日本フードサービス協会(JF)は2012年2月外食産業市場動向調査を発表した。これによると、2月の外食市場は客数103.0%、売上高101.0%で前年をクリアした。ファストフードは客単価をやや下げながら売上高は前年を維持。ファミリーレストランは各指標ともほぼ前年並み。焼き肉の苦戦、持ち帰り米飯/回転寿司の不調が続く一方、麺類ファストフードは引き続き好調。
全体
【全体】事業所数(n=214)、店舗数(n=31270)
売上高101.0%、店舗数101.2%、客数103.0%、客単価98.0%
全体では、客単価低下の傾向があるが客数は増加傾向で、売上高は前年並みを維持した。
業種・業態別
【ファストフード】事業所数(n=57)、店舗数(n=16054)
売上高101.9%、店舗数102.6%、客数104.1%、客単価97.9%
客単価が若干低下し、客数が微増。売上高は前年並みを維持した。
客単価を下げたのは洋風で4.7%減。客数が4.1%増となったが、売上高は前年とほぼ同じだった。新メニューやキャンペーン商品の投入を行ったが、寒波と降雪の影響を受けた形。
和風は客単価を維持し、客数6.3%増で売上高も6.4%増。クーポンやテレビCMで需要を喚起した。
麺類は強く、客単価3.4%アップに対して客数は9.8%増、売上高13.5%増。店舗数も9.3%増。
持ち帰り米飯/回転寿司は客単価はやや上がる傾向を見せながら、客数8.6%減、売上高6.4%減。
●洋風
売上高100.2%、店舗数100.5%、客数104.1%、客単価96.3%
●和風
売上高106.4%、店舗数105.7%、客数106.3%、客単価100.1%
●麺類
売上高113.5%、店舗数109.3%、客数109.8%、客単価103.4%
●持ち帰り米飯/回転寿司
売上高93.6%、店舗数95.7%、客数91.4%、客単価102.3%
●その他
売上高100.7%、店舗数103.8%、客数99.3%、客単価101.4%
【ファミリーレストラン】事業所数(n=60)、店舗数(n=9535)
売上高100.7%、店舗数99.9%、客数101.2%、客単価99.5%
全体では客単価は変わらず、客数、売上高とも前年並みを維持した。洋風、和風とも同様。
中華は売上高が7.1%増。食べ放題、温かい商品の訴求、無料券キャンペーン等が効いた。
焼き肉は客単価は変わらないまま客数9.2%減、売上高9.8%減。
●洋風
売上高100.3%、店舗数100.1%、客数100.7%、客単価99.6%
●和風
売上高103.3%、店舗数99.4%、客数102.3%、客単価101.0%
●中華
売上高107.1%、店舗数103.1%、客数105.1%、客単価102.0%
●焼き肉
売上高90.2%、店舗数97.8%、客数90.8%、客単価99.4%
【パブ/居酒屋】事業所数(n=36)、店舗数(n=2959)
売上高95.5%、店舗数98.8%、客数96.6%、客単価98.9%
全体では、客単価、客数とも低下傾向で売上高は4.5%減。
客数を下げたのは居酒屋で、客単価は前年並みながら客数4.8%減、売上高5.5%減。
パブ・ビアホールは客数4.5%増で、売上高は2.6%の微増。
●パブ・ビアホール
売上高102.6%、店舗数96.3%、客数104.5%、客単価98.2%
●居酒屋
売上高94.5%、店舗数99.1%、客数95.2%、客単価99.3%
【ディナーレストラン】事業所数(n=29)、店舗数(n=442)
売上高104.3%、店舗数98.9%、客数102.5%、客単価101.8%
客単価は前年並みで。客数は2.5%の微増で、売上高は4.3%増となった。低い気温で、鍋料理の業種は好調だった。
【喫茶】事業所数(n=17)、店舗数(n=1893)
売上高103.5%、店舗数100.4%、客数103.5%、客単価100.0%
客単価は前年と同じで、客数、売上高は3.5%の微増。店舗別では郊外店が天候の影響を受けて振るわなかった。
【その他】事業所数(n=15)、店舗数(n=387)
売上高97.5%、店舗数101.0%、客数98.2%、客単価99.3%
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/