11万件超える悪サイトを排除

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.13(2021.06.23)を発表した。また、「【BfR】二酸化チタン:健康リスクはあるか?」「【INTERPOL 他】第14回パンゲア作戦2021年」を食品安全情報(化学物質)No.13(2021.06.23)別添として発表した。

注目記事

【FDA】FDAは食品安全および栄養の2022年会計年度予算要求に関するファクトシートを公表する

 米国食品医薬品局(FDA)は2022年会計年度(FY2022)大統領予算要求について、食品安全および栄養への重要な投資の内容を説明するファクトシートを公表した。

※ポイント:FDAのFY2022予算の増額・増員要求に関する目標を見ると、ここ数年にFDAが注力する課題が見えてきます。

 最優先はやはり「よりスマートな食品安全新時代」の青写真で提示されたコアエレメントの実現であり、その他に、動物性食品の検査システムの近代化、化学物質ハザードとしてパーおよびポリフルオロアルキル化合物、アレルゲンおよび新興化学物質への対策などが挙げられています。

 そして特徴的なのが、今年の4月に発表された、乳幼児用食品に含まれる有害元素(鉛、カドミウム、水銀、ヒ素)への暴露を低減させるための行動計画「さらにゼロに近づける(Closer to Zero)」のもと作業が開始された、食品に含まれる各有害元素のアクションレベル策定へ投資です。

【別添 BfR】二酸化チタン:健康リスクはあるか?

 二酸化チタン(TiO2)はEUにおいて食品添加物E171として認可されており、ドラジェやチューインガムなどのお菓子やコーティングの白色色素として使用されることがある。また、白色顔料として歯磨き粉などの化粧品にも含まれているが、塗料、ニス、印刷用インク、紙、プラスチックなどの製造への利用が用途の大部分を占める。ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)が、二酸化チタンに関するQ&Aを更新した。

※ポイント:先月に欧州食品安全機関(EFSA)が発表した食品添加物としての評価結果が話題となっていますが、このQ&Aでは、食品添加物だけでなく化粧品成分や一般化学物質としての二酸化チタンの取扱いについても説明しているので、現在の二酸化チタンに関する問題の全体像がわかるような内容になっています。

【別添】第14回パンゲア作戦2021年

 パンゲア作戦は、オンライン販売される違法な医薬品や医療機器、健康製品等を国際的 に取り締まる活動であり、インターポールが主導している。この作戦には92カ国の警察、税関、健康規制機関が関与している。第14回パンゲア作戦は2021年5月18〜25日に実施され、世界で113,020件のウェブサイトやオンライン市場などが閉鎖、排除されることになった。第14回パンゲア作戦にともない、参加国の規制当局が実施した監視の報告が公表された。

※ポイント:2008年から毎年実施されています。第14回作戦で閉鎖された違法な販売サイトの件数は過去最高となり、その数に驚かされます。それだけ、オンライン販売されている製品の購入には警戒が必要であることを示していると思います。例年は違法な医薬品や健康製品(サプリメント等)の押収が多いのですが、今年はCOVID-19パンデミックの影響により、偽物や未承認のCOVID-19検査キットやサージカルマスクなどの押収や犯罪者の検挙が多かったようです。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.13(2021.06.23)
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2021/foodinfo202113c.pdf
食品安全情報(化学物質)No.13(2021.06.23)別添
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2021/foodinfo202113ca.pdf

今号の目次

【FAO】
1. 全ての人に健康的食事を確保するには民間部門が重要な役割を果たす
2. Codex

【EC】
1. 小さな昆虫-大きな影響! EU が昆虫を食品として認可
2. 査察報告書
3. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. #EUChooseSafeFood:欧州の科学者はあなたの安全な食品の味方
2. 食品酵素関連
3. 健康強調表示関連
4. 新規食品関連
5. 食品接触物質関連
6. 飼料添加物関連

【FSA】
1. FSA 理事会-2021年6月
2. 食品過敏症が FSA 理事会で注目された

【BfR】
1. 農薬:心配の種?
2. 健康リスクについてのファクトチェック

【RIVM】
1. 乳児のビタミン K 予防実施計画

【ANSES】
1. ナノ物質の問題については、我々は健康リスクの観点からその有用性に質問しなけれ
ばならない」-Aurélie Niaudet.
2. フィプロニルを含む抗寄生虫薬はウサギに有害
3. テンサイの黄化をコントロールするためのネオニコチノイドの代替品

【FSAI】
1. Breakfast Bite イベント6月24日:欧州連合及びアイルランドにおける CBD オイルのような大麻を原料とする食品の法的な位置づけ
2. リコール情報

【Ruokavirasto】
1. ストロンチウム同位体法開発プロジェクトに新しい資金
2. イチゴには産地を常に表示しなければならない

【FDA】
1.FDAは食品安全及び栄養の2022年会計年度予算要求に関するファクトシートを公表する
2.FDAはヨーグルトの同定基準を改定
3. Beech-Nut Nutrition 社は Beech-Nut 単一穀物コメシリアルの一ロットを自主的にリコールしコメシリアル部門からの撤退を決定
4.FDAは動物に使用される店頭販売の医学的に重要な認可済みの残りの抗菌薬を獣医師の監視下に置くことに関するガイダンスを最終化する
5. 水産物
6.FDAは食品加工装置の金属炭化物の規制免除閾値を発表する
7. 警告文書
8. リコール情報

【EPA】
1. EPA は人々を守るために PFAS 対応を続ける
2. EPA は eBay に170の未登録、不正商標表示農薬の販売停止を命令

【USDA】
1. 米国コーデックス担当局の食品安全における役割は何で何故それが重要なのか?

【FTC】
1. FTC は肝疾患を治療できることが証明されているという虚偽の宣伝で魚油サプリメントを詐欺的に宣伝販売した企業に最終行政同意命令を承認
2.23,000ドルの COVID-19「治療」計画の宣伝者はインチキ健康宣伝を禁止される

【CFIA】
1. 栄養表示、成分リスト及び食用色素の表示に関連する食品医薬品規則改定の実施計画
2. 国家化学物質残留モニタリング計画及び化学食品安全監視計画の年次報告書(2016-
2017)

【FSANZ】
1. 食品基準通知

【APVMA】
1. 現在のマウスの大発生への APVMA の対応
2. 農薬規制ニュースレター

【MPI】
1. 公衆衛生警告:Hawke’s Bay の貝のバイオトキシン警告

【香港政府ニュース】
1. ニュースレター
2. 食品の有害物質(改正)規則2021
3. venus clam(貝)のサンプルに動物用医薬品クロラムフェニコールが検出される
4. 違反情報

【MFDS】
1. 日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. プロバイオティクス正しく摂取してください
3. 残留農薬基準超過輸入冷凍カブ回収措置
4. ステイホーム時代、味・栄養は加えて、ナトリウム・糖類は減らして!
5. 自分の体に必要な健康機能食品を選んで摂取してください
6. 食用不可及び食薬処公用農・林産物回収・点検の結果
7. 餅、キムチにも栄養成分表示拡大
8. 国内産パン・菓子・飲料類、EU 市場進出の道開かれる

【SFA】
1. 食卓には何があるシリーズ:農薬版

【その他】

●食品安全関係情報(食品安全委員会)から

●Eurekalert6件

別添

【BfR】二酸化チタン:健康リスクはあるか?

【INTERPOL 他】第14回パンゲア作戦2021年