2014年6月は軒並み客単価上昇・客数減・売上高減

日本フードサービス協会(JF)は2014年6月外食産業市場動向調査を発表した。

パブ・居酒屋を除くすべての業態で客単価が上昇、麺類ファストフード、和風ファミリーレストラン、焼き肉を除くすべての業態で客数は前年同月を割った。

最も客数が減ったのはアイスクリームなどが含まれる「その他ファストフード」の89.8%。JFでは「『アイスクリーム』は悪天候に加え、キャンペーン数が昨年より減り客数が減少、売上は前年を下回った」としている。

しかし、「洋風ファストフード」も91.3%と客数減が目立つことと考え合わせると、ショッピングセンター等大規模商業施設のフードコートの利用減も想像される。

全体の合計を見ると、客単価が3.0%上昇して、客数は4.7%減。売上高もやや減。店舗数は前年並みとなった。

これについてJFでは「6月は、関東甲信地方を中心に記録的な大雨となり、また土曜日が昨年より1日少なかったことなどから、客数は95.3%に減少し、消費税増税後も堅調に推移してきた外食の売上は98.2%と4カ月ぶりに前年を下回った」としている。

事業所数(n=228)、店舗数(n=32,355)
全体 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 98.2% 100.3% 95.3% 103.0%

ファストフード

ファストフードの合計は、客単価が3.4%上昇して、客数は6.4%減と不調。売上高も3.2%減。店舗数は前年並みとなった。

洋風は、客単価が4.2%上昇して、客数は8.7%減と不調。売上高も4.8%減。店舗数はやや減少した。

和風は、客単価が6.0%アップと大きく上昇して、客数は3.8%減。売上高はやや増。店舗数はやや増加した。

麺類は、客単価がやや上昇したが、客数は前年並み。売上高もやや増。店舗数は3.4%増となった。

持ち帰り米飯/回転寿司は、客単価が前年並みに推移して、客数は6.9%減と不調。売上高も6.2%減と不調。店舗数はやや減少した。

その他は、客単価が5.9%アップと大きく上昇して、客数は10.2%の2桁大幅減。売上高も4.9%減。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=61)、店舗数(n=17,266)
ファストフード 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 96.8% 100.2% 93.6% 103.4%
洋風 95.2% 98.6% 91.3% 104.2%
和風 101.9% 101.0% 96.2% 106.0%
麺類 101.6% 103.4% 100.5% 101.1%
持ち帰り米飯/回転寿司 93.8% 97.8% 93.1% 100.8%
その他 95.1% 102.3% 89.8% 105.9%

ファミリーレストラン

ファミリーレストランの合計は、客単価がやや上昇して、客数は減少傾向ながら前年並み。売上高はやや増。店舗数はやや増加した。

洋風は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高は前年並み。店舗数はやや増加した。

和風は、客単価がやや上昇したが、客数はやや増。売上高も4.0%増。店舗数は3.0%増となった。

中華は、客単価が前年並みに推移して、客数はやや減。売上高もやや減。店舗数はやや増加した。

焼き肉は、客単価が3.1%上昇したが、客数はやや増。売上高も4.4%増。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=59)、店舗数(n=9,895)
ファミリーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 101.5% 101.7% 99.2% 102.3%
洋風 100.6% 101.0% 98.6% 102.0%
和風 104.0% 103.0% 101.6% 102.4%
中華 99.0% 102.1% 98.3% 100.7%
焼き肉 104.4% 101.8% 101.3% 103.1%

パブ・居酒屋

パブ・ビアホールは、客単価が下降傾向ながら前年並みに推移したが、客数はやや減。売上高もやや減。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

居酒屋は、客単価がやや下降したが、客数は7.8%減と不調。売上高も8.8%減と不調。店舗数は4.9%減少した。居酒屋の売上高は、2012年4月以来27カ月連続前年割れとなった。

事業所数(n=36)、店舗数(n=2,351)
パブ・居酒屋 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 92.4% 95.6% 93.5% 98.8%
パブ・ビアホール 97.8% 99.4% 98.2% 99.5%
居酒屋 91.2% 95.1% 92.2% 98.8%

ディナーレストラン

ディナーレストランの合計は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高は前年並み。店舗数はやや減少した。

事業所数(n=35)、店舗数(n=473)
ディナーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 100.1% 98.7% 98.0% 102.1%

喫茶

喫茶の合計は、客単価がやや上昇して、客数は3.5%減。売上高もやや減。店舗数は前年並みとなった。

事業所数(n=15)、店舗数(n=2,105)
喫茶 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 99.0% 100.8% 96.5% 102.7%

その他

事業所数(n=22)、店舗数(n=265)
その他 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 102.0% 100.4% 99.3% 102.7%

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/