高濃度の鉛含む可能性で回収

No.23(2023.11.08)

WanaBana apple cinnamon fruit puree pouches (FDA)

国立医薬品食品衛生研究所が集めた食品の安全性に関する国際機関や各国公的機関等の最新情報から。FAO/WHOは、食物アレルゲンのリスク評価:パート5を発表。大豆など、以前の評価で世界的な優先アレルゲンと判断されなかった食品のRfDを提示した。FDAは高濃度の鉛を含む可能性がある製品について勧告を行っている。FDAはまた、臭素化植物油(BVO)の食品添加物としての使用認可を取り下げを提案している。

注目記事

【WHO】食物アレルゲンのリスク評価:パート5:特定の木の実(ブラジルナッツ、マカデミアナッツまたはクイーンズランドナッツ、松の実)、大豆、セロリ、ルーピン、マスタード、ソバ、オート麦の閾値の見直しと設定:会合報告

 食物アレルゲンのリスク評価に関するFAO/WHO合同特別専門家会合が、2023年1月に発表したパート2に続く報告書を発表し、アレルゲンとなる特定の食品を対象に閾値(食物アレルギーのある消費者の大半に有害な反応が生じないアレルゲンの量)として参照用量(RfD)に合意した。RfDは、アレルゲンとなる食品の総タンパク質量(mg)として示されている。今回対象にした食品は、以前の評価で世界的な優先アレルゲンと判断されなかったもので、コーデックス食品表示部会(CCFL)から追加でRfD導出が依頼されたものである。

※ポイント:CCFLにおいて、包装済み食品の表示に関する一般規格のアレルゲン表示に関する条項の見直しと、予防的アレルゲン表示に関するガイダンスの策定が議題となっていることから、食物アレルゲンの閾値に関する助言がFAO/WHO合同特別専門家会合へ求められています。

 前回のパート2では、世界的に見て優先される限定的なアレルゲンのみを対象にRfDを助言しました。その際、大豆については患者数および可能性のレベルが低いことに基づき世界的な優先アレルゲンとして除外するよう助言していましたが、今回の要請により改めてRfDを提示しています。

【FDA】FDAは高濃度の鉛のために親や保育者に対し、WanaBana Apple Cinnamon Fruit Pureeのパウチを乳幼児に購入および提供しないよう助言する

 米国食品医薬品局(FDA)はWanaBanaブランドのapple cinnamon fruit pureeパウチが高濃度の鉛を含む可能性があるため、当該製品を子供用に購入したり、子供に食べさせたりしないよう勧告する。WanaBana社は、期限に関係なく、すべての関連製品を自主的リコールすることに同意している。FDAは最近、急性鉛中毒の可能性を示す4人の子供についてノースカロライナ州保健社会福祉局およびノースカロライナ州農業消費者サービス局が調査を行っているとの情報を受け取った。リコール対象の製品は、共通の暴露源として特定されたものである。

※ポイント:問題の製品に含まれていた鉛の濃度の記載がなかったので、1製品にどの程度の鉛が含まれていたのか不明です。しかし、急性中毒の報告が届いているので、かなりの高濃度であると推測されます。その後、リコール対象の製品も追加されています。米国FDAは今年初めに乳幼児用の加工食品に含まれる鉛のアクションレベルを提示したこともあって、慎重に対応している様子がうかがえます。

【FDA】食品への臭素化植物油(BVO)の使用を認める規則の取り下げをFDAが提案

 米国FDAは、食品への臭素化植物油(BVO)の食品添加物としての使用認可を取り下げることを提案した。FDAが実施した共同研究の最近のデータで、動物における健康への有害影響の濃度が実際のヒトの暴露に近いことが示されたためである。本提案について2024年1月17日まで意見を受け付ける。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.23(2023.11.08)
https://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2023/foodinfo202323c.pdf

今号の目次

【WHO】
1. 子供たちの未来:子供の鉛中毒を終わらせる呼びかけ
2. 食物アレルゲンのリスク評価:パート5:特定の木の実(ブラジルナッツ、マカデミアナッツ又はクイーンズランドナッツ、松の実)、大豆、セロリ、ルーピン、マスタード、ソバ、オート麦の閾値の見直しと設定:会合報告
3. 国際がん研究機関(IARC)

