国立医薬品食品衛生研究所が集めた食品の安全性に関する国際機関や各国公的機関等の最新情報から。FAOとIAEAは水産分野における食品不正に関する報告書を公表した。欧州化学品庁のPFAS規制案に関する意見書案が採択に向けて進行。ドイツ当局が2-CEの暫定急性参照用量を提案。
注目記事
【FAO】FAOの新しい出版物は、世界的な魚に関する不正とそれに対抗するためのツールについて述べている
国連食糧農業機関(FAO)の水産養殖局とFAO/IAEA合同食品・農業核技術センターが協力して作成した、水産分野における食品不正に関する報告書が公表された。水産分野における食品不正の種類、原因、影響のほか、不正の発見や防止に役立つ規制の枠組みや規格、分析ツールについて概説している。
※ポイント:FAOは、これまで食品業界の中でも水産分野はとくに不正行為の被害を受けやすい分野の一つであることを指摘してきました。本報告書では、魚類の分類学に関する知見を考慮したトレーサビリティの検証、Codexの食品規格や現在検討が進められている食品偽装の防止及び管理に関するガイドライン、不正を発見するための分析ツールなどを組み合わせることで、水産分野における不正を大幅に削減できると述べています。具体的な分析法のリストや12件のケーススタディが紹介されているのが興味深いです。
【ECHA】ECHAのリスク評価委員会がPFAS規制案に関する意見書を採択
【ECHA】ECHAの社会経済分析委員会がPFAS規制案に関する意見書案に合意
欧州化学品庁(ECHA)には、環境とヒトの健康に対するリスクを評価するリスク評価委員会(RAC)と、費用や社会経済的影響、代替品の入手可能性、技術的・経済的な実行可能性を評価する社会経済分析委員会(SEAC)の2の委員会がある。EU5カ国の当局が作成した、REACH規則のもと全てのパー及びポリフルオロアルキル化合物(PFAS)に対する規制案の評価について、RACが意見書を採択し、SEACが意見書案に合意した。
※ポイント:今後、SEACの意見書案に関する公開協議が行われ、寄せられた意見を検討のうえ最終意見書を2026年末までに採択すると報告しています。採択されたRACとSEACの意見書は、ECHAの公式意見として欧州委員会(EC)へ提出されます。その後、ECで2つの意見に基づいた規制案が提案され、EU加盟国で構成されるREACH委員会において議論及び投票が行われる予定とのことです。
【BfR】2-クロロエタノールの変異原性の可能性に関する再評価と暫定的な急性及び慢性摂取量参照値(ARfD、ADI)の設定
ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)が、エチレンオキシド(EO)の分解生成物である2-クロロエタノール(2-CE)に関する再評価の結果を報告した。BfRは、2-CEの食品を介したばく露による変異原性の可能性は低いと結論づけ、暫定急性参照用量(ARfD)0.13mg/kg体重、暫定許容一日摂取量(ADI)0.02mg/kg体重/日を提案した。
※ポイント:2-CEの遺伝毒性の可能性についてはデータ不足により結論が出ていませんでした。新たにGLPのもとOECDテストガイドラインに従った遺伝毒性試験の結果が得られたことを受けて再評価を実施したようです。ただARfDとADIは導出根拠の試験が1975年と古く暫定値です。BfRは、さらなる情報の入手とともに、EOと2-CEそれぞれに残留物定義とEU共通の最大残留基準値を設定する手続きの開始を提案しています。
(注目記事のまとめ:安全情報部第三室)
目次
【WHO】
1. 出版物
2. 国際がん研究機関(IARC)
【FAO】
1. FAOの新しい出版物は、世界的な魚に関する不正とそれに対抗するためのツールについて述べている2. Codex
【EC】
1. 欧州委員会、農業食料に関する警告や食品偽装に対処するための新しいAIツールを発表
2. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)
【ECHA】
1. ECHAのリスク評価委員会がPFAS規制案に関する意見書を採択
