かきは和歌山から奈良へシフト

東京都中央卸売市場（大田市場業務課）が発表した2023年10月第4週（10月20日〜10月26日）の概況より。
開市日数は、今週5日、前週5日、前年5日。
1日平均入荷量は総量1,532t（前週比91％、前年同期比85％）。

日ごとの動き

前週比では、みかん、西洋なしが増加したが、なし、ぶどう、かき等が減少したため、9％の減少となった。

前年同期比ではくり、みかん、ぶどうが増加したが、西洋なし、なし、かき等が減少したため、15％の減少となった。

市況は、前週比で弱含み、前年同期比では強保合となった。

品目別の動き

みかん　熊本県を中心に長崎県等から入荷し、前週比6％の増加となった。長崎県産極早生の価格は保合となった。

りんご　青森県産「早生ふじ」を中心に、長野県産「シナノスイート」、岩手県産「ジョナゴールド」等が入荷したが、前週比8％の減少となった。今シーズンは各産地で出荷量が少ない計画で、現状は前年並みから若干少なく推移している。価格は前週比で、岩手県産「ジョナゴールド」と長野県産「シナノスイート」はともに保合、青森県産「早生ふじ」は弱保合となった。

なし　栃木県、福島県等から入荷したが、前週比29％の大幅な減少となった。「にっこり」「王秋」中心の販売となっている。今年は晩生種の出荷量が少なく、引き合いは鈍くなりつつあるが荷動きは平年に比べてよい。福島県産「新高」の価格は強保合となった。

西洋なし　山形県を中心に青森県等から入荷したが、前年同期比72％の減少となった。「ラ・フランス」の販売は長野県・秋田県産から山形県産に変わったものの、前年に比べ山形県産の出荷量は少なくなる見込みである。山形県産「ラ・フランス」の価格は前年同期比で弱含みとなった。

かき　和歌山県や奈良県等から「刀根」、和歌山県等から平核無、愛知県等から「次郎」、岐阜県や福岡県等から「富有」等が入荷したが、前週比20％の減少となった。たねなし柿中心の販売となっているが、和歌山県産はピークを過ぎ、奈良県産が中心となっている。価格は岐阜県産「富有」は弱含み、愛知県産「次郎」及び和歌山県産平核無は弱保合、和歌山県産「刀根」は保合となった。

ぶどう　長野県を中心に岡山県等から入荷したが、前週比20％の減少となった。ぶどう全体の入荷量は徐々に減少しており、荷動きはよく引き合いは強い。シャインマスカット中心の販売で進んでおり、ピオーネ（黒系）は着色が進まない時期のため下等級品が多くなっている。価格は長野県産「シャインマスカット」は保合、長野県産「巨峰」は強保合、岡山県産「ピオーネ」は弱保合となった。

くり　茨城県を中心に入荷したが、前週比4％の減少となった。茨城県産の価格は弱保合となった。

アールスメロン　静岡県を中心に茨城県等から入荷したが、前週比12％の減少となった。静岡県産の価格は保合となった。

主な農産物（果実）の市況（2023年10月第4週）