【FAO】
1. Codex

【EC】
1. 廃棄物枠組み指令-食品関連についての農業水産評議会での Stella Kyriakides コミッショナーの意見
2. 査察報告書
3. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【EFSA】
1. EFSA の一般的な科学的評価のためのプロトコル作成に関するガイダンス
2. 食品酵素関連
3. 食品接触物質関連4. 遺伝子組換え関連
5. 農薬関連
6. 飼料添加物関連

【FSA】
1. キッチンライフ2:人々は実際キッチンでどう行動しているか?
2. 食品廃棄物の発生
3. リコール情報

【DEFRA】
1.日本が英国産調理済み家禽肉に門戸を開く

【COT】
1. 声明

【FSAI】
1. 市販の補完食の組成変更目標案に関する意見募集
2. 現在北アイルランド国境管理所を通じて食品を輸入しているすべての食品事業者に対する FSAI の助言

【BfR】
1. 穀物中の植物保護製品の残留物―有害な健康影響は予想されない
2. 実験動物保護:Ophelia Nick 副大臣が BfR を訪問
3. ProSafe-Pesticides について-BfR のリスク分類及び評価システム
4. 論文紹介
5. 魚と魚介類-生命を脅かすアレルギー源の微量検出の改善

【RIVM】
1. 殺生物剤の安全な使用には、より一層の注意が必要
2. 報告書
3. オランダ人の食事。オランダ全国食事摂取調査2019-2021と食事ガイドラインでの評価

【ANSES】
1. 小児がんとブドウ畑の近くに住むことの関連性の評価
2. キノコの季節:中毒増加中!
3. 飛行機の乗組員の健康

【VKM】
1. 三倍体(不妊)サーモン-動物の健康と福祉

【FDA】
1. 栄養学、健康的食品の選択肢及び包装前面表示の進歩
2. ヒト用食品担当副長官は提案されたプログラム案のビジョン実現を約束する
3. FDA は FY2021の残留農薬モニタリング報告書を公表
4. FDA は入院中の早産児に使用するために販売されているプロバイオティクス製品に懸念を提起
5. 食品への臭素化植物油(BVO)の使用を認める規則の取り下げを FDA が提案
6. FDA は高濃度の鉛のために親や保育者に対し、WanaBana Apple Cinnamon Fruit
Puree のパウチを乳幼児に購入及び提供しないよう助言する
7. FDA は輸入ヒト及び動物用食品の事前通知に関する規則の改正を提案する
8. 公示
9. 警告文書
10. リコール

【EPA】
1. EPA は農薬のヒト内分泌影響をより良く評価するために内分泌攪乱物質スクリーニング計画を再構築

【USDA】
1. 智は力なり! USDA のリソースであなたの健康リテラシーを増やそう

【CFIA】
1. 製粉した穀物製品と穀物由来食品中の複数のマイコトキシン―2015年4月1日〜2018年3月31日
2. 子供の食品プロジェクト―2021年次報告書
3. リコール情報

【FSANZ】
1. 食品基準通知

【APVMA】
1. APVMA年次報告書2022–23
2. ニュースレター

【TGA】
1. リコール情報

【MPI】
1. 動物や植物に使用される抗生物質の販売はほぼ4分の1の減少
2. MPI年次報告書2022/23
3. 公衆衛生警告:Hawke Bay の貝類バイオトキシン警告
4. リコール情報

【香港政府ニュース】
1. ニュースレター
2. プレスリリース
3. 違反情報
4. リコール情報

【MFDS】
1.日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. たくあんを非衛生的に製造・販売した業者を摘発・措置
3. YouTube に消費者を欺く体験記を投稿することは法に違反した不当な広告です
4. オンライン上で常習的な不当広告行為を合同点検の結果、300件摘発・措置5. タバコの有害成分、「10年ぶりに公開」の道が開かれる

【SFA】
1. 中国から輸入される乳、乳製品及び乳を含有する製品に対するメラミン関連の要件を撤廃する
2. SFA の国立食品科学センター(NCFS)に関するファクトシート
3. FHD2Hub:デジタルイノベーションによる食品安全コンプライアンスの推進
4. すべてのステークホルダーとともにシンガポール水産養殖計画を策定する
5.2023年新規食品規則の会議に関するファクトシート

【FSSAI】
1. Codex の60周年を祝う:消費者の健康と公正な貿易を守る

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から