2013年は地方スーパーと水産の倒産目立った/帝国データバンク調査

帝国データバンクは「食品関連業者の倒産動向調査」結果を発表した。2013年の倒産件数は前年を上回り、地方スーパーマーケットと水産の倒産が目立った。

2009年から2013年までに発生した食品関係に従事していたメーカー、卸売、小売の倒産(負債1000万円以上、法的整理)を件数・負債総額推移、製品別に集計・分析したもの。

倒産件数は前年を4.5%上回る881件

2013年の食品関連業者の倒産件数は881件と前年の843件を4.5%上回った。

2010年は663件(前年比20.9%減)と大幅に減ったが、2011年は764件(同15.2%増)、2012年は843件(同10.3%増)と2年連続で増加し、2012年には金融円滑化法施行前である2009年の水準を越えた。

負債総額は、2010年は約1734億4700万円(前年比36.7%減)で倒産件数とともに大きく減っていたが、2011年は約3339億7600万円前(同92.6%増)と大幅な増加となった。林原(岡山県、負債約1322億7100万円、会社更生法)の大型倒産が押し上げた。2012年には約1865億2800万円に減り、2013年には前年を3.3%上回る約1926億500万円となった。

業態別倒産件数トップはスーパーなど小売業者

業態別に食品関係業者の倒産件数の推移を見ると、2013年に最も倒産件数が多かったのは小売業(358件)。卸売業(337件)とメーカー(186件)が続いた。小売業、卸売業、メーカーのすべての業態で前年を上回った。2013年の増加率は、卸売業(前年比5.6%増)がトップ、小売業(同5.0%増)、メーカー(同1.6%増)と続いた。

製品別倒産件数トップは水産

食品関連業者の倒産件数を製品別に見ると(スーパーマーケットなど取扱品を特定できない一部小売業者は除外)、最も多かったのが生鮮魚介卸業者を主体とした水産(167件)だった。2011年(前年比17.4%増)、2012年(同14.8%増)と2年連続で2ケタ台の上昇を示し、2013年(同2.5%増)は増加率が鈍化しているものの、高水準で推移した。

続いて、パン・菓子が116件と2番目に多く、前年比23.4%増と増加率でトップとなった。

青果は、前年比2.5%増の81件で、近年は80件内外で推移している。

輸入依存度が高い食肉(47件)は、前年比20.5%増と、増加率では2番目だった。

地方スーパーマーケットの倒産

2013年の主な倒産企業では、望月巌商店(静岡県)や東京ストアー(石川県)など地方スーパーマーケット経営業者のほか、市川管財(青森県)やマル海光洋水産(北海道)、釧路丸水(北海道)などの水産メーカーが目立った。

食品関連業者の経営環境が悪化を危惧

帝国データバンクでは、「原材料価格の高騰が続いている上、円安による仕入れ価格上昇によって、食品関連業者が受けるダメージは大きい」とし、「4月に実施される消費増税に伴う消費冷え込みが懸念され、大手食品卸業者が小麦粉や食用油など食品原料の値上げに動き出しているなか、2014年は、コスト増を販売価格に転嫁できない中小の食品関連業者の経営環境が悪化する可能性がある」と指摘している。

●食品関連業者の製品別倒産件数の推移

 2009年2010年2011年2012年2013年(前年比%)
水産154121142163167(2.5)
パン・菓子111618994116(23.4)
青果8673757981(2.5)
食肉3833313947(20.5)
米麦2419252124(14.3)
乾物2115252520(▲20.0)
豆腐・油揚13761615(▲6.3)
その他182154150183179(▲2.2)
合計629483543620649(4.7)
※スーパーマーケットなど取扱品を特定できない一部小売業者は対象外とした。

●帝国データバンク
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