き、肉業態の人気が高まった1年だった。居酒屋チェーンのつぼ八(東京都中央区、塩野入稔社長)が開発したフードコート向けのステーキ業態「ニューヨークステーキファクトリー」は計画値を大幅に上回る出足を見せたほか、大庄が開発した肉バル「RUMP CAP」(4月15日、東京・神田にオープン)も好調だ。また、「大阪王将」のイートアンドも、札幌に「サッポロボーン」をオープンして肉バル業態に参入、多店舗化を狙っている。

 コロワイド東日本(現コロワイドMD/横浜市西区、四方田豊社長)も1月に居酒屋「うまいもん酒場えこひいき」ブランドをシュラスコなどを売りにする「肉酒場エコヒイキ」へと“リ・コンセプト”し、居酒屋でシュラスコを取り扱う珍しいケースとして注目された。ワンダーテーブル(東京都新宿区、林祥隆社長)が展開する本場のブラジルのシュラスコ業態である「バルバッコア」も、出店を増やした1年だった。

 4月には「渋谷肉横丁」が増床し、3階に「渋谷肉横丁離」が誕生。ラム肉専門店など7店舗が出店した。中小のベンチャー系でも、もつ焼きの「串屋横丁」や肉酒場「小松屋」を展開するドリーマーズ(千葉県茂原市、中村正利社長)が初のイタリアン業態として、Tボーンのビステッカ(Bistecca)を名物としたイタリアンステーキの店「ビステッケリア・コマツヤ・ギンザ」を2月にオープンするなど、肉酒場や肉バル、肉ビストロといった業態が全国的に増殖した。

 塊肉やTボーン、Lボーンといったダイナミックな部位を中心に、ここ数年注目の高まっていた熟成肉も依然として人気が高かった。

 日本酒の酵母と乳酸菌を使った独自の熟成方法を取っている「六花界」(東京都千代田区、森田隼人代表)の新店舗「CROSSOM MORITA」が11月、都内にオープン。独自の熟成方法に加え、お客が買った肉を熟成させ、次回来店時に提供するという「ミートキープ」という仕組みを構築し、話題づくりのためにクラウドファンディングで資金調達した。完全予約制の“劇場型飲食店”を展開する同社が「焼肉屋の店主から焼肉屋の料理人へと昇華させる」新たな挑戦が「CROSSOM MORITA」だ。

 また、ファミリーレストラン(FR)でもステーキが人気になるなど、専門業態の増加だけではなく幅広い業態で肉メニューの人気が衰えることなく支持された。

 しかし、仔牛の価格が跳ね上がったことによる牛肉価格の高騰は深刻で、牛だけでなく、豚や、為替の影響を受けた馬にもこの価格高騰の波は及んだ。

 2016年につながる動きとしては「牛カツ」人気の高まりだろう。2016年は「牛カツ」が大きくブレイクしそうな気配だ。

執筆者

川端隆
川端隆
日本外食新聞編集長 かわばた・たかし 酒販分野の専門紙、農業コンサルティング会社を経て、外食産業新聞社入社。2011年より現職。