DHA(1)頭にいい? 体にいい?

前回は猛威を奮うインフルエンザに関して、お茶とヨーグルトのお話をしました。今回からは再び、通販でよく扱われる健康食品・素材の話題に戻りましょう。今回とりあげるのは「DHA」です。

「歌でおなじみ、あの成分ですが」

 ちょいと前、「おさかな天国」(井上輝彦作詞、柴矢俊彦作曲、柴矢裕美歌唱)という曲が流行りました。「サカナ、サカナ~」と連呼して、魚を食べると頭がよくなるとか、体にいいとかというサビでした。その頭とか体にいいという話の一端を担うと言われている健康成分が、DHA(ドコサヘキサエン酸)というわけです。

 このDHA、「魚の脂」に含まれているんですね。魚の脂には他にもEPA(エイコサペンタエン酸)というものも含まれています。だからサプリメントによっては「DHA & EPA」という名称で売り出しているものもあります。さらに、DHAとEPAは広義のグループで捉えるとω-3脂肪酸(オメガ3脂肪酸)というものの一つでもあるようです(ややこしい!)。

「アタマがよくなる?」

「おさかな天国」という歌では「アタマがよくなる」と言っていたのが印象に残っている方が多いと思います。では魚を食べると、あるいはDHAを摂ると、ホントにアタマはよくなるの? というと……そんなことが言える根拠は「ない!」。これが現在のところの定説ですね。不足すると脳の機能が低下するということはあるようですが、余計に摂ると頭がよくなるということはないようです。

「いやいや違うこんな調査も……」と言いたくなる方もいるかもしれませんが、万人に向かって断言できるものはないはずです(あったら教えてください)。

 ただ、「魚の方が肉より健康的」というのはよく言われる話ですね。WHOもDHAを摂ることを勧めたりはしているようですね。とは言え、公的機関が勧めている成分はDHAだけでなく他にもたくさんたくさんあるわけで、あくまでもそのうちの一つです。

「魚を食べる機会は減っている」

 DHAは魚に含まれるのですが、魚の消費量はというと、年々減っていると言われています。たとえば、「平成21年度水産白書」(水産庁)は「家計調査」(総務省)のデータを引いて「魚離れが進んでいることがうかがえます」としています(http://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/wpaper/h21/pdf/h_1_2_1.pdf)。

「最近、家で焼き魚を食べてないなぁ……」と思う方もいるでしょう。家で魚をナマから調理したことはない、という方も結構いると思います。「そんな魚を食べる機会が減った今、DHAをサプリで補いましょう」というのが、DHAサプリの訴求ポイントなわけですね。

 で、テレビ通販的には「魚を食べまくっている人は元気で若々しい!」と見せたい。そうなると第一候補にあがるのは“年をとっても若々しい漁師さん”をぜひ取材しようと思うのですが……その目論見通りにはなかなかいかない! というお話を次回に。

森畑たけし
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通販番組制作担当者 もりはた・たけし 1975年生まれ。通常のテレビ番組と通販番組を手がけて12年。ひと昔前、一段下に見られていた感のある通販番組とその市場の成長に驚くばかり。同時に「やっててよかった~」とありがたい食い扶持があることにホッ……。しかし、膨大なグルメ情報、健康情報、お得情報などを発信し続けていながら、本人は全く活用できていない。自分が通販アイテムを買って続けるなら髪関係だろうかと、毛根と〆切が気になる人。