手洗い励行と温度管理徹底を

FDAによる外食店舗の調査

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.25(2018.12.05)を発表した。

注目記事

【米国】外食店舗にありがちな食品安全上の問題

 米国食品医薬品局(US FDA: US Food and Drug Administration)(US FDA)が、ファストフード店およびフルサービスレストランに存在する食品由来疾患発生のリスク因子に関する報告書(2013~2014年の結果)を発表した。食品調理慣行および従業員の行動について、その動向の評価を行う10年間の調査の第1期の結果で、ファストフード店やフルサービスのレストランで一般的に見られる食品安全上問題のある行動・慣行に対処し、これらを低減するために、レストラン経営にとって貴重な情報を提供するものとなる。

 2013~2014年のデータから得られた主な知見は、食品安全管理システムおよび認定を受けた食品安全管理者、ファストフード店およびフルサービスレストランでの食品安全上問題のある特定の行動・慣行などの重要性を明らかにしている。

 今回調査した食品安全行動・慣行のうちレストランが最良の対策を講じていたのは、ready-to-eat(そのまま喫食可能な)食品には素手で触れないこと、および生の動物由来食品は所定の温度まで加熱することであった。一方、レストランでの従業員の手洗いおよび要冷蔵食品の適切な温度管理(低温保存)については依然として改善の必要があることが示された。

(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.25(2018.12.05)
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2018/foodinfo201825m.pdf

今号の目次

【汎アメリカ保健機構(PAHO)】
1. 疫学警報:チフス菌(Salmonella enterica serovar Typhi)ハプロタイプH58

【米国食品医薬品局(US FDA)】
1. 米国食品医薬品局(US FDA)がファストフード店およびフルサービスレストランに存在する食品由来疾患発生のリスク因子に関する報告書(2013~2014年の結果)を発表

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. ロメインレタスの喫食に関連して発生している志賀毒素産生性大腸菌(STEC)O157:H7感染アウトブレイク(2018年11月26日付更新情報、20日付初発情報)

【カナダ公衆衛生局(PHAC)】
1. 公衆衛生通知:ロメインレタスに関連して発生している大腸菌感染アウトブレイク(2018年11月29日、26日、23日、21日付更新情報、20日付初発情報)

【欧州委員会健康・食品安全総局(EC DG-SANTE)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【イングランド公衆衛生局(UK PHE)】
1. 志賀毒素産生性大腸菌(STEC)O157感染アウトブレイク:2017年8月