2. ECHAの社会経済分析委員会がPFAS規制案に関する意見書案に合意
【EFSA】
1. 新しいゲノム技術で得られた植物、微生物、動物及びそれらの製品に関する新しい科学的データの文献ホライズンスキャニング(2025年10月)
2. NTP及び公表されている用量反応データの編集:ベイズベンチマークドーズ解析のためのEFSAのプラットフォームにおける情報事前分布の研究
3. EU規則1107/2009第53条に基づき提出される防カビ剤及び殺菌剤の緊急承認評価に関するプロトコル草案に関するワークショップ報告書
4. EFSAの遺伝毒性ガイダンス改訂に関する利害関係者ワークショップ
5. 農薬の環境リスク評価
6. 新たな基本合意書(MoU)によりEFSAとFAOの協力が強化される
7. 食品添加物関連
8. 食品酵素関連
9. 健康強調表示関連
10.食品接触物質関連
11.農薬関連
【FSA】
1. 新規食品認可プロセスフローチャート
2. 精密発酵
【FSS】
1. 年間食品サンプリングプログラム(2023-2024)報告
2. 食品の安全性と基準に関するガイダンスの利用と認識に関する調査
【COT】
1. 母親の食事中の麦角アルカロイド類のリスクの可能性に関する声明
【BfR】
1. 2-クロロエタノールの変異原性の可能性に関する再評価と暫定的な急性及び慢性摂取量参照値(ARfD、ADI)の設定
2. 食品に含まれる鉛に関するBfR-MEALスタディの結果から、ドイツ国民の鉛総摂取量に実質的に寄与する食品群を特定した
【ANSES】
1. CLP規則において生殖毒性及び内分泌かく乱特性を有すると分類されるフタル酸エステルの数を増加させる
【FDA】
1. FDAは食品トレーサビリティ規則に関する複数の措置を講じる
2. FDAは州政府との農産物安全監視活動強化のため、規制プログラム基準を制定する3. FDAは食料生産動物に対する医学的に重要な特定の抗菌薬の使用期間に関するガイダンスを最終決定する
4. FDAは乳児用調製乳に関するリソースを拡充・改善し、透明性、安全性、そして米国民のアクセスの向上を実現する
5. FDAはダイエタリーサプリメントのイノベーションとダイエタリー成分の範囲に関するパブリックミーティング開催を発表する
6. GRAS申請通知
7. 公示
8. リコール情報
【EPA】
1. EPAは有害化学物質報告を拡大し、PFAS汚染に関する透明性を強化する
【CFIA】
1. リコール情報
【FSANZ】
1. ヘルススターレーティングの未来を形作るために協力を
2. 北部準州のブラックリップロックオイスターのカドミウム最大基準値に関する意見募集
3. 食品基準通知
【APVMA】
1. APVMAは第二世代抗凝血性殺鼠剤は制限付き化学製品であるべきと認める
2. APVMAはフロルフェニコールの使用許可を停止する
【NSW】
1. 科学的検証により、ニューサウスウェールズ州産のベリー類は安全に食べられることが証明された
【MPI】
1. リコール情報
【香港政府ニュース】
1. ニュースレター
2. 違反情報
【MFDS】
1. 日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. 「抗生物質の乱用防止」国家的な対応を強化
3. 食薬処、遺伝子組換え食品(GMO)完全表示制導入を推進
4. 「食品及び畜産物安全管理認証基準」の一部改正
5. 健康的な食生活で高血圧リスクを管理しましょう!
6. 回収措置
【SFA】
1. シンガポールはフードサプライのレジリエンス強化を継続する
2. SAFEフレームワーク-段階的に食品安全を強化していこう
- 食品安全情報
- http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
- 食品安全情報(化学物質)No.06(2026.03.18)
- https://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2026/foodinfo202606c.pdf
