肝腎なところが見えないと意味がない(記事とは直接関係ありません)
食の損得感情

マクドナルドの報道規制に、メディアは乗ったのか? しらけたのか?

8月29日、日本マクドナルドは首都圏に「マックカフェ」15店舗を一斉にオープンした。新業態のオープン日と店舗の概要は、日本経済新聞などがすでに7月12日に伝えているが、具体的な商品のラインナップなどが記事になって一般の目に触れるようになったのは、私が知る限り29日が初めてだ。しかし、遅くとも7月17日にはその全貌の相当な部分を知り、商品写真も見て、試食さえしていた記者、編集者は少なくない。その話題 […]
機内食に付いていたヨウ素強化塩。見た目も味も、通常の食塩と何も変わらない
食の損得感情

塩の健康、安全、味、コスト

米国の飛行機の機内食に付いていた塩に、「Iodized Salt」と書いてあった。何のことだろうと調べてみたら、「ヨウ素(ヨード)強化塩」だと分かった。実は、ヨード欠乏症(Iodine Deficiency Disorders、IDD)という健康被害が世界的に大きな問題となっていて、その対策として各国でヨウ素を添加した食塩の摂取が奨励されているという。国によっては義務化されていたり、ヨウ素強化され […]
左が天然ブリ。右は養殖ブリ。刺身にしてうまいのは……
食の損得感情

「生」「天然」に味では負けないとして、では勝てるのか?

フードビジネス向けの経営情報誌「日経レストラン」に「新・何でも実験隊」(監修:管理栄養士で料理研究家の村上祥子氏)という痛快な連載がある。一般消費者4人と外食のプロ1人の混成チームで、さまざまな食品をブラインドテストの形で試食し、評価を下すというもので、毎回、試食する食品のチョイスが面白い。「生野菜 vs 冷凍野菜」「天然魚 vs 養殖魚」といった組み合わせで、味を判定する。
食べる智恵

大食いは、かわいいか、怖いか

大学時代、イタリア料理店でアルバイトをしていた頃のこと。一緒に働いていた友人から、店主には好かれるべしと説かれた。それはそうだ。彼によれば、それをかなえる極意は、元気でかわいげがあること。ふむ。で、教えてくれた具体的な行動の一つに、「まかないはたっぷり、うまそうに、もりもり食べる」というのがあった。
子供がいたずらした市販のコロッケ。肉は、見えない
食の損得感情

ミートホープが売っていたものは「食べ物」だったのか?

「ミートホープ、今日家宅捜索へ」という新聞記事を読んだのは、その24日朝、東京から広島へ向かう飛行機の中だった。豚肉など牛肉以外の肉や内臓肉、水で増量、着色したものを牛ミンチとして売っていたという。「つぶしてしまえば肉の味などわからない」という元幹部のコメントには返す言葉もない。いや、大いに考えさせられる。
巨大なカントリー・エレベーターの前で、グローバル・マーケットの中のローカルなビジネスを語る
食の損得感情

ラウンドアップレディ・アルファルファ――栽培禁止に困惑する米国農家

Indiana州では、10の牛舎に約3万頭の牛を飼う巨大な酪農場と、それに隣接するカントリー・エレベーターを訪ねた。このカントリー・エレベーターを経営する会社は、トウモロコシ、大豆、小麦、ライ麦、アルファルファなどを生産、貯蔵し、地域の酪農場などに供給している。ここで聞いた話から、日本の消費者がほとんど気付いていないグローバリゼーションの何たるかを思わずにはいられなかった。
Indianapolis 500。パワー、スピード、勝利に多くの人々が注目し、賞賛、あこがれを生む
食の損得感情

バイオ燃料は「食糧か燃料か」の争いの元になるのか

前回触れた米国でBIO Internationalに出席した後、インディアナ州に移動し、世界3大レースの一つと言われるIndianapolis 500(日本では通常「インディ500」と呼ばれる)の真っ最中のIndianapolis Motor Speedway(IMS)に行って来た。今年から、Indianapolis 500を含むThe IndyCar Seriesでの使用燃料が、従来のメタノール […]
The 2007 BIO International Convention
食の損得感情

