英国でも生卵の喫食が可能に

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.23(2017.11.08)を発表した。

注目記事

【カナダ公衆衛生局】パン粉付き冷凍生鶏肉製品のサルモネラ

 カナダ公衆衛生局(PHAC: Public Health Agency of Canada)は、複数州の公衆衛生当局、カナダ食品検査庁(CFIA)およびカナダ保健省(Health Canada)と協力し、パン粉付き冷凍生鶏肉製品に関連して6州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Enteritidis)感染アウトブレイクを調査している。

 2017年9月28日付の初発情報では患者数は4州の計13人、10月18日付の更新情報では6州の計18人であったが、現在は6州の計20人である。

 これまでの調査結果にもとづき、パン粉付き冷凍生鶏肉製品の喫食が感染源として特定されている。CFIAはこれらの製品を対象に食品回収警報を発し、これらの製品が市場から確実に回収されるよう業者と協力している。

【英国食品基準庁】子供や高齢者も生卵として安心して食べられる鶏卵

 英国食品基準庁(UK FSA: Food Standards Agency, UK)は、卵の喫食に関する助言を変更し、Lion Codeプログラム(British Lion Code of Practice)に従って生産された卵であれば、生または軽く加熱しただけの卵を幼児、小児、妊婦および高齢者が安全に喫食できると発表した。

 これまで、FSAは、卵には重症の疾患を引き起こすサルモネラが含まれている可能性があるため、被害を受けやすい人は生または軽く加熱しただけの卵を喫食すべきではないと助言してきた。

 卵の安全性を検討するために英国食品微生物学的安全性諮問委員会(ACMSF)は2015年2月に専門家グループを設置しており、今回の助言変更はその調査結果に従って決定された。このグループが2016年7月に発表した報告書「殻付き卵とその製品の微生物学的リスクに関する更新情報」では、英国の卵のサルモネラ汚染率は近年劇的に低下し、Lion Codeプログラムによる安全管理に従って生産された卵はリスクが極めて低いことが強調された。英国産の卵の90%以上がこのプログラムに従って生産されている。

 Lion Codeプログラムでは、フードチェーン全体にわたり以下のようなさまざまな対策が実施されている:鶏へのワクチン接種、サルモネラ検査の強化、養鶏場の衛生状態の改善、効果的な齧歯類対策、第三者による監査とトレーサビリティ、および養鶏場から販売店までのコールドチェーン。

(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.23(2017.11.08)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2017/foodinfo201723m.pdf

今号の目次

【カナダ公衆衛生局(PHAC)】
1. 公衆衛生通知:パン粉付き冷凍生鶏肉製品に関連して発生しているサルモネラ感染アウトブレイク(2017年10月30日、18日付更新情報、9月28日付初発情報)

【欧州疾病予防管理センター(ECDC)】
1. 幼児期のロタウイルスワクチン接種に関する専門家の意見

【欧州食品安全機関(EFSA)】
1. ヒツジ胚には定型スクレイピー感染性が存在するか?

【欧州委員会健康・食品安全総局(EC DG-SANTE)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【Eurosurveillance】
1. PulseNet International:国際的な食品由来疾患サーベイランスのために全ゲノムシークエンシング(WGS)法を推進する意向

【英国食品基準庁(UK FSA)】
1. 生または軽く加熱しただけの卵の喫食に関する新しい助言
2. 3年目の年次調査の最終結果は市販鶏肉のカンピロバクター汚染率のさらなる低下を示している
3. 英国の複数年次管理計画に関する2016年次報告書

【アイルランド食品安全局(FSAI)】
1. アイルランド食品安全局(FSAI)が2016年次報告書を発表

【ProMed mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報