卵と冷凍もやしのサルモネラ

No.18(2025.09.03)

注意喚起の対象となっている鶏卵のパッケージの一つ(FDA)

国立医薬品食品衛生研究所が集めた食品の安全性に関する国際機関や各国公的機関等の最新情報から。米国で卵と冷凍豆モヤシに関連するサルモネラ感染が発生し、CDCとFDAが注意喚起している。

注目記事

【米国】卵に関連のサルモネラ

 米国疾病予防管理センター(US CDC:Centers for Disease Control and Prevention)、複数州の公衆衛生・食品規制当局および米国食品医薬品局(US FDA)は、複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Enteritidis)感染アウトブレイクを調査するためさまざまなデータを収集している。

 2025年8月27日時点で、S. Enteritidisアウトブレイク株に感染した患者が14州から計95人報告されている。聞き取りが実施された患者36人のうち33人が卵の喫食を報告した。

 FDAは、卵や卵を使用した料理を調査対象期間内に購入・喫食したと患者が報告した場

所にもとづいて追跡調査を実施し、卵の単一の供給業者としてCountry Eggs社を特定した。

 CDCは、回収対象の卵を喫食・販売・提供しないよう注意喚起している。

【米国】冷凍豆モヤシに関連のサルモネラ

 米国疾病予防管理センター(US CDC)は、冷凍豆モヤシに関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Anatum)感染アウトブレイクに関する更新情報を発表した。

 2025年8月20日に米国食品医薬品局(US FDA)は、Deepブランドの輸入豆モヤシ製品「Premium Select Frozen Surti Undhiu Mix」の1検体からサルモネラが検出されたとの報告を受けた。

 FDAによる検査の結果を受け、CDCおよびFDAは、すでに回収対象となっている冷凍豆モヤシ製品に加え、特定のロットコードと消費期限の豆モヤシ製品「Premium Select Frozen Surti Undhiu Mix」について、喫食・販売・提供しないよう消費者および食品事業者に注意喚起している。

(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)

目次

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】

1. 卵に関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Enteritidis)感染アウトブレイク(2025年8月28日付初発情報)

2. 冷凍豆モヤシに関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Anatum)感染アウトブレイク(2025年8月22日付更新情報)

3. 小規模飼育の家禽類に関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Anatum、S. Cerro、S. Enteritidis、S. Indiana、S. Johannesburg、S. LondonおよびS. Mbandaka)感染アウトブレイク(2025年8月21日付更新情報)

4. 米国のサイクロスポラ症患者に関する2025年のサーベイランス調査(2025年8月21日付更新情報)

【カナダ公衆衛生局(PHAC)】

1. 公衆衛生通知:様々なブランドのピスタチオおよびピスタチオ入り食品に関連して発生しているサルモネラ(Salmonella Havana、S. MbandakaおよびS. Meleagridis)感染アウトブレイク(2025年8月19日付更新情報)

【欧州委員会健康・食品安全総局(EC DG-SANTE)】

1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【欧州食品安全機関(EFSA)】

1. 2025年世界食品安全デー:欧州食品安全機関(EFSA)が祝賀行事に参加

【アイルランド保健サーベイランスセンター(HPSC Ireland)】

1. リステリア症アウトブレイクを調査中

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.18(2025.09.03)
https://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2025/foodinfo202518m.pdf