焼肉好調。洋FFS浮上せず

日本フードサービス協会(JF)は2015年7月外食産業市場動向調査を発表した。

全体の合計は、客単価が4.2%上昇して、客数はやや減。売上高はやや増。店舗数は前年並みとなった。

JFでは「7月は、西日本を中心に梅雨前線や台風の影響があったが、梅雨明け後は関東地方を中心に好天に恵まれたことから外食需要は回復傾向となった」としている。

焼き肉は客単価を上げながら客数も伸ばし、売上高は前年比2桁増と絶好調。

また、ディナーレストラン、麺類ファストフード、和風ファミリーレストランも客単価を上げながら客数も伸ばし、売上高は好調に推移した。

売上高が前年割れとなったのは、居酒屋、洋風ファストフード、持ち帰り米飯/回転寿司。

なお関連情報として、日本マクドナルドホールディングス発表の月次セールスレポートによると、同社の7月は全店売上高▲12.7%、既存店売上高▲12.6%、客数▲9.3%、客単価▲3.6%という結果。全店売上高および既存店売上高は6月まで20%以上のマイナスが7カ月連続していたのに比べると下げ幅は縮んだものの、両データの前年同月比2桁減は2014年7月以来13カ月連続。

事業所数(n=194)、店舗数(n=32,562)
全体 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 101.9% 100.2% 97.8% 104.2%

ファストフード

ファストフードの合計は、客単価が4.6%上昇して、客数は4.3%減。売上高は前年並み。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

洋風は、客単価が3.1%上昇して、客数は6.6%減と不調。売上高も3.7%減。店舗数はやや減少した。

和風は、客単価が11.7%上昇と2桁大幅アップして、客数は7.5%減と不調。売上高は3.4%増。店舗数はやや増加した。

麺類は、客単価が4.5%上昇したが、客数は3.3%増。売上高も8.0%増と非常に好調。店舗数は前年並みとなった。

持ち帰り米飯/回転寿司は、客単価が4.7%上昇して、客数は5.6%減と不調。売上高もやや減。店舗数はやや減少した。

その他は、客単価が前年並みに推移したが、客数は3.9%増。売上高も4.8%増。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=54)、店舗数(n=16,815)
ファストフード 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 100.1% 99.7% 95.7% 104.6%
洋風 96.3% 98.7% 93.4% 103.1%
和風 103.4% 101.3% 92.5% 111.7%
麺類 108.0% 100.7% 103.3% 104.5%
持ち帰り米飯/回転寿司 98.8% 98.0% 94.4% 104.7%
その他 104.8% 101.0% 103.9% 100.9%

ファミリーレストラン

ファミリーレストランの合計は、客単価が3.4%上昇したが、客数はやや増。売上高も4.7%増。店舗数はやや増加した。

洋風は、客単価がやや上昇したが、客数はやや増。売上高も3.9%増。店舗数はやや増加した。

和風は、客単価が3.6%上昇したが、客数はやや増。売上高も6.5%増と非常に好調。店舗数は3.0%増となった。

中華は、客単価が3.7%上昇して、客数は3.3%減。売上高は前年並み。店舗数はやや増加した。

焼き肉は、客単価が6.7%アップと大きく上昇したが、客数は5.1%増と好調。売上高も12.1%増と2桁の大幅増となった。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=47)、店舗数(n=9,064)
ファミリーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 104.7% 102.0% 101.3% 103.4%
洋風 103.9% 101.7% 101.9% 102.0%
和風 106.5% 103.0% 102.8% 103.6%
中華 100.3% 101.4% 96.7% 103.7%
焼き肉 112.1% 102.3% 105.1% 106.7%

パブ・居酒屋

パブ・ビアホールは、客単価がやや上昇したが、客数はやや増。売上高も3.8%増。店舗数はやや減少した。

居酒屋は、客単価が下降傾向ながら前年並みに推移したが、客数は4.6%減。売上高も5.1%減と不調。居酒屋の売上高は、2012年4月以来40カ月連続前年割れとなった。店舗数は6.4%減と大きく減少した。

事業所数(n=35)、店舗数(n=2,514)
パブ・居酒屋 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 96.7% 94.2% 97.1% 99.6%
パブ・ビアホール 103.8% 98.4% 102.7% 101.1%
居酒屋 94.9% 93.6% 95.4% 99.5%

ディナーレストラン

ディナーレストランの合計は、客単価が4.2%上昇したが、客数は3.9%増。売上高も8.2%増と非常に好調。店舗数は4.0%増となった。

事業所数(n=28)、店舗数(n=1,002)
ディナーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 108.2% 104.0% 103.9% 104.2%

喫茶

喫茶の合計は、客単価が3.0%上昇して、客数は減少傾向ながら前年並み。売上高はやや増。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=11)、店舗数(n=2,079)
喫茶 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 102.7% 101.5% 99.7% 103.0%

その他

事業所数(n=19)、店舗数(n=1,088)
その他 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 104.4% 103.3% 101.0% 103.4%

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/