10月は客数減 客単価アップ

日本フードサービス協会(JF)は2014年10月外食産業市場動向調査を発表した。

洋風ファストフードは8月以来客数と売上高が2桁減。なお関連情報として、日本マクドナルドホールディングス発表の月次セールスレポートによると、同社の10月は全店売上高▲17.5%、既存店売上高▲17.3%、客数▲16.5%、客単価▲1.0%であった。

麺類ファストフードと焼き肉が好調で居酒屋が低迷という構図が続いている。

全体の合計は、客単価が3.1%上昇して、客数は4.2%減。売上高もやや減。客数が落ちるのに対してキャンペーンやフェアで客単価を上昇させて売上高レベルを維持する傾向が認められ、客数減スパイラルに陥る危険の回避が検討課題に。店舗数は前年並みとなった。

JFでは「10月は、前半に2つの台風が相次いで上陸し、とくに休祝日の客足に影響して客数は前年比95.8%にとどまり、全体売上は前年比98.8%と5カ月連続のマイナスとなった」としている。

事業所数(n=212)、店舗数(n=32,038)
全体 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 98.8% 100.2% 95.8% 103.1%

ファストフード

ファストフードの合計は、客単価がやや上昇して、客数は6.0%減と不調。売上高も4.1%減。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

洋風は、客単価がやや上昇して、客数は12.9%の2桁大幅減。売上高も11.7%減と2桁の大幅減となった。店舗数はやや減少した。

和風は、客単価が5.5%アップと大きく上昇したが、客数は前年並み。売上高も5.7%増と非常に好調。店舗数はやや増加した。

麺類は、客単価がやや上昇したが、客数は6.9%増と好調。売上高も9.1%増と非常に好調。店舗数はやや増加した。

持ち帰り米飯/回転寿司は、客単価がやや上昇して、客数は6.4%減と不調。売上高も3.8%減。店舗数は3.1%減少した。

その他は、客単価がやや上昇したが、客数は3.0%増。売上高も4.1%増。店舗数は前年並みとなった。

事業所数(n=57)、店舗数(n=16,675)
ファストフード 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 95.9% 99.9% 94.0% 102.0%
洋風 88.3% 99.0% 87.1% 101.4%
和風 105.7% 101.2% 100.2% 105.5%
麺類 109.1% 102.4% 106.9% 102.1%
持ち帰り米飯/回転寿司 96.2% 96.9% 93.6% 102.8%
その他 104.1% 100.5% 103.0% 101.1%

ファミリーレストラン

ファミリーレストランの合計は、客単価が3.3%上昇して、客数は減少傾向ながら前年並み。売上高はやや増。店舗数はやや増加した。

洋風は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高はやや増。店舗数はやや増加した。

和風は、客単価がやや上昇したが、客数はやや増。売上高も3.7%増。店舗数はやや増加した。

中華は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高はやや増。店舗数はやや増加した。

焼き肉は、客単価が3.3%上昇したが、客数は6.1%増と好調。売上高も9.7%増と非常に好調。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=53)、店舗数(n=9,767)
ファミリーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 102.9% 101.5% 99.6% 103.3%
洋風 101.7% 101.0% 98.8% 102.9%
和風 103.7% 102.8% 101.6% 102.0%
中華 101.3% 101.7% 98.5% 102.9%
焼き肉 109.7% 101.3% 106.1% 103.3%

パブ・居酒屋

パブ・ビアホールは、客単価が下降傾向ながら前年並みに推移して、客数は4.9%増。売上高も4.3%増。店舗数はやや増加した。

居酒屋は、客単価が前年並みに推移して、客数は3.7%減。売上高も3.6%減。店舗数は4.9%減少した。居酒屋の売上高は、2012年4月以来31カ月連続前年割れとなった。

事業所数(n=36)、店舗数(n=2,126)
パブ・居酒屋 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 97.8% 96.2% 98.2% 99.6%
パブ・ビアホール 104.3% 102.5% 104.9% 99.4%
居酒屋 96.4% 95.1% 96.3% 100.1%

ディナーレストラン

ディナーレストランの合計は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高は前年並み。店舗数は3.1%増となった。

事業所数(n=30)、店舗数(n=757)
ディナーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 100.4% 103.1% 97.9% 102.6%

喫茶

喫茶の合計は、客単価が4.0%上昇して、客数は3.5%減。売上高は前年並み。店舗数は前年並みとなった。

事業所数(n=14)、店舗数(n=2,205)
喫茶 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 100.4% 100.0% 96.5% 104.0%

その他

事業所数(n=22)、店舗数(n=508)
その他 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 107.2% 102.6% 101.3% 105.8%

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/