七面鳥の多剤耐性サルモネラ

食用の生肉とペットフードで

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.24(2018.11.21)を発表した。

注目記事

【米国】七面鳥関連の多剤耐性サルモネラ

 米国疾病予防管理センター(US CDC)および複数州の公衆衛生・食品規制当局は、七面鳥生肉製品に関連して複数州にわたり発生している多剤耐性サルモネラ(Salmonella Reading)感染アウトブレイクを調査している。米国農務省食品安全検査局(USDA FSIS)が本アウトブレイクをモニターしている。

 初発情報は2018年7月19日付。2018年11月5日までに、サルモネラ(S. Reading)アウトブレイク株感染患者が35州から計164人報告されている。聞き取りが行われた患者85人のうち44人が、購入した七面鳥生肉(ひき肉、カット肉、丸鶏など)の調理または料理の喫食を報告した。患者が購入したと報告した七面鳥生肉製品のブランド名や購入店舗はさまざまだった。また、3人は自宅で飼育するペットが生の七面鳥ひき肉のペットフードを食べた後の発症であった。また、七面鳥の飼育または七面鳥肉の加工を行う施設の従業員、もしくはそのような人と同居している人が3人いた。

 当該アウトブレイク株は、ミネソタ州で採取された七面鳥生肉含有ペットフードの検体、複数州で採取された生きた七面鳥の検体、および患者の家庭で採取された七面鳥生肉製品の検体から検出された。患者の家庭で採取された七面鳥生肉検体については、当該七面鳥の供給元を特定するための調査がまだ続けられている。

 本アウトブレイク株は、食鳥処理場22カ所および家禽肉加工施設7カ所で採取された七面鳥生肉製品の検体からも検出された。

 アウトブレイク株の全ゲノムシークエンシング(WGS)解析の結果、患者由来の68株および食品・動物・環境検体由来の84株は、アンピシリン、ストレプトマイシン、スルファメトキサゾール、テトラサイクリン、カナマイシン、ゲンタマイシン、ナリジクス酸、シプロフロキサシン、セフトリアキソンおよびホスホマイシンのうちの一部もしくはすべてに耐性を示す遺伝子を有していた。

 ただし、本アウトブレイク患者の大多数は治療に通常用いられる抗生物質に感受性であるため、この耐性が大多数の患者の治療に使用される抗生物質の選択に影響を及ぼす可能性は低い。

(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.24(2018.11.21)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2018/foodinfo201824m.pdf

今号の目次

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. 牛ひき肉に関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ感染アウトブレイク(2018年11月15日、10月23日付更新情報)
2. 七面鳥生肉製品に関連して複数州にわたり発生している多剤耐性サルモネラ(Salmonella Reading)感染アウトブレイク(2018年11月16日、8日付更新情報)

【カナダ公衆衛生局(PHAC)】
1. 公衆衛生通知:イングリッシュキューカンバーに関連している可能性があるサルモネラ感染アウトブレイク(2018年11月2日付更新情報)
2. 公衆衛生通知:パン粉付き冷凍生鶏肉製品などの生の鶏肉に関連して発生しているサルモネラ感染アウトブレイク(2018年11月2日付更新情報)

【欧州委員会健康・食品安全総局(EC DG-SANTE)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)】
1. リステリア症は発生がまれだが、高齢者、妊婦、および免疫不全の人にとっては危険な疾患である

【デンマーク国立血清学研究所(SSI)】
1. 届け出義務のある細菌のリストにカルバペネマーゼ産生菌を追加

【ProMed mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報