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【FAO】SDGsを達成するには食品ロスと廃棄を減らすのが重要
世界でどのくらいの食品が失われているか、そしてどこで? なぜ? といった疑問に対する知見を提供する国連食糧農業機関(FAO)の新しい報告書が発表された。 「食品ロス」(food loss)は収穫から小売店に届く前までの段階における食品の損失のことを言い、世界の食品の14%程が農場作業、保管や輸送などを介してロスしている。この報告書は、サプライチェーンの各段階での食品ロスを注意深く測定することの必要性と、そのための新しい方法論を提供する。一方、「食品廃棄」(food waste)は小売や消費レベルで生じるものであり、消費期限や消費者の行動と結びついている。 またデジタルレポート「もう食品をムダにしない」では、食品ロスと食品廃棄の違いは? どこで食品をロスしている? どの食品をロスしている? 食品ロスと廃棄がどこでなぜ生じる? サプライチェーンの各段階の食品ロスと廃棄の割合、食品ロスと廃棄の削減のための行動と結果、などのさまざまなデータをグラフや文章、動画で紹介する。 ※ポイント:デジタルレポートがわかりやすくよくできていて一見の価値があります。このFAOの報告書に関連して、EUでも食品廃棄を測定する共通の方法が官報で発表され、来年からデータ収集を開始するという報告がありました。- 編集部註
- Food loss and waste: what’s the difference? http://www.fao.org/state-of-food-agriculture/en/
【BfR】ゲノム編集とCRISPR/Cas9システムに関するFAQ更新
ゲノム編集についての知見と、それにかかわるドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)の役割をFAQ形式で説明している。 ※ポイント:以前にもご紹介したFAQの更新版ですが、要点が簡潔にまとめられてわかりやすい内容になっているので改めて全文をご紹介しました。【FDA】FDAはFSVP(外国供給業者検証プログラム)に従い必要な記録リストを発表
米国食品医薬品局(FDA)の食品安全近代化法(FSMA)のもと策定されたFSVP最終規則は、輸入業者に対し、米国に輸入する食品とその供給業者が米国内の食品安全基準に適合していることを検証するよう求めている。FDAは、輸入業者が作成し維持しなければならないFSVP記録を支援するため、FSVP規則により要求される記録のリストを公表した。 ※ポイント:日本企業が食品を米国へ輸出する場合も、もちろんFSVP規則が関係します。そのため、この記録リストに書かれていることを米国の取引先から確認されるでしょう。リストによると、第一に、ハザード分析(生物的・化学的・物理的ハザードの同定と評価)の実施に関する記録とそのハザード管理に関する記録、そしてリスク評価の記録が求められています。 現在、日本では食品の輸出促進が図られていますが、米国への輸出は、日本の食品をそのまま持って行けばいいという単純なことではなく、輸出食品のハザード分析とリスク評価が確実に出来ていることが大前提になるということです。(安全情報部第三室)
食品安全情報へのリンク
- 食品安全情報
- http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
- 食品安全情報(化学物質)No.21(2019.10.16)
- http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2019/foodinfo201921c.pdf