O157汚染の可能性でサラダ回収

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.23(2012.11.14)を発表した。US FDAはO157汚染の可能性のあるサラダの製品回収を、USDA FSISは牛の扁桃の付いたタンの回収を発表した。英国下院の環境・食料・農村地域(EFRA)委員会はDSM(desinewed meat)の製造停止・ラベル変更についての報告書を提出し、政府が対応した。

注目記事

【US FDA】O157:H7汚染の可能性があるサラダ製品の回収

 Wegmans Food Markets社は、大腸菌O157:H7汚染の可能性があるとして、サラダ製品「Organic Spinach and Spring Mix」約14tを回収している。

 当該製品は、State Garden社(マサチューセッツ州Chelsea)がWegmans社に供給したもので、5オンス(約142g)と11オンス(約312g)のプラスチックケース入り製品で、2012年10月14日~11月1日にニューヨーク、ペンシルバニア、ニュージャージー、バージニア、メリーランド、マサチューセッツの各州の店舗で販売された。

 この製品は、ニューヨーク州で報告された大腸菌O157:H7感染患者16人に関連している。

【USDA FSIS】特定危険部位混入の可能性がある牛の舌を回収

 米国農務省食品安全検査局(USDA FSIS)は、特定危険部位とされ、すべての月齢のウシから除去することが規則で定められている扁桃が完全に除去されていない可能性があるとして、Black Earth Meat Market社が約99ポンド(約45 kg)分の牛の舌を回収していると発表した。

 問題は、同施設における定期的な食品安全検査の際に明らかになった。回収対象製品に関連して屠畜されたいずれのウシもBSEの徴候は示していなかった。

 対象製品は、2012年10月8、11、17および18日に製造され、さまざまなサイズの容器に入っている。これらの製品には、USDA検査印の内側に施設番号「Est. 34379」が表示されており、ウィスコンシン州のレストランとイリノイ州の流通業者の各1カ所に出荷された。

【UK FSA】DSMに関する提言への英国政府の対応

 欧州委員会(EC)は2012年3月に英国のDSM(desinewed meat)製造業者への監査を行い、英国でのウシ、ヒツジ、ヤギ(反芻動物)の骨からのDSM製造の中止と、ブタおよび家禽(非反芻動物)の骨から製造されたDSMをMSM(mechanically separated meat/機械的分離肉)に分類し、MSMとしてラベル表示することを要請した。ECの見解は、DSMは欧州連合(EU)の単一市場法に適合しないというものであった。

 DSMは動物の骨に付着する肉を低圧技術を用いて回収して製造される製品で、外見はひき肉に似ている。

 英国政府はECからの要請に応じた。反芻動物の骨に由来するDSMの製造は2012年4月末までに中止し、非反芻動物の骨に由来するDSMは2012年5月末までにラベル表示をMSMと改めた。英国が欧州委員会の決定に従わない場合は、英国の肉製品の輸出禁止の恐れがあり、英国の食品産業に甚大な影響があると考えられた。

 英国下院の環境・食料・農村地域(EFRA)委員会は、DSMの製造・ラベル表示の停止をめぐる状況に関する調査を開始し、2012年7月24日に報告書を発表。英国政府はこの報告書の提言に対し、保健大臣が10月16日に国会に提出した文書で回答した。

※編集部註:DSM、MSMともに、いわゆる「ピンクスライム」とは必ずしも同義ではない。

(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html

食品安全情報(微生物)No.23(2012.11.14)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2012/foodinfo201223m.pdf

今号の目次

【米国食品医薬品局(US FDA)】
1. Wegmans Food Markets社が大腸菌O157:H7汚染の可能性があるサラダ製品の回収を発表(患者16人発生)

【米国農務省食品安全検査局(USDA FSIS)】
1. ウィスコンシン州の食肉会社が特定危険部位(SRM:Specified Risk Material)混入の可能性がある牛の舌を回収

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. Sunland社製のピーナツバターに関連して複数州にわたって発生しているサルモネラ(Salmonella Bredeney)感染アウトブレイク(2012年11月8日付更新情報)

【カナダ公衆衛生局(PHAC)】
1. 公衆衛生通知:牛肉製品に関連した大腸菌O157感染症患者(2012年11月1日付更新情報)

【カナダ食品検査庁(CFIA)】
1. XL Foods社の操業再開に関する更新情報

【欧州委員会健康・消費者保護総局(EC DG-SANCO)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【欧州食品安全機関(EFSA)】
1. 人獣共通感染症、抗菌剤耐性および食品由来疾患アウトブレイクのモニタリング法の統一
2. 食品および飼料における新興リスクの特定に関する欧州食品安全機関(EFSA)の取組み:これまでの実績および今後への期待

【Eurosurveillance】
1. 2012年7月からオランダで発生しているサルモネラ(Salmonella Thompson)アウトブレイク

【英国食品基準庁(UK FSA)】
1. 下院環境・食料・農村地域委員会(EFRA)のDSM(desinewed meat)に関する提言への英国政府の対応
2. 英国食品基準庁(UK FSA)が公表した最新の各種調査研究の成果の概要

【アイルランド保健サーベイランスセンター(HPSC Ireland)】
1. アイルランドで初めて報告された家畜関連MRSA株感染患者
2. 2012年に水由来のベロ毒素産生性大腸菌(VTEC)感染アウトブレイク件数が増加
食品安全情報(微生物)No.23 / 2012(2012.11.14)

【オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)】
1. オランダの家禽におけるカンピロバクターのモニタリングデータの分析

【ProMed mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報