帯広畜産大と敷島製パンが製パン実験施設「とかち夢パン工房」を設置

帯広畜産大学と敷島製パンは、2012年4月20日に包括連携協定を締結。このほど、同協定の「教育・研究の振興」「研究成果の社会活用の推進」「共同研究、社会人学生の受入れ等の実施とこれに伴う研究者の交流」等を推進するため、製パン実験施設「とかち夢パン工房」を同大キャンパス内に設置した。

施設は同大の旧別科センターの内部を改修したもの。講義スペースを確保し、ミキサー、オーブン、醗酵装置(ドウコンディショナー)、整形装置(モルダー)、冷凍庫、製氷機、急速冷凍庫、作業台等の設備を設置し、製パンラインを整備した。また、各工程における科学的変化を追跡する分析機器を設置した。これにより、高品質のパン製品製造のための科学的な検証を行う。

実験施設利用用途
(1)敷島製パンとの共同研究(北海道産小麦および「とかち野酵母」を使用したパン製造に関する研究等)
(2)学部学生を対象とした小麦の生産から製品に至る一連の過程を学ぶ実務実習
(3)大学院生による小麦の利用に関する基礎研究
(4)北海道産小麦の利用拡大に向けた産学官連携研究

設置分析機器
(1)ミキシングモニター:ミキシング時のミキサー消費電力をリアルタイムで表示記録することにより、パン生地の物性変化を数値化する装置。
(2)ファーモグラフ:最大20点までの試料からのガス発生量を同時並行で自動計測することにより、パン生地醗酵能力、パン生地組成、醗酵条件を評価する装置。
(3)クリープメータ:パン生地や焼成したパンのテクスチャーや物性を自動的に測定・解析する装置。

期待する効果
(1)北海道産小麦の利用拡大による地域産業の活性化
(2)地域の経済発展に寄与する人材の育成
(3)実学を体得した高度専門職業人の養成