がんリスク要因筆頭はタバコ

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(化学物質)No.18(2012.09.05)を発表した。WHOは世界のがんファクトシートを公表した。BfRは、タピオカミルクティーに似たでんぷんボール入り飲料について誤嚥の可能性を警告している。CDCはインド産アーユルベーダ医薬品を使用していた妊婦の鉛中毒症例を調査した。

注目記事

【WHO-IARC】世界のがんファクトシート

 WHOの一機関である国際がん研究機関(IARC)は、2008年データに基づく「世界のがんファクトシート」を公表した。これは、Cancer Research UKおよびIARCが世界がんリーダーサミットの枠組みで発表したものであり、世界のがんの状況を図表と簡単な解説でわかりやすくまとめた資料である。初発がん症例として多かったのは、肺がん、乳がん(女性)、大腸がんおよび胃がんであった。がんのリスク要因として最も重要なのはタバコであり、がん死亡の22%、肺がんによる死亡については71%を占めていた。

※ポイント:我が国では罹患数では男性は胃がん、女性では乳がんが最も多く、死亡数では男女ともに肺がんが最も多くなっています。罹患数が多いがんの種類は国(地域)によって多少異なりますが(とくに男性)、リスク要因の筆頭がタバコであることは変わりません。

【BfR】人気の飲料バブルティー:小さな子どもに健康リスク

 ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)は、子どもや10代に人気の飲料であるバブルティー(Bubble Tea)について健康リスクが予測されると述べた。当該飲料は、甘い緑茶および紅茶にミルクおよびフルーツシロップを添加して製造される。とくに、甘い液体を充填した小さなでんぷんのボール(バブル)が加えてあり、太いストローでボールごと飲みこむ。BfRは、このボールが気道に入る可能性について警告している。ボールはおおよそ直径10~15mmであり、軟らかく、ゴムのような堅さで、中には液体がつまっている。

※ポイント:タピオカを入れたQQドリンク、タピオカミルクティーと呼ばれる飲料品と類似のものです。BfRは、とくに4才までの子どもが肺へ誤嚥しやすいと報告しています。小さい子どもの気管に詰まりやすいと言われるピーナッツよりもやや小さいサイズですが、同じようなリスクがあると考えられたようです。

【CDC】インド産アーユルベーダ医薬品を使用していた妊娠女性の鉛中毒

 2011~2012年、ニューヨーク市保健精神衛生局(DOHMH)は、インド産の経口アーユルベーダ医薬品10種類を使用していた6人の外国生まれの妊婦の鉛中毒症例を調査した。6人はニューヨーク州の法律で定められた妊婦検診で確認され、血中鉛濃度(BLLs)は16~64μg/dlであった。当該医薬品中の鉛濃度は最大で2.4%であり、他に水銀およびヒ素を含むものもあった。

※ポイント:ダイエタリーサプリメントからは処方薬等がよく検出されますが、アーユルベーダなどの伝統薬については鉛や水銀などの重金属やヒ素の検出事例がよく報告されています。

(安全情報部第三室)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html

食品安全情報(化学物質)No.18(2012.09.05)
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2012/foodinfo201218c.pdf

今号の目次

【WHO】
1. 国際がん研究機関(IARC):世界のがんファクトシート

【EC】
1. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)

【FSA】
1. 「スモーキー」について明確化を求める
2. レビューの結果、抗生物質について新しい検査が必要
3. DMAAスポーツサプリメントは未承認医薬品に分類

【MHRA】
1. プレスリリース:エキナセアハーブ製品は12才未満の子どもに使用すべきでない
2. プレスリリース:MHRAはスポーツ選手が使用する人気のスポーツサプリメントを市場より排除する

【NHS】
1. エキナセアの12才未満の子どもへのアレルギー警告

【BfR】
1. 食品として販売されている1,3-ジメチルアミルアミン(DMAA)のリスク評価
2. 人気の飲料バブルティー:小さな子どもに健康リスク

【FDA】
1. FDAはReumofan Plus及びReumofan Plus Premiumに新しい安全性警告を発行
2. 消費者向け情報
3. 警告文書(2012年8月21日、28日公表分)

【CDC】
1. インド産アーユルベーダ医薬品を使用していた妊娠女性の鉛中毒-ニューヨーク市

【CFIA】
1. CFIAは数百のボトル入り水の臭素酸塩を検査-100%がヒトに安全
2. CFIAは新しい安全な肥料及び補助剤の登録を効率化

【APVMA】
1. APVMAは農薬とミツバチの健康についての科学をレビュー
2. 西オーストラリア、ビクトリアとニューサウスウェールズでトリフルラリンの自主回収

【TGA】
1. 警告

【香港政府ニュース】
1. 漢方薬に警告
2. 内分泌攪乱化学物質の摂取量は安全
3. 3食品が安全性検査に不合格

【KFDA】
1. 韓国国内で流通中の“コーラ”について4-MIの検査結果を発表
2. 缶詰食品について知りましょう!
3. 公告:子どもの好む食品リスト変更発表(2012年7月末基準)

【その他】
・食品安全関係情報(食品安全委員会)から