BIO Internationalで考えたこと

世界最大のバイオ産業見本市、The 2007 BIO International Conventionが、2007年5月6日~9日の4日間の会期で、米国ボストンで開催された。Biotechnology Industry Organization(BIO)の主催。1900を超える企業、60の国・地域が出展。来場者は2万2366人で対前年約15%増を記録。うち3分の2は合衆国外からの参加だ。筆者は、遺 […]
タケヤマの高松求氏。近年はタケの形、表面の色や蝋の状態も格段に良くなり、タケノコの色と味もさらに向上した。品質向上に、消費者の声が影響した部分もあるのかも知れない
食の損得感情

言うことより買うことが、生産を変える

毎年4月ごろになると、茨城県牛久市の農家高松求氏のタケヤマ(竹を栽培する圃場)にタケノコを掘りに行く(高松求氏については、2005年8月18日の「『オカルト』を乗り越えて見聞せよと叱責されたものの」でも触れた)。高松氏のお話をうかがい、タケノコを掘るという作業を通じて、植物のこと、農という循環システムのありさま、働くことの意義、仕事の段取りの付け方、地域社会での生き方などなど、教わることが多い。独 […]
シシリアンルージュ。見た目は普通の中玉トマトだが、鍋の中で演じることに価値がある
食の損得感情

「シシリアンルージュ」に育種の潮流を見る

「シシリアンルージュ」という調理用トマトが、イタリアンのシェフや、料理好きの消費者を中心に話題になっている。細長い中玉のトマトで、生食しても味は悪くない。ところが、これをカットしてソテーパンで温めると面白い。みずみずしい果実が見る間にとろけ出し、数分ですっかりトマトスープのようになってしまう。
食べる智恵

江川英龍がパンを焼かせた12日が「パンの日」

毎月12日は「パンの日」なのだそうだ。1983(昭和58)年に、パン食普及協会が決めたという。伊豆国韮山代官の第36代江川太郎左衛門(英龍、号坦庵)が、長崎オランダ屋敷の料理方だった人を呼んでパンを焼かせたのが1842(天保13)年4月12日だったからとのこと。
「セブン-イレブン」のそうざい商品のラベル。コンビニ業界に与えた影響は大きかったが、表示は控えめ
食の損得感情

セブン-イレブンに感動できない人に社会は変えられない

桜の開花のニュースが続々と届く季節になった。貴族や武家の習慣であった花見が大衆化したのは、8代将軍徳川吉宗が町人にこれを奨励したことに始まるという。財政再建を進める中、人々に娯楽を与えてストレスを解消させ、消費も刺激する狙いがあったとか。当時世界最大だったという説もあるほどの大都市ならではの、都市経営の秘策の一つと言える。
機械抜きに現代の農業を語れば、それは虚構と言うほかない。多くの新しい種苗、化学工業製品である多くの資材についても、同じことが言えるのだが
食の損得感情

手植えでは農業の勉強にはならない

ほとんどの地域で田植えは5月のこととは言え、水田農家はそろそろ今年の作業の準備を具体的に考え始めている頃だ。新しい機械や資材の利用、イベントを行うなどのアイデアがある人なら、早くも忙しくなってきているという人も多いに違いない。イベントというのは、例えば都市生活者や地元の子供たちを水田に呼んで、田植えを体験させるなどのことだ。今年もまた、ゴールデンウイークの前後には、「○○小学校の生徒○人が、田植え […]
展示会でのプレゼン風景。研究から技術が生まれ、商品が作られ、販売される。販売までかかわる研究者もいれば、研究室から出ようとしない研究者もいる
食の損得感情

“先生”のビジネス

「病気にならない生き方/ミラクル・エンザイムが寿命を決める」(新谷弘実著、サンマーク出版)の続編が出て、これもなかなか好調に売れているようだ。感心して、著者新谷弘実氏のホームページを見て、また感心した。トップページの上部の目立つ位置に、Dr.シンヤ推奨商品販売サイトのバナーが付いている。リンク先は、健康食品などを売るeEコマース・サイトで、「エンザイムX BIO(シンヤ酵素)」という健康食品が主力 […]