巨大なカントリー・エレベーターの前で、グローバル・マーケットの中のローカルなビジネスを語る
食の損得感情

ラウンドアップレディ・アルファルファ――栽培禁止に困惑する米国農家

Indiana州では、10の牛舎に約3万頭の牛を飼う巨大な酪農場と、それに隣接するカントリー・エレベーターを訪ねた。このカントリー・エレベーターを経営する会社は、トウモロコシ、大豆、小麦、ライ麦、アルファルファなどを生産、貯蔵し、地域の酪農場などに供給している。ここで聞いた話から、日本の消費者がほとんど気付いていないグローバリゼーションの何たるかを思わずにはいられなかった。
食の損得感情

人間は物質だけでなく意味を食べる

今夏、米国では飼料用のGM(遺伝子組換え)アルファルファが流通する見通しという。目を引くのは、これまでに商品化されているGM作物は、ダイズ、トウモロコシ、ナタネ、ワタ、ジャガイモなどいずれも飼料作物か工業的に利用される作物が主で、今回また飼料作物が加わるということ。このことをつかまえて、米国のマーケットでも主食をGM作物にすることには躊躇があるという声もある。