土を知る、土を使う

作物の栄養(15)微量要素(1)

微量要素は、窒素、リン酸、カリに比べると、植物が吸収する量は遙かに少ない。しかし、その欠乏/過剰による障害は、作物の仕上がりや形に大きく影響を及ぼす。とは言え、どの微量要素が欠乏ないし過剰の状態であるかを観察で見きわめることは難しい。
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作物の栄養(14)マグネシウム

マグネシウムは、他の成分よりも比較的扱いやすい成分だと言えます。不足を発見しやすく、応急的な対処も可能だからです。しかし、そのために障害の根本原因を見逃したり、対処を怠ることのないように注意が必要です。
農場格納庫の筆者(右)
北の空から見えるのは

電力がない(2)

農業でも、工場などのように3相200Vを利用している場合が多い。送電効率がよく、電気をたくさん使う場合は有利だ。しかし、これをさらに活用する裏ワザがあって、電力会社の反応もビミョー。ところで、日本の電力事情が悪いのはなぜか、そのそもそもを考えた。
北海道の農場
北の空から見えるのは

電力がない(1)

今年の夏も電力不足の心配があるようだ。農業の現場でも電力はたくさん使うから、対策は検討しておかなければいけない。そこで改めて電力について考えてみると、おかしなことがこれまたいろいろ。
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作物の栄養(13)カルシウム(2)

カルシウムは植物の体の中で、ある部位から別の部位へ移動するということができない成分です。したがって、不足はダイレクトに障害につながります。これを効かせ続けるには、単に量を与えるだけではない工夫が必要です。
肥料
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作物の栄養(11)カリウム過剰の問題

カリウムも、欠乏と過剰でそれぞれ異なる問題を起こします。しかし今日の日本では、カリウムは欠乏よりも過剰を起こさないように注意するべきです。それは生育だけでなく、品質にも大きな影響を与えます。
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作物の栄養(6)窒素の扱いにくさ

実際の窒素の働きについて考えていきましょう。水田で栽培するイネはアンモニア態窒素を利用しますが、これは比較的扱いやすいものです。しかし畑の作物は硝酸体窒素を利用します。これはコントロールのしにくい代物です。
ドベネックの桶
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作物の栄養(5)リービッヒの誤り

無機栄養説を唱えてテーアと対立したリービッヒは、一方で窒素不要論を唱えて英国のローズと激論を闘わせます。結局これはリービッヒの誤りだったわけですが、これが激論になるほど、この時期に窒素は注目されたというわけです。
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作物の栄養(4)近代科学による解明

作物に何を与えればよいのかという問題について、人類は長い間頭を悩ませてきました。それを詳しく解明するきっかけになったのはリービッヒの無機栄養説ですが、これはテーアの有機栄養説と対立します。その頃日本では何をしていたかと言えば、“とにかく何でも与える”式の大ざっぱな考え方による有機肥料の投入でした。