中国でのコーデックス部会延期

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.03(2020.02.05)を発表した。また、「【BfR】食品及び消費者製品のアルミニウムについてのFAQs」を食品安全情報(化学物質)No.03(2020.02.05)別添として発表した。

注目記事

【RIVM】動物飼料中有害物質の移行モデルをオンラインに

 オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)とWageningen Food Safety Research(WFSR)は、多くの有害物質が動物飼料から動物性食品へどの程度移行するのかを計算するための5つの飼料—食品移行モデルを開発した。飼料汚染による、乳牛のアフラトキシンとダイオキシン、産卵鶏のダイオキシン、豚のカドミウムとダイオキシンの移行について計算が可能である。

※ポイント:動物種、飼料に含まれる濃度、暴露期間などをもとに、対象動物の各臓器や乳、卵などの食用部位に残存する濃度やその減衰を推測するものです。飼料から動物の各部位への移行は体内動態が関係するので予測が難しいものです。ですから、このようなモデルはリスク評価にとっても、リスク管理にとっても有用だろうと興味を引きました。

【SFA】放射線と食品安全

 シンガポール食品庁(SFA)は、食品中の放射性物質の発生と安全性に関する情報を提供する。食品中の自然放射線とは何か、普段の生活における私たちの暴露量、食品に含まれる人工の放射性物質は安全性の懸念になるか、食品輸入におけるSFAの対策などをまとめている。

※ポイント:基本的なことがとても優しくわかりやすくまとめられています。最近は放射性物質に関する記事がめっきり減りました。何か事故が起きたときだけでなく、定期的に基礎を再確認することが大事だと感じました。

【FAO/WHO】Codex:コロナウイルス/中国でのコーデックス食品添加物部会会合延期

 第52回コーデックス食品添加物部会の開催を、当初予定していた2020年3月2日〜6日から延期する。2020年3月30日から4月4日に予定している残留農薬部会(CCPR)については、事態の推移を見守りつつできるだけ早く発表する。

※ポイント:CCFAとCCPRのホスト国/開催地が中国のためです。他の部会や総会の年間スケジュールがきっちり決められている中での再調整なのでなかなか大変そうです。

【FSA】英国は2020年1月31日にEUを離脱する

 2020年1月31日EU離脱後、食品事業はこれまでと同様の法要件であり、2020年末日まで移行期間である。

【BfR】「竹製品」(bambooware)として販売されているコーヒー持ち帰りカップのようなメラミンホルムアルデヒド樹脂でできた充填容器は熱い食品に有害物質を溶出する可能性がある

 メラミンホルムアルデヒド樹脂(MFR)として知られているプラスチックは、とくに破損に強く、そのため食器製品の製造によく使用される。最近、竹繊維を混入して製造された製品がしばしば「竹製品」(bambooware)と表され市販されている。ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)は、当該製品による健康リスクについて意見書を発表した。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.03(2020.02.05)
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2020/foodinfo202003c.pdf
食品安全情報(化学物質)No.03(2020.02.05)別添
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2020/foodinfo202003ca.pdf

今号の目次

【WHO】
1. 国際がん研究機関(IARC)

【FAO】
1. FAOが動物の健康のために戦う5つの方法と-理由
2. Codex

【EC】
1. 査察報告書
2. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. 食品添加物関連
2. 食品酵素関連
3. コンポーネントベースのアプローチを用いた複数の化学物質のヒトのリスク評価:水平視点
4. 食品と接触する物質関連
5. 新規食品関連

【FSA】
1. 食品の主原料の原産国や原産地表示の規則導入に関する意見募集
2. FSA 理事会:「消費者利益の保護が第一」
3. Cow & Gate and Tesco は一部に異物混入の可能性があるとして、7+ months Cow & Gate の瓶詰ベビーフードを予防としてリコール措置
4. Lidl GBは高濃度のピロリジジンアルカロイドのためKania Oreganoをリコール措置
5. 英国は2020年1月31日にEUを離脱する

【FSS】
1. FSSは食品犯罪に取り組むためスコットランド事業者と協力する

【NHS】
1. Behind the Headlines

【ASA】
1. ASA裁定

【BfR】
1.「竹製品(bambooware)」として販売されているコーヒー持ち帰りカップのようなメラミンホルムアルデヒド樹脂でできた充填容器は熱い食品に有害物質を溶出する可能性がある
2. BfR MEAL研究

【RIVM】
1. 動物飼料中有害物質の移行モデルをオンラインに
2. 葉酸と妊娠、2008年からのオランダのデータ
3. 循環経済の中で懸念の高い物質とつきあう

【LuGov】
1. ルクセンブルグはグリホサートの使用を禁止する最初のEUの国になる

【FDA】
1. 栄養成分表示の変更
2. 更新:キハダマグロ(アヒ)に関連したスコンブロイド魚中毒の調査、2019年秋
3. リコール情報
4. FDAは違法な販売を含め、いくつかの違反のあるニコチン含有のつまようじ製造業者に警告する
5. 警告文書

【NIH】
1. 2020 ODS 演習

【CFIA】
1. 可能な限り最強の食品安全システムの構築
2. 大麻法のもとでライセンスを取得した大麻の栽培者、加工業者及び販売者
3. カナダの家畜の健康を守る
4. リコール警告

【FSANZ】
1. 食品基準通知

【香港政府ニュース】
1. ニュースレター 162号
2. 法令違反

【SFA】
1. 放射線と食品安全

【FSSAI】
1. メディアコーナー

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から
・(EurekAlert)オーストラリアの子どものライススナックはEUガイドラインを越えるヒ素を含む:研究
・(EurekAlert)低/無カロリー甘味料は公衆衛生戦略に有用な貢献ができる
別 添

【BfR】
食品及び消費者製品のアルミニウムについてのFAQs