7月の外食市場は客単価、売上高が2カ月ぶりに前年割れ

日本フードサービス協会(JF)は2012年7月外食産業市場動向調査を発表した。これによると、7月の外食市場は客数、売上高が2カ月ぶりに前年同期を下回った。

JFでは、これらは主に暦、天候、オリンピック視聴など外的な要因によるものと見ている。

全体

【全体】事業所数(n=213)、店舗数(n=31778)
売上高98.3%、店舗数101.9%、客数99.9%、客単価98.4%

 客数、客単価、売上高は2カ月ぶりに前年同期に未達の結果となった。

 日本フードサービス協会(JF)では、暦上の環境(金曜日・土曜日が前年より1日少ない)、オリンピック、低温や梅雨明けの遅れや大雨など、外的な要因によるものと見ている。

業種・業態別

【ファストフード】事業所数(n=56)、店舗数(n=16694)
売上高98.9%、店舗数102.9%、客数101.5%、客単価97.4%

 全体では客数は1.5%の微増、売上高は1.1%の微減。

 洋風は客単価を5.8%下げ、客数は前年を上回ったものの、売上高は3.7%減となった。和風は逆で、客単価を5.5%上げ、客数は前年を下回ったものの、売上高は4.3%増となった。

 麺類は客単価は前年並みで、客数を5.3%、売上高を5.6%伸ばした。

 持ち帰り米飯/回転寿司は、客数、客単価、売上高とも微減の結果。

●洋風
売上高96.3%、店舗数100.9%、客数102.2%、客単価94.2%
●和風
売上高104.3%、店舗数106.5%、客数98.9%、客単価105.5%
●麺類
売上高105.6%、店舗数109.9%、客数105.3%、客単価100.4%
●持ち帰り米飯/回転寿司
売上高98.2%、店舗数98.6%、客数99.1%、客単価99.2%
●その他
売上高99.5%、店舗数104.5%、客数99.0%、客単価100.5%

【ファミリーレストラン】事業所数(n=58)、店舗数(n=10143)
売上高98.8%、店舗数101.4%、客数97.4%、客単価101.4%

 洋風・和風・中華とも、客単価は前年並み。洋風は客数を4.1%、売上高を4.5%落とした。和風、中華の客数、売上高は洋風より軽微ながらそれぞれ前年を下回った。

 これらの要因について、JFでは、天候不順、暦上の環境に加え、この業態が前年のこの時期にテレビでの露出が多く分母が大きかったことを挙げている。

 焼き肉は、客単価3.4%下げ、客数21.8%、売上高17.7%増と好調。こちらは前年の苦戦を反映している。

●洋風
売上高95.5%、店舗数100.9%、客数95.9%、客単価99.5%
●和風
売上高99.2%、店舗数102.6%、客数98.0%、客単価101.3%
●中華
売上高99.2%、店舗数106.0%、客数97.3%、客単価101.9%
●焼き肉
売上高117.7%、店舗数97.1%、客数121.8%、客単価96.6%

【パブ/居酒屋】事業所数(n=34)、店舗数(n=2521)
売上高92.9%、店舗数99.6%、客数94.8%、客単価98.0%

 パブ・ビアホールは客単価を3.0%下げ、客数は前年並み、売上高は1.3%の微減。

 居酒屋は客単価を1.6%落としながら、客数は6.9%減、売上高は8.4%減の厳しい結果。JFでは金曜日が前年より1日少なかったことと、オリンピック視聴のための外食控えが影響していると見ている。

●パブ・ビアホール
売上高98.7%、店舗数101.4%、客数101.8%、客単価97.0%
●居酒屋
売上高91.6%、店舗数99.4%、客数93.1%、客単価98.4%

【ディナーレストラン】事業所数(n=28)、店舗数(n=368)
売上高98.3%、店舗数98.1%、客数99.6%、客単価98.8%

 ディナーレストランは、客単価1.2%低下し、客数は前年並み、売上高は1.7%の微減。

【喫茶】事業所数(n=16)、店舗数(n=1685)
売上高98.7%、店舗数99.9%、客数98.3%、客単価100.4%

 客単価は前年並み、客数1.7%、売上高1.3%の微減。

【その他】事業所数(n=21)、店舗数(n=367)
売上高97.8%、店舗数99.2%、客数93.7%、客単価104.3%

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/