土を知る、土を使う

複雑な畑の土壌を理解する

前回まで水田の土壌型の説明をしてきましたが、今回からは畑の土壌型の説明です。畑になっている土地は水田よりもさまざまな土壌があり、作付ける作物によって人間が土に働きかける内容も異なり、複雑です。それをできるだけ単純化してお話していきます。
水が豊富な日本では泥と水が好対照を見せる
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野菜、ダイズ、ムギに向く水田転作圃場の見つけ方(2)排水対策を行っている褐色低地土・灰色低地土

土壌が褐色低地土や灰色低地土で排水性がよさそうであっても、それだけで畑作物がうまく作れるわけではない。暗渠、明渠、畝立てといった排水対策ができていることがポイントだ。ただし、グライ土、黒泥土、泥炭土の水田では、排水対策を行っても畑作物を作るための効果としては限界がある。
陸田
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野菜、ダイズ、ムギに向く水田転作圃場の見つけ方(1)水が集まる場所で畑作物を作る工夫

米消費量の低下にともなって、減反政策が始まり、水田でもダイズ、ムギ、野菜などが作られるようになった。しかし、もともと水が集まる場所を水田にしたことから、その作り方には自ずと無理がある。それでも畑作物がうまく作れる場所を見付けるには、やはりまず土壌の種類を見きわめることだ。
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メーカー・卸売・小売・外食こそ土壌図・土壌型の活用を

作物の品質の善し悪しは気象や作り手の腕にもよるが、実際には土壌型の影響も無視できない。従来、土壌型の知識は土壌地理学という学問の世界での価値にとどまっていたが、世界の土壌図が入手しやすくなった今日、食品メーカー、卸売業、小売業、外食業のバイヤーこそが、土壌型を活用し、その価値を引き出す段階にきている。
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土には種類がある/土壌型と土壌図

土には種類があるということは、漠然とは理解されているが、土壌型というもので分類が行われている。それぞれの土壌型の特徴を押さえれば、適地適作が可能になり、営農上も適切な対策を打つことができるようになる。土壌型の分布は、土壌図というもので把握することができる。
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作物の栄養(20)光合成とのバランス(2)

光合成で作られる炭水化物と、作物が吸収する窒素の量のバランスが崩れると、生長や結実に悪影響が出る。そこで、光合成量に合わせて窒素供給量を調整することが理想だが、予め数十日分の肥料を与える作物栽培ではそれが難しい。しかし、そのコントロールが可能となる方法として養液灌漑という方法が開発された。
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作物の栄養(19)光合成とのバランス(1)

植物は光合成によって炭水化物を合成し、エネルギーとして活用している。したがって、植物の栄養を考える際、光合成がうまくいっているかどうかを調べることも大切だ。観察のポイントは、作物が植えられている間隔と、作物自体の体の形となる。
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作物の栄養(18)有機成分(2)

醗酵によって分子量を小さくした有機成分資材が開発され、活用されるようになっている。栽培上有効な上、ハンドリングもしやすいことで人気を集めている。しかしよく考えてみれば、このような有機成分の与え方が有効であるということを、近代化学以前の先人たちは知っていた。
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作物の栄養(17)有機成分(1)

かつて無機栄養説と有機栄養説のどちらが正しいかという論争があった。また、昨今は有機栽培に切り替えるかどうかという視点で有機成分がとらえられる傾向がある。しかし、無機成分と有機成分の両方をうまく使うことが作物の栽培に有効だという理解をすることを勧める。
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作物の栄養(16)微量要素(2)

微量要素の欠乏ないし過剰の状態をみきわめることは、観察でも化学分析でも難しい。ただ、微量要素が土壌中にあるかないかを気にするよりも、土壌pHを適正に保つことが、微量要素に起因する障害を回避するのには有効だ。
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作物の栄養(15)微量要素(1)

微量要素は、窒素、リン酸、カリに比べると、植物が吸収する量は遙かに少ない。しかし、その欠乏/過剰による障害は、作物の仕上がりや形に大きく影響を及ぼす。とは言え、どの微量要素が欠乏ないし過剰の状態であるかを観察で見きわめることは難しい。
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作物の栄養(14)マグネシウム

マグネシウムは、他の成分よりも比較的扱いやすい成分だと言えます。不足を発見しやすく、応急的な対処も可能だからです。しかし、そのために障害の根本原因を見逃したり、対処を怠ることのないように注意が必要です。